3-4 班分け
休憩時間も終わり、戻ってきた探索者は僅かに人数を減らしていたものの、殆どは参加の意向を示していた。
これは軍からの十分な報酬が確約されている事と、組合長からの指名を受けて説明会に参加している者が多かったことに起因する。一定以上の線引きがそこで為されていた。
その後の会議では作戦の開始日時や集合場所や活動範囲、拠点の設営場所、支給する物資や持参すべき物等の具体的な話が進んでいく。
各自がメモを取りつつ、時折質問する時間も設けられてより細かな点も埋められていく。
エンドは以前はいわゆる古語しか読めず、書けなかったが、睡眠時間が短いエンドは夜を費やし多くの本をコニイから借りて読んでいた。今では一般的に使用されている文字を問題なく使えるようになっていただけではなく、マギアへの理解も文献から深めることが出来ていた。
「では、調査区画を三つに分ける。それぞれの班には部下をあてがうのでその指示に従って欲しい。分け方については組合長の方で概ね決まっていると聞いているためその指示に従って欲しい。それぞれの班毎に集まり、簡単にブリーフィングを行い本日は終了とする。」
リンレイが壇上を降りると組合員が資料を配り始める。そこにはそれぞれがどの班に所属するのか、どの軍人が指揮を取るのかといった事がまとめられていた。
さて、その資料を見ると探索者も単体ではなく何人かの集団で活動している事が多い事が伺える。
勿論特定の集団を作らずに単独行動を好むものもいる。ある程度実力があって自由に動けることを尊ぶ者や、集団行動に向かない者だ。後者は余程実力派が無い限りはただの迷惑者でありここに呼ばれてもいないのだろうが、リンガは前者であった。流れ者と自称するリンガはリゾトニアにおいてそれなりの期間活動しているものの、それは永住の地では無く腰掛けと思っており、別の場所に移る可能性も考えると縛られない一人の方が良かったのだとエンドは聞いていた・・・のだが、あまりにもぶっ飛んだ変な存在との出会いがあってチームを組む事になった。エンドは仮にリンガが他の所に行くとしても、喜んでついて行く旨を伝えると、当たり前だろ。と照れたように言っていた。
とはいえ、やはり単独より複数で動く方が効率的である部分が多い。役割分担も出来るし、交互に休む事も出来る。報酬面で内部で揉める事があるかも知れないが受けることのできる仕事の規模も大きい。
資料には二人組から数人の規模、そして今回は最大20人を超える集団まで様々あり・・・この規模の集団は流石に班を分けるに当たり分割されていた。リンガはこの大規模なところは時間ギリギリに来ていた小鬼達が属する集団だと言う。そして、その集団の中には探索者登録されている男もいると言われている。とはいえ今回の会議では全員ではなく代表の数名が来ていたようであった。
エンド達が配属されるのは三つの班のうち第三班、監督するのはランファであり、そしてその小鬼達のグループの一つの名前があった。
ランファの近くへ向かうと第三班に分けられた探索者が集まって来ていた。その中にはエンドの顔見知りもいたり、話した事もない者もいた。一班あたりの人数は20人弱、簡単な挨拶の後でその日は解散となった。




