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蒼竜と少年  作者: しまねこ


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これからの事

「少しでも背が伸びるように、私も頑張ってミルクを飲むようにするわね」

 ティミーと顔を見合わせて笑ったニーカは、そう言って笑いながら何度も頷いている。

「頑張ってしっかり食べないとね。今朝はちゃんと食べた?」

 笑顔のレイの言葉に、ニーカが満面の笑みで頷く。

「うん、今朝はレバーペーストもレバーフライも美味しくいただいたわ。神殿の食堂も美味しいと思っていたけど、ここの食事は別格だわ。どれも本当に美味しくてびっくりしたもの」

 嬉しそうなニーカの答えに、皆笑顔になる。

「レバーフライとレバーペーストは、貧血対策には必須だからね。特に女性の場合は俺達よりもさらに貧血への備えは必要だろうからな」

 ルークの言葉に皆真顔で頷く。

「まあ、そうね。でも、今朝のニーカの様子を見る限りレバー料理も食べてくれそうだから、私も安心しました」

 笑ったジャスミンの言葉に、ルーク達も揃って笑顔になる。

「あとは料理長に頑張ってもらって、もっとレバーを使ったメニューを増やしてもらうだけだな」

「確かにそうだね。じゃあさっきもルーク達と話をしていたんだけど、今度蒼の森のニコスに連絡する時にレバーを使ったメニューが他にないか聞いておくね」

 笑ったレイの言葉に、ニーカが驚いたようにレイを見る。

「ええ、蒼の森って?」

 その驚きようを見て、今更ながら自分の実家が何処なのかを今までニーカに詳しく話していなかった事を思い出した。

「あ、そっか。えっとね、僕がブルーと初めて会ったのが蒼の森って言って、ここからずっと西に行った隣国のオルベラートと近い国境付近にあるすっごく古い森なんだ。元々ブルーはその森の中にある泉にいたんだよ。その森の中に僕の家族が住んでいるんだよ。えっとこれって……」

 タキスとエイベルの事やニコスの事など、どこまで勝手に話していいのか分からず思わずルークを振り返る。

「ああ、その辺りの詳しい話は、この後落ち着いたら順番にしていく予定だからな。今は軽くでいいぞ」

 笑ったルークが頷いてくれたので、とりあえずここでは詳しい話はせず、自分の家族であるタキスとニコスとギードの名前と種族だけを紹介して、血は繋がっていないけれど大切な家族なんだという話だけしておいた。

 その際に、ニコスが以前オルベラートの貴族の館に使える執事だった事を簡単に説明してから、料理が上手いニコスにお願いして、レバーフライの作り方やスパイスの配合を教えてもらった話をした。

「へえ、そうだったのね。実を言うとね、あのレバーフライはレバーが苦手な私でも美味しくいただけたの。あれを教えてくださった料理上手のニコス様に感謝ね」

 そう言って嬉しそうに笑ったニーカの言葉に、レイも笑顔で頷くのだった。



 そのあと、積み上がった資料を見ながらもう少し今後の彼女達の役割などについて説明して、また資料を読み込む時間を作る。

 そのあと質問の時間を設けて、主にジャスミンが疑問に思った事などを質問してルークとタドラが詳しい説明をした。

 ニーカはここではほとんど発言はせず、それはそれは真剣な様子で必死でノートを取っていたのだった。

 そのあと、これからの予定などについて少し説明したところで時間切れとなり、ひとまず昼食の時間となった。

「一応、ここでの生活やドレスで過ごすのに慣れるまでは、食事は部屋で食べてもらう予定だから、ゆっくり食べてくれればいい。慣れてきたら、ここの食堂にも行ってみるといい。まあ、兵士達が大勢いるから神殿の食堂よりはかなりむさ苦しいと思うけどさ」

「食堂にはご馳走がたくさんあるんだって聞きました。実を言うと楽しみにしていたので、行ける日を楽しみにしていますね」

 少し恥ずかしそうにそう言って笑ったニーカの言葉に、ルーク達が驚いたように揃って目を見開く。

 それを見て苦笑いしたジャスミンが彼らに、今朝のニーカとの話の中で出てきたここの食事がご馳走だと言って喜んでいた彼女の話をした。

 それを聞いて、全員が無言になる。

「そんな顔しないでください。私、この国に来られて本当に幸せです。これから頑張ってたくさん勉強をして立派な竜司祭になって、この国に御恩を返していきたいと思っているので、どうかよろしくご指導ください!」

 笑ったニーカの言葉に真顔になったルーク達が揃って頷き、レイも含めて全員が真顔で頷いたのだった。



 昼食は別室に用意されていたので、そのまま全員揃って移動する。

 用意された豪華な昼食を見て大喜びしつつも使い慣れないカトラリーに苦労するニーカを見て、ジャスミンはすぐに自分が実際にやって見せたりして、さりげなく助けてあげたりしていたのだった。

 ニーカの隣には常にクロサイトの使いのシルフがいて、彼女が何か困ったりして手が止まるとすぐに対応してこっそり教えたり、あるいは彼女がカトラリーを取り落としそうになったり、切ったお肉を弾き飛ばしそうになったりする度に、さりげなく、あるいは堂々と助けたりしていたのだった。

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