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だいちゃんと仲間達の大冒険2  作者: 青空夢花
1/1

空飛ぶ円盤に乗って雲の王国へ



「さて、そろそろ円盤の方に行きましょう」


他のグループもぞろぞろ席を立ち歩き始めました。 大空さんは、たくさんの店が立ち並ぶ商店街の裏側の方に歩いて行きます。そこには広大な広場があり、 そして、そこには… たくさんの円盤が停まっていました。




「すご~い‼」


優太君はポカ~ンと口を開けて立ち止まりました。


「思っていたより…ずっと大きいね~w(°O°)w」


だいちゃんもため息をつきました。他の子供達も唖然として立ち尽くしています (゜_゜)(。_。)。


「これが僕達のこれから乗る円盤です。どうぞ入って下さい」




「わーいわーい o(^-^o)(o^-^)o」


一番先に乗り込んだのはふうせん達です。 続いて、萌ちゃんと翔君が手をつないで入って行きました。 そして、だいちゃんと優太君、要君と拓也君、最後は美佳ちゃんと夏海ちゃんが中に入って行きました。




外から見た以上に、中はかなり広いようでした。 大空さんが円盤の中を案内してくれました


「ここはLDKです。食事をしたりくつろいだりする所です。ゲームやマンガの本も、ごらんの通りたくさんあります。お腹が空いたら、ここの自販機で何でも好きなものを食べて下さい」


「ずいぶんメニューが豊富なのね。デザートのケーキまであるわ」


夏海ちゃんは嬉しそうです。



「念のためベッドルームも作りました。疲れたときに休んで下さい。 もちろん、ふうせんさんたちのベッドもありますよ」


「ええっ、僕達のベッドもあるの?」


ふうせん達は、部屋の中をのぞきこんでいます。


「ホントだ。ちゃんと色分けされてるよ」


「やった~\(^o^)/」


皆、大はしゃぎして、それぞれ自分の色のベッドに寝そべってご満悦です。



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「ふうせんさんたち嬉しそうだね」


萌ちゃんがにっこり笑いました。 「この他にもシャワールームとトイレと洗面台があります。」 「ホント至れり尽くせりですね」 美佳ちゃんに言われ、大空さんも嬉しそうです。 「そう言って貰えると、疲れが吹き飛びます。さあ、リビングの方に行きましょうか」




リビングで子供たちがくつろいでいると、大空さんが言いました。


「それでは、そろそろ出発です。他にも29台の円盤が飛んでいますが、ぶつからないようになっていますので安心して下さいね。 景色はこのリビングからも見られますが、それぞれの部屋からも見られますので、好きな場所から見て下さいね。 まずは春の日本から案内します」


円盤は地上のごく近い所を飛ぶので、桜や菜の花などが本当に綺麗です。




ちょっと休憩 著作権や特許などの問題があるので、写真集などの写真を貼ることは出来ません。 心の中で想像し、風景をイメージして頂けるとありかだいです。



だいちゃんは、畳1枚ほどもある大きなテレビの前に来ると、その前にあるソファーに座りました。 そして、リモコンのスイッチを入れました。


「宇宙でも、いつも見ている番組が見られるようです。だいちゃんは『ドラだもん』をかけました。




『春』を満喫すると、円盤は2周目の『夏』に入ります。 先程の風景が一変していました。梅や桜は散り、葉は青々と繁って、強い日射しの中で、蝉のけたたましい鳴き声が聞こえてきます。 果てしなく続くひまわり畑では、ひまわり達が、大きな花をお日様に向けています。明るく元気なその姿はまさに太陽の花という感じです。




3周目に入ると、もみじや銀杏や桜の葉などが、赤や黄色に染まり何とも言えない美しさです。 既にケーキを食べ終わっていた要君や拓也君も、円盤の窓から見える景色を見ていました。


「綺麗だね~」


要君がため息をつきました。


「ここは京都ですね。お寺に紅葉って言うのは日本的で良いですね。 普段は多くの観光客がいるんですが、今は僕達の貸切りなので静かに楽しめますね」


大空さんも、うっとり眺めながら言いました。




「日本中の絶景をまとめて見られるなんて…良いよね~。 しかも全部の季節が見られちゃうんだもんね」 拓也君も笑顔で言いました。


「やっぱりテレビよりこっちの方がいいや」


だいちゃんが言い、拓也君と要君の間に入って来ました。


「もう少しで冬景色ですが、これもまた幻想的で良いですよ」


「僕、雪景色見たいな~。楽しみ~」


だいちゃんは嬉しそうに鼻唄を歌っています。




その頃、優太君と翔君は交代で、円盤の操縦をしていました。


「楽しいね、お兄ちゃん (^O^)/」


ニコニコしながら翔君が言いました。


「うん、まさか円盤の操縦をさせて貰えるなんて思わなかったものね」


優太君は本当に嬉しそうです。 他にもたくさんの円盤が飛んでいるのですが、磁石のN同士みたいな感じで、絶対にぶつからないと大空さんに言われているので、安心して操縦できます。



4周目の冬になりました。真っ白の銀世界は、また感動的な美しさです。雪像やかまくらもありました。


「萌…雪だるま⛄作りたい」


萌ちゃんが甘えるように言いました。


美佳ちゃんと夏海ちゃんが困っていると、そこに大空さんが来て、


「雲の王国にも雪山があるので、向こうに着いてから思う存分遊べるからね (^-^)」


そう言って、萌ちゃんの頭をなでました。




「日本の絶景はいかがでしたか?」


大空さんがにっこり笑って尋ねました。


「綺麗だった~(*^_^*)」


だいちゃんは満足そうに言いました。他の子供達も凄く良かったと言うと、


「喜んでもらえて良かったです。それでは『夢の里』を出発して、いよいよ円盤は雲の王国に向かいます」




「いよいよかぁ~」


拓也君は腕を組み感無量という表情になりました。


「まだ着いてないんですけど…。」


要君がにやけながら言いました。


「うるさいな~。どんな所か想像するのが楽しいんだろ」


也君に言われ、 「ごもっともです」


要君がうなづきました。




ハハハ…。 大空さんは、愉快そうに笑うと言いました。


「優太君に翔君、円盤の操縦有難う」


大空さんにお礼を言われ、優太君と翔君は満足そうです。


「いいな~。僕も円盤の操縦がしたいな」


だいちゃんが2人の笑顔を見て言いました。


「僕も…」


「俺も…」


次々に子供達が操縦したがるので、全員が円盤の運転を体験しました。




子供達が操縦を楽しんで、満足そうな顔をしています。 すると、大空さんは円盤の操縦席にあるボタンを押し、自動運転にセットしました。 円盤は『夢の里』を離れて行きます。そして、小さく小さくなっていく星に、子供達は誰からということも無く、手をふりしばらく見つめていました。




夢の里が、地球から見た月位の大きさになった頃、突然円盤が止まりました。 皆キョトン(・_・)としています。


「別に故障じゃありませんから、ご心配なく…」


大空さんはにっこり笑うと、入口のドアを開け外に飛び出しました。




「キャ~‼」


子供達は悲鳴をあげました。


「お兄ちゃんが…。お兄ちゃんが、死んじゃった~」


萌ちゃんは泣き出してしまいました。もちろん、萌ちゃん以外の他の子供達も、青ざめた顔をしています。 そこにいた誰もが、大空さんは死んでしまったと思っていました。 2階の屋根から落ちて死んでしまう人もいるのに、ここは地球から遠く離れた宇宙です。生きているはずなどありません。




子供達はパニックになりました。 その時です‼ 泣いていた萌ちゃんが、何気なく窓の方を見ると、大空さんがニコッと笑いました。 萌ちゃんは、何度も何度も目をこすりました。でも、窓の外にいるのは…やはり大空さんでした。しかも笑顔でVサインまでしています。




キョトンとしながら、窓の方をじっと見ている萌ちゃんを見て、他の子供達も何だろうと窓の方を見ました。


「ハッ(。・ω・。)」 「あぁ~っ( ; ゜Д゜)」


「大空さん…(@_@;)」


「どうなってんの? (*゜Q゜*)」


  「ウソッ (@ ̄□ ̄@;)!!」


「(;´∩`)ホッ」




恐る恐るだいちゃんが、開け放たれたドアの所まで行って見ると、


ドアの外は一面の雲でした。 他の子供達もソロリソロリとドアの所まで来て、またまた目がテンになってしまいました。


「大空さんが雲の上にいる」


「どうなってるの」




大空さんは愉快そうに笑いながら、おいでおいで ヘ(・。・。)をしています。


「ええっ ((((;゜Д゜)))下に落ちないの?」


一番勇気があったのは翔君でした。ストンと雲の上に降りました。それを見て他の子供達も安心してドアから外に飛び出しました。




子供達が降りた所は、真っ白い雲の上でした。しかも一面の雪景色では無く、雲景色という感じです。 その雲の上に、円盤は着陸したようです。


「驚かしてごめんなさい。少し遊んでみました」


大空さんは、そう言って舌を出しました。


「もう~、びっくりしたよ~。心臓止まりそうだったもの」


だいちゃんが言うと、他の子供達も、


ホントだよね」


「子供みたいだね~」


と、口々に言いました。




しばらくすると、他の円盤もやって来ました。そして、その円盤から子供達がぞろぞろ降りて来ます。 その中の1人の少年が、だいちゃんに


「やあ!」


と言って声をかけてきました。それはファミレスでだいちゃんの座っていた裏側の席にいた黒人の子でした。




「ああ、君はさっき僕達の隣の席にいた…」


「うん。僕マイケル、よろしくね 」


「僕は大輔だいすけ。僕の方こそよろしく (*^_^*)


にっこり笑ってだいちゃんが言うと、他の子供達も意気投合したようで、仲良くおしゃべりしています。 そんな様子を嬉しそうに大空さんは見ていました。




全ての円盤が到着すると、それぞれの国のリーダーが、前に来るように誘導しました。 目の前には、柔らかい雲のじゅうたんが、どこまでも広がっていました。




この雲のじゅうたんは、ふわっふわで、と~っても気持ちがいいのです。


(*^_^*) (^o^)v (^○^)   \(^o^)/ ヾ(=^▽^=)ノ


子供達は歓声をあげています。


「皆さん、疲れていませんか?」


大空さんが雲で出来た台の上から全員の子供達に語りかけます。


「ぜんぜ~ん‼」


子供達は元気いっぱいです。




「もうすぐ、雲の王国に着きますが、その前に皆に素晴らしいものをお見せします。 好きな格好で見て下さいね」


何だろう…子供達は、期待に胸が膨らみます。 しだいに暗くなっていき、夜みたいになりました。 そして、そこには息を飲むような美しい光景が広がりました。




空いっぱいにオーロラが現れたのです。


「おお~っ 」


「すご~い 」


「まあ、綺麗 (//∀//)」


はじめは緑色の、テレビなどでよく見るタイプのものでしたが、 しだいに7色の虹のカーテンのようなものになりました。 そして、それらがまるで生きているかのように、空いっぱいに舞い踊るように動きだしました。 まさに息をのむ絶景とはこのことです。




子供達は、ポカンと口を開けたままオーロラの舞い踊る姿に見とれていました。 ちょうどその頃、夢の里にいる人達も、このオーロラを感動しながら見ていました。 今日は一般客は来ないので、子供達が行った後は仕事がありません。 この星で働く人達も、これから雲の王国に向かいます。




「オーロラ綺麗だねぇ、だいちゃんヾ(=^▽^=)ノ 」


マイケルが言いました。


「夢を見ているみたいだよね(//∀//)」


だいちゃんはうっとりしています。


「おぉ~っ」


「すご~い」


「きれ~い\(^O^)/」


あちらでもこちらでも…ため息がもれます。そして、感動的な、オーロラの舞いが終わりました。



「はい皆さん、それでは円盤に乗って下さい。出発しま~す」


それぞれのリーダーが声をかけ、子供達が円盤に乗り込みました。


「楽しかった~(*^_^*)」


萌ちゃんが、ニコニコしながらソファーに座りました。


「あら、萌ちゃん…パジャマだったのね」


夏海ちゃんが言いました。




「洋服の自動販売機もあったような気がしたけど…。僕、見てくる」 だいちゃんが走って行きました。そして、 「ここにあったよ~‼ 萌ちゃん…おいで~(^o^)」 だいちゃんが呼ぶと、 萌ちゃんはニコニコしながら、 「わ~いわ~い\(^o^)/」 と言って走って行きました。



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「ええと…(・・?) まず男か女か…は、っと。女の子だもんね。それから年令は?」


だいちゃんが言うと、 「萌ちゃん5才だよ」 はにかんだように萌ちゃんが言いました。 「5才ね。 次に好みの洋服を選んで下さい…と書いてあるよ。ワンピース、Tシャツ、スカート、パンツ、スーツ…」 「萌、ワンピースがいいな」(o^-^o)



「ワンピース…ね」


だいちゃんがボタンを押すと、小さな画面に5種類のワンピースが出てきました。


「この中に気に入ったものがない場合は、『次へ』を押して下さい」


だいちゃんが説明文を読み上げます。


「まあ、どれも可愛い ヾ(=^▽^=)ノ」


萌ちゃんは気に入ったワンピースが見つかったようです。




「それじゃ萌ちゃん、このOKボタンを押してみて♪」


「うん」


萌ちゃんが、画面の気に入った服に触れると洋服が出て来ました。



萌ちゃんは歓声をあげました。そして、さっそく着替えて来ました。




「萌ちゃん可愛い~ (*^_^*)」


「すごく似合ってて素敵 (^o^)v♪」


美佳ちゃんと夏海ちゃんに誉められて、萌ちゃんは照れくさそうにしています。 ヾ(=^▽^=)ノ


「まるで、お花の妖精さんみたいだよ」


翔君はちょっとはにかんだように言いました。




さて、ここから先は超高速で行きます。雲の王国には10分ほどで着きますよ。 もうそろそろ、ふうせんさん達を呼んで来て下さい」


大空さんが言いました。


「僕、ふうせんさん達、呼んで来る」


翔君が元気に走り出しました。


「萌ちゃんも行く~」


翔君の後を追いかけるように萌ちゃんが走って行きます。




「うわっ、すげ~スピードだ」


窓の外を見ていた拓也君が驚いたように言いました。


「ホントだ(・・;)。 速すぎて…景色が全然見られない‼」


だいちゃんも窓におでこをくっつけて叫びました。




翔君が、ふうせん達の遊んでいる部屋に入ると、


「あれっ、翔君どうしたの(^O^)/。楽しいから一緒に遊ばない?」


オレンジのふうせんが言いました。


『トランポリン楽しそう…』


翔君はそう思いながら、チラッと萌ちゃんの方を見ました。すると、




「萌も、遊びたいな~。 ねえ、ちょっとだけならいいでしょ…?」



「でも、ふうせんさん達を呼びに来たんだから、遊べないよ。」


翔君も本当は遊びたかったのですが、キッパリ言いました。




すると、萌ちゃんの口がへの字に歪み今にも泣き出しそうです(;´∩`)。


「萌ちゃん、少しだけなら…遊んでいいよ(^_^;)」


君が言うと、 萌ちゃんの顔がパァ~ッと明るくなりました(*^_^*)。


「翔君、有難う だあ~いすき」


萌ちゃんはトランポリンの方に走って行きました。 翔君は赤い顔(//∀//)をしてうつむいていましたが、


「僕も遊ぶ‼」


と言って走り出しました。




「雲の王国まであと2、3分です」


大空さんはホッとしたように言うと、部屋の中をキョロキョロ (゜゜;)(。。;)見回しています。


「そう言えば…翔と萌ちゃんが、まだ戻っていないです。僕、呼んで来ます」


優太君が、慌てて走って行きました。




「こう言うのを、ミイラとりがミイラになるっていうんだよね、お姉ちゃん」


拓也君が言うと、


「仕方ないわよ。まだ小さいんだから…(^_^;)」


美佳ちゃんはため息をつきました。


「お姉ちゃんは萌ちゃんには甘いんだから…。これが俺だったら絶対怒るよね こ~んな顔して( ̄□ ̄;)!!」




「そりゃ~そうよ。拓也はもう4年生でしょ」


その2人の会話を聞いて、要君はにやけています。


「まあまあ…、きょうだい仲良くしましょ。別に少し位遅くなっても全然問題ありませんから」


「何だ、そうなの? それを早く言ってよ~。 それじゃ俺も遊びに行こう」




拓也君が行こうとすると、美佳ちゃんが、拓也くんの衿元をつかみながら言いました。


「拓也はここにいなさい」


要君とだいちゃんは、顔を見合せてクスクス笑っています。


「はい、雲の王国に到着で~す。皆さんお疲れ様でした」


大空さんがそう言った時、翔君や萌ちゃんが、優太君と一緒に戻って来ました。 その後ろから、ふうせんたちも満足そうな顔をしてついて来ました。




円盤が到着して入口のドアが開くと、子供達は目を大きく見開き、口をポカンとあけて立ち尽くしてしまいました。


「わぁ~、綺麗だ~ ヾ(=^▽^=)ノ」


一番先に降りた萌ちゃんが、万歳 ヽ(´▽`)/ しながら歓声をあげています。 続いて翔君がピョンと飛び降り、


「わ~い\(^o^)/」


と、はしゃいで萌ちゃんの所に行くと、2人で手をつないで飛びはねています。




「これが雲の王国です。いかがですか?」


大空さんがにっこり笑いました。


「想像をはるかに越えて素晴らしいです」


美佳ちゃんは、ため息をつきながら円盤から降りました。




《ようこそ、雲の王国へ》 と、花で文字が作られた大きな看板が正面にありました。その先には広い広い花畑が見えます。花畑には様々な花が綺麗に彩りよく咲き誇っていました。 甘い香りがこちらまで匂って来ます。チョウチョもたくさん飛んでいるのが見えます。 そして、花畑の先に遊園地が見えるのですが、見たこともないような未来の遊園地という感じです。




「まるで天国みたいに綺麗だね」


要君は、興奮しながら円盤を降りました。


要君は、天国に行ったことあるの?」


だいちゃんがクスクス笑いながら円盤を降りました。


「行ったことはないけど…、きっとこんな感じかな?って思ったの」



子供達が円盤から降りると、続いてふうせん達が降りました。 ふうせん達も、


「わーいわーい」 (*^O^*) \(^o^)/ (^○^)


と、大喜びしています。


「こ~んな綺麗なとこ見たことないよね(//∀//)」


拓也君は、ぐるりと見渡すと嬉しそうに言いました。




「そんな風に言ってもらえると嬉しいな(*^_^*)。頑張って作った甲斐がありますよ」


大空さんが言い終わった頃、他の国の円盤も到着して来ました。


「だいちゃ~ん(^O^)/」


名前を呼ばれて、だいちゃんが振り向くと、マイケルが「よっ」と言って肩をポンとたたきました。


「マイケル君は元気が良いですね」


大空さんがにっこり笑いました。



「大空さんは、どうしてマイケルの名前を知ってるの?」


だいちゃんが不思議そうに (・・?)首をかしげました。


「あれっ、知らなかったの? リーダーの人達は魔法の勉強をしてるから、僕達の名前は分かるんだよ」


「ええっ、そうなの? 知らなかったよ。 …そう言われてみれば、僕達自己紹介してなかったような…」 だいちゃんは、納得したようにうなづきました。




「いちいち自己紹介するのは時間のロスなので、目の前にいる人の額や胸の所に名前が出るという魔法を勉強したんです」


子供達は「へぇ~」と言って感心しています。




「僕達には色がついてるから分かるけど、人間の場合は名前を言わないと分からないものね」


白いふうせんが言いました。


「魔法って凄いね。僕達に手や足をつけたり、こうして話も出来ちゃったり出来るんだものね」


オレンジのふうせんが笑顔(*^_^*)で言うと、




「大空のお兄さん、有難うございます(^o^)」


赤いふうせんが大きな声でお礼を言いました。すると、他のふうせん達も声をそろえてお礼を言いました。


「大空のお兄さん、ありがとうございま~す」 ヾ(=^▽^=)ノ(^○^)(^o^)




すると、大空さんは照れくさそうに( 〃▽〃)頭をかきながら、


「どういたしまして。ふうせんさん達に、そんなに喜んでもらえて僕も嬉しいです。 ふうせんさん専用の遊園地もあるので、お楽しみにね(o^-^o)」


「は~いヾ(=^▽^=)ノ‼」



「ねえ、だいちゃん、一緒に遊園地で遊ばない?」


マイケルが言いました。


「うん、別にいいけど…」


だいちゃんは照れくさそうに頭をかきました。


「国際交流は賛成です。どんどん積極的に友達を作って下さいね」


大空さんが言うと、


「はいは~い。僕も国際交流しま~す。よろしくたのんます」


要君がニタニタしながら、マイケルに握手しました。




「こちらこそ、よろしく」


マイケルはウインク(^_-)しました。


「あらっ、あれは何かしら…」


ピンクのふうせんの声で、子供達は振り返りました。


「あれは遊園地まで移動する乗り物ですよ。花畑を見物してから遊園地へ行くんですが、何せここの花畑は広いですからね。 乗り物があると楽なんです。 僕達が乗るのは、あの龍の乗り物です」


大空さんが指さしました。




「カッコいい♪」


男の子達は上機嫌です。 乗り物の前の部分は、迫力ある龍の頭になっていて、体の部分が遊園地のジェットコースターのように座席が座れるようになっています。 乗り物の側面には龍の体が描かれています。


「萌、ちょっと恐いな (/_\;)」


「大丈夫だよ。僕が隣に座ってあげるからね」


翔君が萌ちゃんを励ますように、背中をトントンしました。 乗り物は龍の他にイルカの形をしたものや新幹線の形をしたものなど色々ありました。




龍の乗り物には、ケニアとアメリカの子供達も一緒に乗りました。 大空さんが先頭に立ち、中程にケニアの男性リーダーが立ち、一番後ろにアメリカ人の女性リーダーが立ちました。


「屋根はありませんが、バリアーがあるからふうせんさん達が落ちることはありませんから安心してくださいね。」




全員が乗りこみました。アメリカやケニアの子供達は明るく元気一杯で、はしゃいでいます。 それに対して、だいちゃん達日本人の子供達は、恥ずかしそうにしています。 子供達を乗せた乗り物は、ゆっくりと動き出しました。その後から他の(イルカや新幹線やクジラの形をした)乗り物も(少し間を開けて)動き出しました。




地上から1m 位の所をゆっくり走るので、綺麗な花を十分楽しむことができました。 季節ごとに分けられていて、春のエリアには菜の花やパンジーやチューリップ、ポピー、スイセン、バラなどの春の花がたくさん咲いていました。




どの子もうっとりと見とれているようです。 春のエリアには梅や桜や桃などの木もあり、龍の乗り物は今そちらに向かって進んでいました。 そして、このまま行ったらぶつかると思った時、子供達は、 《キャ~‼ ぶつかる~ 》 思わず美佳ちゃんと夏海ちゃんは目をつむって (/_\;)しまいました。




しかし、ぶつかる直前で、龍の乗り物はフワリと龍が空をのぼっていくようにくねらせながら舞い上がりました。


「あ~ビックリした~」


美佳ちゃんは大きなため息をついて、胸をなで下ろしました。


「なかなかスリルあったでしょ」


大空さんが笑顔(^_^)で言ったので、


「調子に乗り過ぎです 」


夏海ちゃんはピシャリと言いました。




「まあまあ、ちょっとビックリはしたけど、私達を楽しませようとしてやったことだから、許して上げよう (^_^;) それより下を見て‼」


美佳ちゃんが言ったので、皆は下を見ました。 桜の花を上から眺めると、心がとけてしまいそうなくらい綺麗です。子供達はうっとり(*´-`)見とれてしまいました。  目がハートになっています。




『夢の里』でも、上空から花を見ましたが、間近で見るとさらに感動します。 手を伸ばせばさわれそうな位、花に近い所を移動しているのです。花の息づかいさえ聞こえそうです。




夏のエリアでは、なんと言っても一番人気が『ヒマワリ』です。 龍の乗り物は、ヒマワリ畑に来ると、ヒマワリとヒマワリの間の道を《花目線》で…、歩く速度で進みました。 龍の乗り物が花の間を通るので、普通の花畑よりも花と花の間は広くなっています。 ヒマワリの花は背が高いので、普段は見上げて見るものですが、子供達の目の前に《あの大きな顔のような花》があるのですから、ちょっと驚きです。




右を見ても左を見ても、ヒマワリの大きな顔のような花があるのです。 子供達は、


「わぁ~綺麗‼」


「ステキ (*^_^*) 「大きいね~」


と、口々に言いため息をつきました。


「ありがとう。嬉しいわ」


どこからか声がしました。しかもすぐ近くから聞こえます。 子供達はキョロキョロ (゜゜;)(。。;)して、声の主を探しました。




「ここよ…、ここ」


声はするのに姿が見えません。するとまた声がしました。


「フフフ…。ここよ、あなた達の目の前にいるでしょ」


「僕達の目の前って… ひょ…ひょっ…ひょっとして、ひ…ひまわりさん?」


翔君が大きな目を、さらに大きくして叫びました。


「そうよ。翔君の目の前にいる、一番美しいヒマワリが私よ」




「ええっ…?」


子供達はもうビックリ‼ w(°O°)w ( ̄□ ̄;)!!

花がしゃべるなんて…。

(・・?) (^o^;) (@゜▽゜@)

翔君は、目の前にいるヒマワリを、じぃ~っと見つめました。


翔君とヒマワリは向き合った状態になりました。 よく見ると、ヒマワリには顔のようなものがあります。ヒマワリの茶色の種の部分が顔になっていて、目や口などがあるのです。




ヒマワリはパチパチと瞬き?をしました。 子供達は、唖然として何も言えませんでした。


「ちょっと~、誰が一番美しいですって?」


向かい側にいたヒマワリが言いました。


「とんでもないわよ。私が一番美しいに決まってるでしょ」


「な~によ。私が一番綺麗だわ」


今度は、その隣のヒマワリが言いました。




とうとう口ゲンカがはじまってしまいました。

(`∀´#)(`へ´*)


慌てて大空さんが、ケンカの仲裁に入ったのでした。


「皆さん、それぞれにとっても綺麗ですよ。誰が一番なんて順位はつけられない位に美しいです。 ケンカをしていると、せっかくの美貌が台無しになってしまって残念です(>_<)」




「確かに大空さんの言う通りかも…。怒っている時のあなたの顔酷かったわよ」


「あ~ら、自分の顔は見えないと思うけど、あなたも相当酷かったわよ…フフフ」


「止めましょう。ムダなケンカは…フフフ」




「ひまわりさん、仲直りしたのね、よかったぁ~」


萌ちゃんは安心して、にっこり笑いました。


「お恥ずかしいところをお見せしてすみません。 私達、本当はとっても仲良しなのよ。また来てね、萌ちゃん」


萌ちゃんは、目をパチクリせ、何度もまばたきしました。 だって、花たちまで、子供達の名前を知っているなんて…誰だって驚きますよね。




「ここは魔法の国だから、自己紹介なんて必要ないのよ。命があるものは、誰でも話が出来るのよ」


「へぇ…。そうなんですか(^_^;)。 でも、まさか…ひまわりさん達とおしゃべり出来るなんて、思ってもいなかったわ」


夏海ちゃんが、萌ちゃんの頭をなでながら言いました。




「うん。萌もビックリしちゃった(^o^)」


萌ちゃんは、夏海ちゃんを見上げながらニコニコしています。


「しかし、…広い遊園地ですね~。この花畑だけでも、1日中楽しめそうだわ」


美佳ちゃんはグルリと見渡すと、嬉しそうにため息をつきました。




「だから、その乗り物で花を見てまわるのよ。それなら疲れないでしょ」


「まあ…たしかに ところで、このドラゴン、かっこいいっすね」


要君は上機嫌です。




「これはね、大空さんのアイデアなのよ」


「何でも子供の頃、昔ばなしのアニメをやっていて、子供が龍に乗って空を飛んでいるのを見て、ずっと憧れていたそうなの」


「それでね、今回花畑を作ることが決まった時に、乗り物があれば短い時間でたくさんの花が楽しめるとアイデアを出したのよ。もちろん全員賛成で決まったのよ」


ひまわり達は、代わるがわる説明してくれました。



「ハハハ…。 ひまわりさん達、相変わらず話し好きですね(;^_^A」


大空さんは、かなわないな~と言うように、頭の後ろに手をまわしました。 ひまわり畑の皆さんに別れを告げ、秋のエリアへ行く途中には、赤道直下の熱帯地方や亜熱帯地方の珍しい花や植物も見られました。




秋のエリアへ行くと、ここでも秋の花達が待ちかねていたように大歓迎で迎えてくれました。 コスモス達は風に揺れながら、ステキなダンスを披露してくれました。 そして、その後は美しいコーラスで、子供達をうっとり幸せな気持ちにしてくれました。




菊の花畑では、菊人形達が手を振ったり投げキッスで迎えてくれました。


「いらっしゃ~い」


「待ってたわ~」


菊人形達は、ユニークなダを披露して子供達を笑わせてくれました。




「これは、どじょうすくいって言うんだよね。この前テレビでやってた ヾ(=^▽^=)ノ」


拓也君が、ゲラゲラ笑いながら言いました。


「安き節って言うんですよね。ひょっとして、これも大空さんのアイデアなんですか?」


美佳ちゃんがクスクス笑いながら尋ねました。


「これは僕のアイデアじゃないですよ(;^_^A」 大空さんは、両手を振って否定しました。




「ひょっとして、健太郎じゃない?」 夏海ちゃんが言いました。


「その通りです」


子供達は、やっぱりねと納得しました。 秋の花に別れを告げ、冬のエリアに行くと、北国の珍しい花もたくさん咲いていました。




そして、冬のエリアの花を見終わると、いよいよ龍の乗り物はお城のような建物に向かって行きます。 その建物の前は広場になっていて、たくさんの人達が見えました。




広場では多くの子供達が、拍手と歓声で迎えてくれています。 『ようこそ! 地球のお友達(*^_^*)‼』 …と書かれた横断幕が掲げられ、今回参加している国の国旗を振っている子もいます。 だいちゃん達の龍の乗り物が到着すると、他のイルカや新幹線やクジラの乗り物も徐々に到着して来ました。



「ようこそ。お待ちしていました」


若い男性がにっこり微笑みながら、近づいて来ました。そして、龍の乗り物のドアを開けながら言いました。


「私が、大空君の上司の天野川星矢です。遠い所をお疲れでしょう」


すると、


「クローバーさん、ご苦労様で~す」 美佳ちゃんと夏海ちゃんが元気に挨拶したので、


「なんだ、僕の本当の名前バレてたんですか(^_^;)」


クローバーさんは、少しガッカリしたように言いました。



「この遊園地は地球に無いような、不思議で楽しいアトラクションがたくさんあるので3日間楽しんで下さいね」


「ええっ、この遊園地だけで3日間あるの?(・_・)」


だいちゃんが、驚いたように言いました。 「そうですよ。大空さんから聞いているでしょ」


「聞いてたけど…。俺も、出発する時から到着迄で3日だと思ってた」


拓也君が言うと、他の子供達も頷きました。



「僕も勘違いしてました。丸々3日あったら、たっぷり遊べますね」


大空さんは、バツ悪そうにしていましたが、すぐにはしゃいだように言いました。


「あらら~ん、大空さん。遊ぶ気満々だね~」


要君はニタニタしながら言いました。


「さあさ、もう皆広場の方に集まっていますよ。急いで乗り物から降りて下さい」


クローバーさんに言われ、子供達はぞろぞろと歩き出しました。



広場の奥の方はステージになっていて、王様とお妃様が座っていました。 そして、ステージの中央でにこにこしながら立っているのはケイン王子です 地球の子供達全員と風船達が到着すると、 《ババ~ン》 と花火が上がりました。



地球から来た子供達は、ドリームスターの子供達が大きな拍手で迎えてくれる中を、広場のステージの前に向かって並んで歩いて行きました。 地球の子供達は、照れくさそうにヾ(=^▽^=)ノしながらも、


「有難う(^O^)/」


「よろしくお願いします」 …と、笑顔で答えました。



ドリームスターの子供達の後ろ側には、先程花見しながら通って来た花畑がどこまでも続いているのが見えます。 ため息が出るほどの美しい風景です(*´-`)。



ステージの上では、クローバーさんがマイクを持って立っていました。


「地球のお友達、こんにちは(^O^)/」 クローバーさんが元気に挨拶しました。


「こんにちは!!(^O^)」


「こんにちは\(^o^)/」 (^o^)v ヾ(=^▽^=)ノ (*^_^*) (^O^)/ (^○^)


子供達も元気に答えます。



「おおぉ~、やっぱり子供は元気がいいですね~」

(;^_^A」


遥かな地球よりようこそ 今日がこのドリームスター星の、ケイン王子の誕生日だと言うことは、リーダーに聞いていると思いますが …」


クローバーさんが言いかけると、



「知ってま~す(^O^)/ ケイン王子、お誕生日おめでとう~!!」


子供達が、またしても大きな声で一斉に言いました。 ケイン王子は、恥ずかしそうに(//∀//)顔を赤らめながらも、クローバーさんからマイクを受けとると、しっかりした口調でお礼を言いました。



「皆さん…有難うございますヾ(=^▽^=)ノ。僕は地球の友達と会えるのを、ずっと楽しみにしていました。 地球には素晴らしい遊園地があるそうですね。 それらを参考にしながら、地球のスタッフの方々が、知恵を出しながら、さらに進化した素晴らしい遊園地を作ってくれました。 スタッフの皆さんには感謝しています。有難うございましたm(__)m」



ケイン王子は、リーダー達の方を向きペコリと頭を下げると、今度は子供達の方を向いて、


「今日から3日間、めいっぱい遊んで楽しもうね。よろしくね。 きっと、ワクワクドキドキの3日間になると思います(*^_^*)」


ケイン王子は笑顔でVサイン(^-^)vをしました。



「とても同い年とは思えない位しっかりしてる…」


夏海ちゃんがつぶやきました。


「そうね…。王子様と言うと、ワガママなイメージあるものね」


美佳ちゃんも頷きました。




続いて王様が、にっこり笑いながらマイクを持ちました。


「地球の皆さん、遠い所からお疲れさま。 今日は息子ケインの10才の誕生日と言うことで、誕生日のプレゼントとして、この遊園地を作りました。 …と言っても、この遊園地は息子1人で遊ぶ為に作ったのではありません。 この広い宇宙の全ての子供達に遊んで貰いたくて作ったんですがね」




今回は地球のスタッフの皆さんのアイデアや協力があって、この素晴らしい遊園地を作ることが出来ました。


それで、まずはお礼も兼ねて、地球のお友達を招待したんです。



今日から3日間、ドリームスターの子供達と仲良く遊んで下さい」



王様の話が終わると、ドリームスターの子供達、そして地球の子供達から歓声が上がりました。



その時、美佳ちゃんが手を挙げました。皆はキョトン(・・?)としています。



大空さんが、慌ててマイクを持って来ました。



「このたびはお招き頂き有難うございます。多分…ここにいるなかで、私が一番年上だと思うので、皆を代表してひと言お礼を言いたいと思います。」




子供達は耳を澄まして聞いています。



「まだ飛行機にすら乗ったことが無かったのに、魔法のじゅうたんに乗せて貰ったり、空飛ぶ円盤に乗せて貰ったり、


…ここに来るまでに、すでに夢の中の出来事のように楽しい時間を過ごしてきました。



遊園地にはどんなアトラクションがあるのか分かりませんが、今から楽しみです。本当に有難うございました」



美佳ちゃんが話し終わると、地球の子供達全員が拍手をして、


「有難うございます」


と、お礼を言いました。



すると、



そこで何を思ったか要君がつかつかと、ステージの上に上がって行きました。



『要君…、何考えてるんだろ』



皆は(・・?)キョトンとして首をかしげました。



「ねぇ、ケイン僕たちと一緒に遊ぼうよ」



要君はそう言って、ケイン王子の手を握りました。



最初は何事かとポカンとしていたケイン王子でしたが、満面の笑み

(*^_^*)を浮かべて、



「うん、有難う

ヾ(=^▽^=)ノ よろしくね」



と言い、握手をした要君の手を包むように握りました。



要君はホッとしたようにニッと笑うと、ケイン王子と手をつないだまま、ステージの階段を降りて行きました。



そして、皆があぜんとして(^o^;)見ている中をドンドン歩いて行き、だいちゃん達のいる所まで連れて来てしまいました。



だいちゃんは思いました。要君とは幼稚園からの長い付き合いだけど、何をするか今だに理解不可能だなぁ~と。




「ぼくは、マイケル。

ケイン今日は一緒に楽しく遊ぼうぜ。よろしく(^o^)v」



マイケルはウインクすると、笑顔で、ケイン王子と握手しました。



「僕は大輔、よろしく。

ヾ(=^▽^=)ノ。色々案内してね。それから…一緒に楽しく遊ぼうね」



だいちゃんも少しはにかみながら握手しました。



「ケイン王子、さっそく地球のお友達が出来て良かったですね。



ステージの上からクローバーさんが言いました。



「自分の国の人達と遊ぶのもいいんですが、せっかくの機会ですから、他の国の人達とも仲良く遊んで欲しいですね。



それでは、自分達でグループを作って楽しんで下さ~い。僕も楽しみたいと思いま~す」



クローバーさんは笑顔で言うと、大きく手を振りました

(^O^)/。



「クローバーさん子供みたいだね(*^_^*)」



だいちゃんがクスクス笑いました。



「僕の方がずっと大人に見えるでしょ」



要君が右手を頭の後ろに、左手を腰にして、右足を前に出して胸をはって一生懸命ポーズをとっています

(^o^;)。



「何それ、変だよ

( ̄ロ ̄;)」



と、夏海ちゃんはあきれ顔。



「相変わらず手厳しいですな~(;^_^A」



要君は苦笑いです。



2人の側でケイン王子は笑い転げています(^○^)。

その様子を笑顔で見ていた美佳ちゃんが言いました。




「ねえ、グループ作りどうする?」




「僕達は決まってるよね。ケインと僕とだいちゃんと要 (^o^)v」



マイケルが言いました。




「わたしは、美佳ちゃんと夏海ちゃんと一緒がいい

(*^_^*)」



萌ちゃんが言いました。



「それじゃ、私達3人のグループにしましょ」



美佳ちゃんが夏海ちゃんと萌ちゃんの手を繋ぎました。




「それじゃ、俺は優太君と翔君と3人のグループにする」



拓也君はそう言いながら、優太君と翔君の顔を見ました。



「拓也君、よろしくね」



優太君と翔君が声をそろえて言うと、



「まかせてよ。1番年上だから、リーダーは俺ね」


得意気に拓也君は言いました。





その頃ふうせんたちは…



「グループって言っても、僕達一緒で良いよね」



青いふうせんが言うと、皆もうなづきました。



「リーダーはやっぱり僕だね」



赤いふうせんが言いましたが、これも全員一致で決まりました。



「ところで、ふうせんって僕達だけなのかな?」



オレンジ色のふうせんが言いました。




「ふうせん専用の遊園地があるって言ってたよね。きっと広いんだよね」



黄色のふうせんが言いました。



「広い遊園地を独占出来るのは嬉しいけど、ちょっと寂しいね(^o^;)」



白いふうせんが言いました。



「うん…凄く寂しい(--;)」



黄緑のふうせんはしょんぼりしています。




「きみどりちゃん、元気出しなさいよ(^-^;。

ほら見て‼

向こうにもふうせんさんたちがいるわよ」



ピンク色のふうせんが、指差す方を見ると、確かに向こうにふうせん達が数人いるのが見えました。



向こうのふうせん達も、こちらに気づいたようで、弾みながらこちらにやって来ました。




「こんにちは」


紫色のふうせんが言いました。



「よかった~仲間がいて。僕達と一緒に遊ばない?」


茶色のふうせんが言いました。



ふうせんは他に、黒、グレイ、ベージュ、ふかみどり、水色の7人でした。




「君達はずいぶん目立つ色をしているね。僕達は地味だろ…この中で一番派手なのが水色の僕なんだ(^o^;)」




「女の子もいるんだね。可愛いね(//∀//)」



ベージュ色のふうせんが言うと、



「あら~、可愛いなんて…(//∀//)ウフフ。ベージュさんは正直ね」



ピンクのふうせんは本当に嬉しそうです。



「ウソじゃないよ。ホントに可愛いよ…ねえ、みんな?」



ベージュ色のふうせんはそう言うと、振り返って仲間のふうせん達の方を見ました。




「うん、可愛いよ」


「超可愛い」



口々に誉められ、ピンクのふうせんは嬉しくてにやけています。




「僕達と同じ7人だけど、色が全部違うから間違えることは無さそうだね。


一応こちらのリーダーをやる赤です。よろしく」



赤いふうせんが言うと、



「こっちのリーダーは僕なんだ。よろしく」



黒いふうせんが笑顔で言い、お互いに握手しました。


「ふうせんの仲間が一杯になった。嬉しいなぁ」



黄緑のふうせんは本当に嬉しそうです(^o^)。



「今日はようこそ。ふうせんのお客様は、全員で14名です。全員そろっているようですので、私が遊園地までご案内します(*^_^*)」



そう言って、にっこり微笑んだのは星野恵さんでした。




「あらっ、途中の星にいたお姉さん…」



ピンクのふうせんが驚いて言いました。



「今日の夢の里の仕事は終わったから、こちらのお手伝いに駆けつけたのよ」



「そうなんですか…(^_^;)。

ところで、僕達もう遊園地に行っちゃってもいいんですか?」



赤いふうせんが言いました。



「ふうせんさんは、先にご案内するように言われていますので…さあ、行きましょう」



恵さんはにっこり笑いました。



「それじゃ、行きましょう!!」



黒いふうせんが言いました。



皆は恵さんの後をにこにこしながら歩いて行きました。




ステージの左の道を歩いて行くと、すぐに『ふうせん遊園地』の看板が見えてきました。



ふうせん達は、ウキウキしながら遊園地の中に入って行きました。





《その頃、子供達は…》



「だいたいグループは決まったみたいですね。今から案内図のパンフを配ります。


分からないことは、それぞれのリーダーに聞いて下さ~い

(^o^)」



「クローバーさん、テンション高いですね」



美佳ちゃんが言うと、



「クローバーさんは、今から遊園地で遊ぶのを楽しみにしているんです。


実を言うと、僕達今日初めて遊園地で遊ぶので、僕も楽しみにしているんですよ」



そう言いながら、大空さんもソワソワ落ち着かないようです。



美佳ちゃん達は…


美佳ちゃん達は…


ふうせん達は…





「誰か質問とかありますか?」



大空さんが子供達に尋ねました。



「お兄さん、そんなことより早く遊びたいよ~」



萌ちゃんは早く遊びたくてしかたがないようです。




「分かりました。それでは皆さん…遊園地にレッツゴー(^O^)/」



大空さんは、右手の握りこぶしを挙げながら、大きな声で言いました。



「わ~い \(^o^)/」



男の子達は走るようにして行ってしまいました。女の子達はパンフを見ながら、どこに行くか相談しているようです。



「ねえ、この『花の妖精』って言うアトラクションに行って見ない(*^_^*)?」



美佳ちゃんが言いました。



「どんなのだろう…

(*´∇`)?。

私も行って見たいな~」



夏海ちゃんも興味津々です。



「萌も妖精さんに会いた~い。ねぇ早く行こうよ~

ヽ(´▽`)/」



萌ちゃんもにこにこ

(o^-^o)嬉しそうです」



「それじゃ、まずは『花の妖精』に行こうね(^o^)」





379


ステージの左側の道を進んで行くと、すぐの所に『ふうせん遊園地』がありました。




「ふうせんさん達はここで遊んでいるのね」



美佳ちゃんが言うと、突然…



「こわいよ~

((((;゜Д゜)))」



と言う声が遊園地の方から聞こえてきました。何事かと思い、声のする方を見てみると…。



ふうせん用のバンジージャンプの上で、黄緑色のふうせんが怯えていました。



「大丈夫だって、恐くないからやってごらんよ‼」



赤い色のふうせんが、励ましています。




「恐がっているんだから、無理にやらせるのは可愛そうよ(^_^;)」



ピンクのふうせんが、黄緑色のふうせんの頭を撫でながら言いました。



「そうだよ。黄緑君を逞しい男の子にしてあげたいという赤君の気持ちは分かるけど、これじゃ…楽しいはずの遊園地がつまらなくなっちゃうじゃないか

(^o^;)」



オレンジ色のふうせんが言いました。




「分かったよ…ごめん

(-_-;)。


黄緑君は、自分の好きな遊びたいアトラクションで遊びなよ( ̄~ ̄;)」



赤いふうせんは、元気なくそう言いました。



「ごめん…赤君。自分でも情けないんだ。本当は皆みたいに出来たらいいなって思うんだ…でも、どうしても…勇気が出なくて…

(-_-)



黄緑君がバンジージャンプのエレベーターをしょんぼりしながら降りて行くのが見えます。



それらの様子を見ていた萌ちゃんが言いました。



「きみどり君、可哀想…。私達と一緒に遊ぼって行ってあげようか」



「心配しなくても大丈夫だよ。ふうせんさんのことはふうせんさん達にまかせよう(*^_^*)」



と美佳ちゃんが言えば、



「そうよ。私達は妖精さんの所に早く行きましょ

(^o^)」



夏海ちゃんも言い、萌ちゃんの頭を撫でました。



「うん(^.^)」



萌ちゃんは笑顔で言うと、走り出しました。



「萌ちゃん、危ないから走らないでね」



後ろから美佳ちゃんが声をかけました。




しばらく歩いていくと、遊園地が見えてきました。



未来の宇宙遊園地といった感じで、子供達がこれまでに見てきた遊園地とは大分違っていました。



全体がパステルカラーで統一されていて優しい気分になれました。



通路も色で左右に仕切られていて、右側のピンクの方はラバーが敷かれてあり、歩いても疲れないようになっています。そして、左側の方は動く歩道になっています。



遊園地で遊ぶ人達が、好きな方を選べるようになっています。



「ええと…花の妖精は1番だから…あっ、あれだわ」


美佳ちゃんが指差した方に歩いて行くと、『花の妖精へようこそ』と書かれた大きな看板がありました。



受付に行くと、優しい笑顔のお姉さんが



「いらっしゃい。花の妖精へようこそ」



と、笑顔で挨拶してくれました。



「3名様ですね。そちらの入口と書かれた所よりお入り下さい」









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