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第50話:交差する戦果と、次なる一手の決意


 眩い光と共に意識が引き剥がされ、次の瞬間、戸田大介は見慣れた自室の天井を仰いでいた。


「……戻ったか、自分の体に」


 大介は起き上がり、まず自分の傍らにある大きな背嚢を確認した。


中には、彼がエイミーの体で命懸けで毟り取ってきた二基の**『ダンジョンポータル』と、虹色の光を放つ『万象の雫』**が、確かに収まっている。


「よし……こいつらは無事に持って帰ってこれたな」


 身に着けていた物や、肌身離さず持っていた物は魂と共に境界を越える。


大介は自分がエイミーの体で成し遂げた戦果を眺め、安堵の息をついた。


しかし、同時に気になるのは「あっち」の状況だ。


「エイミーの奴、俺の体で無茶してねえだろうな。……あっちでどれくらい稼げたのかは、来週再会して報告を受けるまで分からねえか」


 大介はスマホを手に取り、画面に映る新宿の地価を改めて睨みつけた。


「ポータルは確保した。だが、この拠点を買い取るにはまだ全然足りねえ。エイミーが向こうで頑張ってるなら、俺もこっちでさらに積んでおかねえと」


 大介は自室の床にある「穴」を見つめ、決意を固めた。


「次は本格的な金策だ。ポータルを設置する前に、まずはこの土地を守るための現金をブチ当てる」


 一方、リディア側のエイミーもまた、自室のベッドで自分の華奢な体を確認していた。


「……帰ってきました。やっぱり、自分の体は少し軽すぎますね」


 エイミーの傍らには、大介が彼女の体で使い込み、薄汚れた「暴君の杖」が立てかけられている。


そして、彼女自身が「大介の体」でガザル商会から勝ち取った、ずっしりと重い**『金貨二百枚』**の袋もそこにあった。


「これだけの金貨、大介さんが見たらなんて言うでしょうか……」


 エイミーは、自分が「大介の体」でやってのけたハッタリや、爆炎グローブでの一撃を思い出し、少しだけ頬を赤らめた。


「でも、これ一回きりじゃダメなんです。ガザル商会とは『継続的な取引』を約束してしまいましたから」


 エイミーは、大介から贈られたスキンケア用品の空瓶を見つめた。


「次の入れ替わりの時に、大介さんにスキンケア用品の追加手配をお願いしなきゃ。商売として回すなら、私一人じゃなくて、もっと大量に……」


 大介は地球側で。エイミーはリディア側で。  


お互いが「相手の体」で稼ぎ出した戦果を、それぞれの世界で握りしめながら、二人は来週の「報告会」に向けて、さらなる準備を開始した。

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