表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蒼竜と少年  作者: しまねこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2274/2489

戦いの終了?

「よし、それじゃあ戦闘開始だ!」

「おお!」

 笑ったルークの掛け声と共に、ロベリオとタドラ、そしてジョシュアの三人が揃って枕を手にこっちの陣地へ走ってくる。

「すれ違いざまに一発殴るぞ!」

 同じく相手陣地に向かって駆け出したレイとマークとキムに向かって、枕を振り上げたユージンが笑いながらそう叫ぶ。

「おお〜〜!」

 レイ達三人の声が綺麗に重なり、二つの攻撃班がすれ違い様にそれぞれ手にしていた枕で相手を力一杯叩いた。

 しかし、立ち止まらずにそのままそれぞれの相手陣地へ飛び込んでいく。

 レイもすれ違いざまにロベリオに思いっきり枕で叩かれたが、同じくらいの勢いで叩き返したのでまあ引き分けだろう。

「じゃあ暴れま〜〜す!」

 堂々と暴れる宣言をしたレイは、右手で振りかぶった枕を一番近くにいたリッティロッドの頭に叩きつけてから、怯んだ隙に彼が持っていた枕を左の手で掴んで力一杯引っ張った。

 あっけなくリッティロッドが持っていた枕がレイの手に落ちる。

「よし、よくやった!」

 レイの背後から笑ったマークがそう叫びながら飛び込んできて武器無しになったリッティロッドを捕まえる。

 そして即座に手にしていた即席縄を彼の腕にぐるぐると巻き付けてから、陣地の外へ引っ張り出した。そのまま床に転がす。

「うう、さすがに一対一でレイルズの腕力に勝てるかよ! 1、2、3〜」

 笑ってそう叫んだリッティロッドが、床に転がったまま聞いていた通りに数を数え始める。

 そこからはもう、何が何だか分からないくらいの乱戦になった。

 レイは、両手に枕を持って相手陣地の中へ飛び込み、ひたすらに枕を振り回し続けた。

 途中、復活したリッティロッドに枕を奪い返され、さらに何故かこっちへ駆け戻ってきた攻撃班のはずのルークとタドラに、二人がかりで攻撃されて枕を奪われて腕を縛って床に転がされたりもした。床に転がったままで数を数えている間中、レイは暴れる仲間達を見ながらもうずっと笑い続けていたのだった。



「やった! これで全滅だ〜〜!」

 レイが二度目の復活を遂げたあと、ユージンと息を合わせて守備班に襲い掛かり、その直後に復活したマークとキムも攻撃に参加した。

 相手の守備班はこの時、ユージンに倒されたフォルカーが床に転がされた直後だった為にリッティロッドとロルカの二人しかいなかったのだ。

 事務官二人に対して軍人四人のやや一方的な戦いとなってしまい、その結果、赤部隊の守備班が全員無力化されて床に転がったところで青部隊の勝利で終わったのだった。

「ああ〜〜やられた〜〜」

「負けた〜〜〜!」

 ルークとロベリオが枕を抱えたままその場に膝をついて叫ぶ。その横では、タドラも同じく枕を抱えて座り込んでいた。

「守り切りましたね!」

「おう! 我が軍の勝利だ!」

「やった〜〜〜!」

 守備が得意と言った通り、鉄壁の守りで陣地を死守したティミーとチャッペリー、そしてフォルカーの三人も嬉しそうにそう言って手を叩き合っていた。

 通常は盾のようにソファーの背もたれを利用して、ソファーの後ろに隠れて戦うの定番の守備班の戦い方なのだが、彼らは一番狙われるであろう小柄なティミーを間に挟んで三人が横並びになって、陣地中央に置いた横長のソファーを背にして戦ったのだ。

 その結果、攻撃が背後からの攻撃の危険がグッと下がり取り囲まれる危険も下がって守りやすくなったのだ。

 これは彼らの作戦勝ちと言って良いだろう。



「はあ、楽しかった!」

 枕を抱えたレイが、笑いながらそう言ってベッドに倒れ込む。今回はここは安全地帯として使われなかったので、枕はなくなっているがシーツに乱れはない。

「僕も疲れました〜〜〜!」

 笑ったティミーが同じく枕を抱えたままレイの隣へ飛び込んでくる。

「お疲れ様、ほら、ここへどうぞ」

 自分の枕を置いてから仰向けに寝転がったレイが、笑って自分の横を叩く。

 ティミーがそこにくっついて、同じく枕を置いて寝転がったところで反対側にマークとキムが駆け込んできて寝転がる。笑ったジョシュア達やルーク達も枕を抱えたままベッドに飛び込んできて、押し合いっこしながら並んで寝転がる。

 足元に丸められていた毛布や羽布団が引っ張られて、なんとなく全員くっついて潜り込んだ。

 ちなみに、追加で持ってこられた簡易ベッドが複数くっつけて置かれているので、昨夜よりもベッドの幅が広くなっている。

 とはいえ、この人数なので本当にぎゅうぎゅう詰め状態だ。

 顔を見合わせて笑い合い、そこから今度は毛布と羽布団の引っ張り合いっことなった。

 なんとなく誰も起き上がらず、寝転がったままで笑いながらそれぞれ手近な毛布を掴み羽布団を引っ張る。

 最後は寝転がったままの枕戦争が突如勃発して激しい戦いとなり、ベッドの端に寝転がっていたフレディとロルカの二人が揃って悲鳴を上げてベッドから転がり落ちたところで、ようやく枕戦争も終戦となったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ