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蒼竜と少年  作者: しまねこ


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作戦会議と戦い方の説明

「へえ、こんな風にして陣地を作るんだね。面白い!」

「おう、完璧だ」

「移動はシルフ達に手伝ってもらったから早く済んだな」

 ルークとロベリオの指示の元、それぞれの竜の使いのシルフ達にも手伝ってもらってソファーや衝立を移動してもらった結果、広い部屋の左右に二つの陣地が見事に出来上がった。

 並べたソファーの背もたれと衝立が盾代わりだが、ソファー同士は隙間が空いているので移動や椅子に隠れての攻撃も可能だ。

 ちゃんと防御と攻撃方法まで考えられているそれを見たレイは、無邪気に感心していた。

 陣地を作り終えたルーク達も、皆笑顔で拍手している。

「じゃあ、使う布はこれな。赤陣地はこっちで青陣地が向こう! ほら、青の部隊の奴は向こうへ行った行った!」

 枕以外の追加の武器となるソファーに置かれていたクッションと湯殿から持ってきた布の山を等分したルークが、赤陣地の中へ入っていきながら反対側の青陣地を指差す。

「じゃあ青の部隊の人、集合〜〜!」

 布の山を持って青陣地へ走って行ったレイの言葉に返事をして、マークとキム、ユージンとティミー、それからチャッペリーとフォルカーがレイのあとを追って青陣地へ走っていく。

 赤陣地のルークの元には、ロベリオとタドラ、ジョシュアとリッティロッド、フレディとロルカが走って来た。



「じゃあ、まずは作戦会議の時間な」

「おう、了解だ」

 笑ったルークの言葉に、ユージンが頷きレイの隣へ来る。

 ティミーを含めた青部隊の全員がレイの周りに集まり、嬉々として作戦会議を始めた。

 陣取り合戦の戦い方が全く分からないので、レイはとりあえず発言はせずに話を聞いている。

 どうやら守備と攻撃の二つに分かれるらしい。それで攻撃班は相手の陣地を攻撃し、守備班は陣地に残って迎撃するらしい。

「どう分ける? 七人だから攻撃班が四人と守備班が三人かな」

 なんとなく作戦会議のリーダーを務めてくれたユージンの言葉に、マークとキムは顔を見合わせる。

「ええと、自分とマークはどちらでも出来ます」

「部隊でこれをする時は、攻守は一定時間で交代するので、どちらでも大丈夫です」

 手を上げた二人の言葉を聞いて、チャッペリーも手を上げる。

「俺とフォルカーは守備の方が得意なので、出来れば守備班を希望します」

「はあい、僕も守備の方が得意です。いつもマシュー達と遊ぶ時は守備担当です」

 笑顔のティミーの言葉にユージンが笑顔で頷く。

「じゃあ、守備班はそっちの三人に任せるよ。俺とレイルズ、マーク軍曹とキム軍曹が攻撃班だね」

「了解です! それじゃあ準備をしないと!」

 目を輝かせたティミーの言葉にチャッペリーとフォルカーも笑顔で頷き、何故か湯殿から分けて持ってきた布の山を手分けして広げて、角から斜めにくるくると細く巻き始めた。

「えっと、それは何にするの? 鞭みたいにして叩くとか?」

 彼らが何をしているのか分からずに不思議そうにそう尋ねると、笑ったユージンがレイの肩を叩いた。

「じゃあ、今から詳しい戦い方を説明するからよく聞くように。この陣取り合戦は、軍でも導入されている遊びでね。入隊して間もない配属前の新兵が、新人教育の一環として最初にする遊び兼訓練なんだよ」

 驚くレイに、当然経験しているマークとキムは苦笑いしつつ頷いている。

「まず、この布で作った紐は、捕虜、つまり武器を取り上げて確保した相手の腕に巻き付ける。簡単に解けるように軽く巻く程度でいい。捕まった方は、そこから声に出して百数えないと復活出来ない。百数え終わったら自分でこれを外して復活出来るんだ。その際には、これがそのまま武器になる。今レイルズが言ったみたいに、鞭みたいにして相手を叩いたり出来るからな。それで俺達攻撃班は、相手陣地へ攻めていって敵の守備班を同時に捕まえる。つまり百数えて復活するまでの間に全員無力化すれば勝ち。逆に、攻撃して行った方が全員同時に捕まえられて全滅した場合は、攻撃側が負けになる。な、簡単だろう?」

「よく分かりました。じゃあ、いつもの枕戦争みたいに相手を叩くだけじゃあなくて、武器を取りあげないといけないんだ。ええ、難しそう」

 納得したレイが、少し考えて枕を見る。

「そうだなあ。この人数での攻撃だと、まず一番強い奴が撹乱役で暴れ回って相手陣地を攻撃。その後ろに戦い慣れた奴がついて隙をついて相手の武器を取り上げる。残りの二人が無力化した敵兵を即座に確保して縛って転がすのが一番かな。誰がどの役をする?」

 ユージンの呟きに、レイとマークとキムが同時に吹き出す。

「一番大柄なレイルズが撹乱役。多分一番戦い慣れているロベリオ様に武器を取り上げてもらって、俺とマークが敵兵の確保役、かな?」

 笑ったキムの言葉にユージンも笑いながら頷く。

「多分それが一番効率的だろうな。じゃあそれで行こう。あとは成り行き任せだな」

「はい、ではよろしくお願いします!」

 満面の笑みで頷くレイの言葉に青部隊の全員も笑顔になる。



「じゃあ、作戦会議はここまででいいな。おおい。そっちはどんな感じだ?」

 振り返ったユージンの言葉に、にんまりとルークが笑う。

「こっちはもう準備万端だよ。それじゃあ始めるか」

「おお〜〜!」

 ルークの言葉に全員が同時にそう応え、それぞれ武器を手に配置につく。

 レイも、少し考えて大きめの枕だけを手に持って嬉々として陣地の外へ出て行ったのだった。

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