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【旧版】人工知能&かわいいぬいぐるみと一緒なら異世界転移したって全然余裕です。  作者: ひぐま
第4章 くまくまクエスト略してくまクエ
33/57

(31)いざ、勝負!デデン!

一息ついたところでランドルが尋ねた。


「それにしてもここに来るってことはかなりの数の迷宮を突破したんだね」


「あーいや、模擬ダンジョン以外はまだ行ったことがないんだ」


「初めての迷宮がここなのかい?」


ランドルは驚いた様子でこちらを見る。


「まぁ、誰も攻略したことない迷宮なら行く価値もあるかなあって」


「そんな?!3つの大迷宮を攻略した私も100階層より深いところに行けたことはないんだ」


「じゃあ、一緒に攻略しません?」


「攻略といっても君はFランクだ。そんな簡単に行くわけないじゃないか」


俺はヴォイテクと顔を合わせる。


「確かに俺は弱い。それは自覚してます。でもこのヴォイテクと一緒なら世界最強を自負しますよ」


「熊となら?」


俺はメガネのレンズを交換した。


このレンズは言わばディスプレイになっていて、VTWの情報が表示されるようになっている。


VTWには特殊な魔力の装置を取り付けて、戦闘や探索などに必要な情報を収集し処理を行う。


制御はヴォイテクが行うことで常に行動を最適化することが可能なチート装備だ。


「よかったら模擬戦でもやってみます?」


「え?大丈夫なのかい?」


ランドルは一瞬心配そうな顔をしたが、結局乗ってくれた。




「もしユウキくんが強いと私が認められるくらいの力を持っているのであれば、一緒に攻略を目指そう」


「よしわかった。始めますね」


「手加減は…しないよ!」


それはお互い様だけどね。


いきなり魔弾が飛んでくる。


出会った時に飛んできたものとは全く桁違いな威力なのがレンズにより分かる。


俺は防御陣を出すと防護強化をかけて盾にした。


カッッッ!ズドォン!!


ユウキの周りを爆煙が覆い姿が見えなくなる。


並みの人間であれば間違いなく跡形残らず消し飛んでしまうだろう。


「しまった…!ユウキくん!大丈夫かー…。」


煙がだんだん晴れてお互いが見えてくる。


「な…!?正面からそれを受け止めて無傷…だと?」


俺自身の強みはなんと言っても魔力量だ。防御陣一枚では脆くても何十枚も重ねればそれなりには防御できる。


念のため100枚くらいかけたけど、まぁ正解だった。


今度は俺のターンだ。


爆轟系魔法だと地形壊して大変なことになりそうだし、今回は水魔法を使うことにしよう。


「アクアブレット!」


わざと詠唱を行なって俺は水の鋭い弾丸を時速300km近くまで加速して弾き出した。


スマートグラスによってどの角度で射出するかまで計算できている。


ランドルさんは上級防御陣を水属性耐性の補正をかけて展開した。


さすが実戦経験があるだけあって反応が的確だ。


だが、こちらも魔力量の強みを活かして加速を何重にもかけて水を弾いている。


常人ではありえない威力の弾丸が防御陣に向けて突っ込んでいく。


バキャァァン!


甲高い音が洞窟内に響き渡った。


ランドルさんの防御陣が破壊された音だ。


一方それを破壊した弾丸の方はというとこちらもその威力を失って床に小さな水のシミを作っていた。


防御陣そのものは抜けたがランドルさんまでは届かなかったようだ。


「補正付き上級防御陣が相殺…!?」


かなりの異常事態に一瞬固まるランドルだが、さすがはAランク冒険者。



すぐに冷静さを取り戻した。




「魔術の方は申し分ない力みたいだね。では剣術の方はどうかな?」


ランドルは腰に下げた鋭い剣を抜刀した。


ちなみにその剣はどこかの大迷宮を攻略すると貰える魔剣なんだそうだが、敵を鎧ごと真っ二つにできるほどのスゴいチート魔剣らしい。


どこかの有名鍛冶職人が確率で生成するんだとかしないとか。


なお誰でもサーバー1位になれる不思議な魔剣の伝説ゲームの鍛冶職人はこの人がモデルなんだとか違うとか。


ともかくランドルはものすごいスピードで俺を翻弄した。


「っ!速い…!」


さすがは魔物の肉で強化されているだけある。


右に左にと素早く動いて俺が剣を構える隙を与えない。


が、その動きをVTWに学習させることで対応は可能になる。


VTWの高速計算により未来位置が俺のメガネには表示されるようになった。


細かな動き一つ一つからランドルさんのクセを発見し、1秒後にどこにいるのか導き出す。


『勇輝!2秒後に右35度で抜刀だ!』


その指示に合わせて俺はKATANAを引き抜く。


ヌッッッッッ!


それは金属同士がぶつかり合う音とはかけ離れた異常な音だった。


すぐ後にカランと魔剣の刃が床に落ちる。


「な…に…!?」




どこからか流れ出す和風のBGMに合わせて俺はKATANAを納めた。


ドドンという太鼓の音に合わせてパチンとKATANAの音を鳴らす。


多分かっこいい。




「私の剣を…切った?」


振り返ればガクリと膝をつくランドルの姿があった。


彼の右手に握られているのは無残にも刃の半分以上を落とされた魔剣だった。


「あ…」


少なくとも今ハッキリしていること、


「俺達、やっちまった…」


いや、普通にやりすぎた。


ランドルさんの大事な魔剣を壊してしまったのだ。


「すみませんランドルさん!魔剣を切るつもりはなかったんです!このKATANAをお詫びに上げるから許してくださーい!」


かくして俺達は呆然とするランドルの正気を戻しつつワイト迷宮の攻略を開始したのであった。

こんばんは

ひぐまです

ここまで読んでいただきありがとうございます

次回は12月12日(日)の23時に投稿予定です

感想、評価、ご指摘等頂けたら幸いです

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