表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/53

第51話:三日後の再会と、重なる戦果

魂の入れ替わりが解けてから三日。  


大介は自分の体で新宿ダンジョンをリサーチし、エイミーは自分の体でトレーニングをこなしつつ、それぞれが「相手が自分の体を使って何をしたのか」という期待と不安を抱えて過ごしていた。


そして今日、ようやく二人は中間領域である「交差ダンジョン」の広場で顔を合わせた。


「……よう、エイミー。やっと会えたな」

「大介さん! 三日間、気になって気になって……大介さん、私の体で無茶しませんでしたか?」


 二人は岩場に腰を下ろし、それぞれが相手の体で稼ぎ出し、本来の体に戻る際に「持ち帰ってきた」戦利品を、いよいよ披露し始めた。


「まずは俺からだ。……驚くなよ」  


大介が背嚢から取り出したのは、鈍い金属光沢を放つ三基の**『ダンジョンポータル』。


「え……ええええっ!? 『ポータル』!? 大介さん、これ、手に入れるの難しいって言ってたじゃないですか。私の体でどこから持ってきたんですか!?」


「闇市の拠点にカチこんで、力ずくで毟り取ってきた。ポータル三基で三◯〇〇万相当だが、これがあれば俺たちの拠点はさらに盤石になる」


 エイミーは自分の華奢な手が、そんな危険な場所で戦っていた事実に、腰を抜かしそうになった。


「……そ、それなら私も負けていられません。大介さん、これを見てください!」


 エイミーは、大介の体から持ち帰っていた重い皮袋を二つ、ジャラリと岩の上に置いた。中から溢れ出したのは、リディア王国の刻印が入った本物の金貨二百枚。


「……は? 二百枚!? おい、一週間で金貨二百枚(二千万円相当)も稼いだのか!? 俺の体で何やったんだよ」


「大介さんに教わった『先を打つ』カラテで刺客を退けて……それから、大介さんの顔で思いっきり凄んでみたんです。

『次は私の背後の組織が動くことになるぞ』って。そうしたら、商会長が震え上がって、前金を倍にしてくれたんです」


「はははっ! 『組織』か、最高じゃねえか!」  


大介は、度胸のないエイミーが自分の顔でヤクザ顔負けのハッタリをかました光景を想像し、豪快に笑い飛ばした。


「……なるほどな。お互い、相手のポテンシャルを最大限に引き出したわけだ」


 二人は、並べられた金貨と魔導具を眺めながら、確かな手応えを感じていた。


「大介さん。商会には『来週までに地球のスキンケア用品を追加で持ってくる』と約束してしまいました。次は『組織』の供給能力を見せる番です」


「わかった。俺もこっちで、その名に恥じないだけのブツを揃えてやるよ。……よし、これで家を買い取るための一億も見えてきたな」


 三日越しに明かされた驚愕の戦果。  


二人は改めて固い握手を交わし、異世界を跨ぐ壮大な「組織」としての第一歩を踏み出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ