主人公
消せないっていわれたので残してあります
長い長い長いよ書くの大変だね大変だね大変大変大変だね
登場キャラ
夢野あかり
中学二年生の少女。オレンジ色のツインテール。幼い頃から、アイドルを夢見ている。明るい性格であり、楽観的。
天羽 杏樹
年齢不詳の少女。あかりよりは年上のよう。白いロングヘアー。片目を隠している。クールで大人びた少女。
狭霧 琉那
あかりと同い年。青いショートヘアー。しっかり者のあかりの親友。
神原 紗理衣
高校二年生の少女。クリーム色の巻き髪。どこかの社長令嬢らしい。典型的なお嬢様気質。性格が悪い。
水森 麻凜
中学三年生の少女。紗理衣の子守的役回り。水色の長いウェーブヘアー。いつも敬語で上品だが、性格が悪い。
1.主人公
○月1日
すごい!私でもアイドルデビューに近づいてきた!オーディションに受かるなんて夢にも思ってなかった!すぐに申し込むぞ!行くぜ!テレビデビュー!!
夢野あかりは合格通知を何度も見返し、新しい生活に胸を踊らせていた。あかりは幼い頃から、アイドルを夢見ていた。そこに名の知れたエンジェル・プリンセスプロダクションがオーディションをする、という記事を目にする。あかりは勢いに任せ、オーディションを申し込んだ。そこでは歌やダンスの審査があり、練習などしていない彼女は、他の受験者よりも遥かに劣っていたはずだ。しかし、彼女はあっさり合格してしまった。それに違和感を感じないあかりは
「やっぱり、私って可愛いもんね」
余計に根拠の無い自信を膨らませていた。
「よし、書けた」
両親は全寮制であること、彼女の年齢では心配であることを説得したが、あかりはどこ吹く風。申込用紙片手に家を出て行った。
数日後
「やっとついた。すごく大きい!」
なんとかエンジェル・プリンセスプロダクションからの入所可能の旨を記した書類を手に入れたあかり。
駅から専用バスに長時間揺られ、事務所にたどり着いた。頑丈な門の隙間から敷地を覗く。何かの施設を想起させるような広大な敷地に、高低様々な建造物が並ぶ。中央には、高い塔が聳え建っている。どこでレッスンをして、どこで暮らすのだろう。友達はできるだろうか。あかりは期待と不安でいっぱいになった。
「あなた、新しい候補生?」
振り返ると、あかりよりは年上に見える少女が立っていた。長身でスラッとした体躯、切れ長の瞳、絹のような髪は彼女が紛れもなく合格者であることを物語っていた。
「綺麗……」
「質問に答えなさい。部外者は立ち入り禁止よ」
「あ、すみません。夢野あかりと言います。これ、合格通知」
少女に合格通知を見せると、彼女は表情を崩した。
「良かった。私は天羽杏樹。同じく候補生よ」
杏樹も合格通知をあかりに見せた。
「よろしくね。杏樹ちゃん」
「よろしく。あかり」
「あ、もう集合時間」
時計をみると集合時間である9時の五分前。二人は守衛室に合格通知を示し、ホールへ向かった。
「いっぱいいる」
ホールには数十人の候補生が座っていた。年齢もバラバラな少年少女が目を輝かせてステージを見ている。
「ここでレッスンの成果を披露するらしいわ」
「へー。杏樹ちゃん詳しいんだ」
パンフレットを見ながら説明する杏樹。
「……同封されたパンフレットは見なかったの?」
「そんなの入ってた?」
「駄目だよ、ちゃんと読まないと。あんた騙されるよ」
隣に座っていた青いショートヘアーの少女が言った。あかりはあまりちゃんと読まないほうだ。
「よけいなお世話」
彼女から顔を背け、杏樹に話しかけようとしたその時。
ホールが暗転し、男性の声が響いた。スポットライトが彼に注がれた。
「レディースアンドジェントルメン!ようこそ夢の入り口へ。私が社長の江藤ピエールです!」
なぜかスーツの彼は馬の被り物をしていた。
「う。胡散臭い……」
「しー。駄目だよ」
青いショートヘアー少女に注意された。
「夢を作り出す覚悟はできていますか?
我々は人々に夢を与えるエンジェルです!夢でできているプリンセスとプリンスです」
「ふぁー」
「そこのあなた!お客様に欠伸なんてさせたいですか?覚悟が足りません!」
あかりにライトが当たり、周囲に笑いが起こる。
「へ!ごめんなさい」
「まったく」
「我々はお客様に退屈なんてさせない。いつまでも楽しい時間を提供する。その役目を担っています。それができなければ!」
馬男は首を切る仕草をした。
「即刻やめてもらいます」
「ケチ」
「私はあなた方に数々の試練を与えます。しかし、それはあなた方のためなのです。それではがんばってください!」
拍手が巻き起こり、あかりもしかたなく合わせる。想像よりもつまらなかった。そんなあかりを、青いショートヘアーと杏樹が呆れた顔で見つめた。
「ごめんね、さっきは冷たくして」
ホールから退出する際、青いショートヘアーが話しかけてくる。
「いいけど」
「私、狭霧琉那、中2」
「私夢野あかり。同い年だね」
「あのね、ここ厳しいんだ。試験がいっぱいあって、脱落者も多いんだって。すぐ辞めさせられちゃうってさ」
「……三日月エルちゃんも、かな」
三日月エル、あかりの憧れだったアイドル。ここの出身者であり、最近はバラエティー番組にも出演していた。
「やっぱり厳しいんだね……。あのエルちゃんがやめちゃうんだから」
エンジェル・プリンセスプロダクション出身者は毎週CDはランキング上位の常連だ。また、ドラマの主演も多い。それほどまでの力を持ったのは厳しさ故なのだろう。
「私、リーダーになって琉那ちゃんを引っ張るから!」
「う、うん……すごい自信だね」
と、背後から気配がした。
「あらあら。あなたにリーダーが務められるかしら」
後ろを振り返ると、縦巻きロールの少女が仁王立ちしていた。
「あ、ぐるぐる女」
「誰がぐるぐる女よ。私はね、神原紗理衣って名前がありますのよ」
紗理衣はプンスカと顔を赤くした。
「まったく。オーディションではどんな手段を使ったのかは分かりませんが、あなたには負けませんわ、行きましょう麻凜」
「はい。紗理衣様。いい思い出を作ってくださいね」
二人はそう言い残し、あかり達のもとを去る。
「麻凜ちゃんいい子だね。可愛いし」
「いやー……すぐ辞めると思ってるんじゃない?」
「マジ?」
「騙されるよ。あんた」
二人は顔を見合わせ、笑った。
「紗理衣にも麻凜にも負けないぞ!」
「バカにされないように立派になるぞー」
そんな二人の様子を、見守るかのように、一人の少女が見つめていた。
「明日はレッスンだ!」
疲れました。