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(48)魔法を科学る

とりあえず俺も浮遊魔法に挑戦する事にした。


「なぁヴォイテク」


「んー?」


「浮遊魔法ってどういう仕組みなんだろうな」


当然ながら物体には質量、つまり重さが存在する。


厳密にいうと質量と重さは違う物なのだが、ここでは重さを指す事にしよう。


物が下に落ちるのは地球(ここは異世界だが地球としよう)の引力によって引っ張られるからだ。


物が浮くためには重力よりも大きい力上向きにが加わっていなければならない。


「あー確かに物理的にあり得ない事だからな。でも調べるの面倒だ。ここが異世界だからって理由じゃ…ダメそうだな」


そこはやはり疑問を解消しないと決まりが悪い。


物体間が離れていても働く力にはどんなものがあるか。


一般的なものを挙げれば重力や磁力、静電気力などがある。


この中で最も魔法に近そうなのは磁力だろうか。


磁力というのは言うまでもなく磁石を鉄に近づけるとくっつくアレのことだ。


ではそのアレとは何か。


磁力は電子が原子核の周りを回転することで生まれる。


磁石や鉄が磁力を持つ前の状態は、原子同士の磁区が互いの磁力を打ち消し合っている。


この時に外部の磁界と触れることで原子の磁極が同じ方へと向くわけだ。


その結果、磁区が壊れ磁力が発生する。


「なるほど、勇輝の考えだと、魔法を使って原子になんらかの影響を与えているってことだな」


「ああ、だがその魔法がどうやって作用しているのかは分からん」


「仕方ない、磁気測定やるか」


俺とヴォイテクがゴソゴソと機械を用意したりしていると先生が回ってきた。


「おや?君は一体何をしとるんだね?」


「あ、えっと浮遊魔法の研究を…」


「いま君らがやる事は研究じゃない、練習だ。きっちり練習が出来てから空いている時間に研究なさい」


面倒だなあ、あの呪文使うと版権ヤバそうなんだよね。


仕方ないので無詠唱で行う。


心身を落ち着かせ、呼吸を整えて俺は頭の中で物が浮く様子をイメージする。


初めてやる浮遊魔法は…


「あ、あれ!?なんで俺浮いてんの!?」


まさかのモンドが浮く形で成功した。


どうしてそうなった(笑)。


「き、君!モンドは浮遊の対象じゃない!早く降ろしてあげなさい!」


ランスや他のみんなが一斉に注目し、大爆笑になった。


ヤバイ、モンドの体重を操作するのって難しいな。


ってあれ?


俺はふと気付いた。


この魔法が効いているのはどうやらモンド自身じゃなさそうだ。


どうも重心が高いように感じる。


基本魔法が作用する場所は物体の重心なはずだから、この場合作用してるのは…


モンドのズボンだった。


俺はちょうどズボンの後ろをつまんで持ち上げたような形でモンドを浮遊させていた。


彼はそれから逃れようと必死にもがいている。


だが、動けば動くほどバランスは不安定になり…


「おい、モンド!危ない…」


言い終わる前にモンドは床へと落ちた。


高さはさほど無かったから大して怪我はないようだ。


「いやービビったぜバロン」


「すまんモンド、って…あ。」


何故か空中にはズボンがまだ浮遊していた。


ということは…


「モンド…早くズボン取って履いたほうがいいぞ」


「え?あ…、ああああああああああああああっっっっっっっ!!」


広い練習場にモンドの声が響き渡った。

こんばんは

ひぐまです

最後の方文章が適当になってしまいました…

次回は1月24日(月)の23時に投稿予定です

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