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青く、碧く、蒼く  作者: 猫丸後輩
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プロローグ——血まみれの満月——

どうも、こんにちは。そして、初めまして。

猫丸後輩と申します。

このようなサイトは初めてなので、色々と粗相があるかもしれませんが、暖かく見守って頂けるとありがたいです!

皆様どうか、よろしくお願い致します。


例えばの話、ひょんな事で、事故に巻き込まれるなどして、理不尽にも死ぬことになったら、なんて言ってやりたい?

ふざけんな? くそったれ? 至極もっともなご意見だ。

では、殺されるとしたらどうだろう。

たまたま、偶然にも死ぬのではなく、明らかな悪意や殺意を持ってして、必然的に殺されるのだとしたら。

俺なら、殺そうとしてる奴にこう言う。


「くたばれ」


あばらを折られたせいで、ろくに息もできずにぶっ倒れた俺が、ようやく渾身の力を振り絞り、絞り出した唯一の言葉は、相手への悪態だった。

「それが貴様の最期に言いたいことか?」

そんな身体のあらゆるところから出血し、血まみれで傷ついてボロボロになった俺を見下ろしているのは、俺をこれから殺そうとしている、まるですすけたような真っ黒の鉄の皮膚で覆われた化物だ。

俺は無理やり笑みを浮かべて見せる。

「はっ、何を……期待してた……?」

「慈悲を請うのかと思っていた」

「……くくく、テメーは……神様仏様のつもりってか……? 笑えるぜ……」

「いや、ただの人間だよ」

と、化物は淀みのない澄んだ水色の瞳で俺を見つめ、表情を変えることなく、淡々と言い放つ。

「助けてくれ、見逃してくれと、ぐしゃぐしゃになった泣き顔を浮かべて、懇願してくる奴を殺すのが俺の趣味なんだ」

「アンタ……いい趣味してるな……」

「よく言われる」

そう言って化物は、ゆっくりと拳を振り上げる。俺はその姿を何の感慨も沸くことなく、黙って見つめる。

別に死ぬ覚悟ができてるわけじゃない、ただ単に、それを一つの事実として、客観的に受け止めただけだ。

「頭に一撃だ、痛みもなく、楽に死ねるぞ」

「お気遣いどーも」

振り下ろされる拳は、俺の頭部に叩きつけられ、そして——


——意識が途絶えた。


……その日は満月で、頭の無くなった死体と、それを静かに見下ろす化物が、鮮明に照らし出していたのだった。

如何でしたでしょうか?

ほんの少しでも、面白かったと思って頂けたら嬉しいです。

読んで頂いて、ありがとうございました!

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