表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら無職で追放されたけど、実はチートだったので、とりあえず、魔王というやつをこの目で確めて来ます  作者: @SsRay
玉座なき魔王編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

85/91

ep3.玉座なき魔王編 白い創夜

 アザートスについての解説を聞いた後

 意識の闇の中に、まばゆい光が差し込んだ。創夜が目を開けると、そこは星空が輝く精神の世界だった。


 その空間の中央に、一人の人影が立っていた。創夜と同じ黒の長髪を持ちながら、その身に纏っているのは、鏡に映った時と同じ、眩しいほどの純白の服。顔には、創夜にはない圧倒的な怒りと威圧感を帯びていた。そして、手には創夜の神鳴剣と瓜二つの、黒い二本のクリスタルの剣が握られている。


「おいでなすったな。創夜」

 その声は、創夜自身の声。低いが、どこか傲慢な響きを持っていた。


 自分に相反する姿と色の敵だ。

「おまえは……俺の鏡像か?」創夜は柄に手をかけながら、冷静さを保とうとする。


 白い創夜はニヤリと笑った。

「鏡像ではない。俺は、おまえの中の、おまえが認めたくない可能性だ。どうだ?イラついて戦いやすいだろ」


 白い創夜の周囲から、漆黒のドス黒いオーラが立ち上る。

「十分に修行しろ。アザートスには攻撃は効かない。絆の力だけが効果を発揮する」


 その言葉と共に、白い創夜の姿がゆらめき始めた。

「誰と戦う?おまえ以外の姿にもなれるぞ。リンか? セリアか? ミリィか? それともミーナか? フィーリアがいいか?」

 次々とソイツは仲間の相反する姿へと変身する、眩しい紅の武道着を纏ったリンの姿に。その次に、セクシーな赤いビキニアーマーのミリィに。そして、控えめな白いローブのセリア、小悪魔的な笑みのミーナ、変わらぬ姿で創夜を見つめるフィーリアへと、姿をころころと変えた。


 創夜は剣の柄から手を離し、ゆっくりと深く息を吐いた。

「中々おもしろい場所だな、修行にはもってこいかもな、一つ聞いてもいいか?」

 白い創夜は、元の純白の姿に戻り、答えた。


「なんだ」

「ここへはいつでもこれるのか? 今回だけってことはないだろうなぁ」と創夜が問いかけた。


 白い創夜は優雅に微笑んだ。

「ああ。ここはおまえの精神世界。傷つくこともなければ、時が経つこともない。おまえが己と向き合う意思を持てば、いつでも門は開かれる」


 それを聞き、創夜は口元にわずかな笑みを浮かべた。

「そうかわかった。とりあえず俺でいい」といい、創夜は神鳴剣の柄を強く握りしめた。


 白い創夜も、黒い剣を正眼に構える。

「来い」


 二人の間で空気が爆ぜた。創夜は、極限まで研ぎ澄まされた抜刀術の神速の一閃を放つ。対する白い創夜も、全く同じ軌道、同じ速度で黒い光を纏った抜刀術を放った。


 キンッ!


 二本のクリスタルの剣が激しくぶつかり合い、青い光と黒い光が混ざり合い、爆発的な輝きを放った。


 勿論、威力は同じ相討ちとなった。


 二人は距離を取り、互いの剣の切っ先を下げた。

「なるほど。コピーじゃないのはわかった。猿真似の口だけ野郎じゃないってことは本当みたいだな」創夜は納得したように呟く。


 白い創夜は、初めて創夜と同じ、ひょうひょうとした笑みを浮かべた。


「中々おもしろいな。俺の中で答えは出た。今回はもう十分だ」といい、創夜は突然夜の剣を鞘に納める。


「なんだ、おもしろくないやつだな、やろうぜ」


「それは、おまえがよく知ってるだろ」白い創夜にそう問いかけると、白い創夜の姿は、光の粒子となって崩壊し始めた。そして、創夜の意識は現実へと引き戻され、精神世界から鏡の洞窟の間へ戻った。


 目の前には相変わらず相反する仲間の姿が鏡に映し出されていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ