~神にさえ見捨てられた俺は、世界を書き換えて復讐する~
その日は、いたって普通の日だった。宮廷に勤めている僕は、いつも通りの仕事をしていた。宮廷に勤めている、といっても僕の役職は、「文官」だから特に特別なことをするわけでもない。僕はスキル『発見』を持っているから、書類の不備は簡単に見つけることができる。だから、今の仕事には満足していた。可もなく不可もない。そんな生活の中の、一日だったのに…。
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異変が起きたのは、その日の晩。いつも通り仕事を処理して、そろそろ帰ろうと思っていた時。周りの様子がおかしいことに気づいた。見ると、騎士たちがあり得ないほど狼狽していた。何が起きたのだろうか?ほどなくして、騎士の中の一人が歩み出て僕にこう言い放った。「貴様には王女暗殺の容疑がかけられている!!!そのため、連行させてもらう!!」最初、言われたことの意味が分からなかった。…暗殺?そんなこと覚えがない。というか、できない。「待ってください。そんなことしていません!」だが帰ってくるのは「口では何とでもいえるだろう。」僕の心は折れてしまった。どうしてこんなことに…。