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死神 鴉の仕事姿  作者: 小鮫 流治
8/15

ちょっとした約束と落ちた者

お久しぶりです。

大きく遅れてしまい申し訳有りません。

言い訳としては期末考査に忙殺された上に、来年度の文芸部の部誌に手を付けていたため作文欲も大して溜まらなくなっておりここまで遅れてしまいました。

お陰で文章も拙いです。お手柔らかに。

俺は目を閉じた。

現実逃避ってやつだ。

走馬灯ってやつを見たかったってのもあるか。前回は見れてても忘れちまったからな。


誰だかわからないが女性と一緒にいる記憶を思い出した。

見覚えは無いが、美しいというよりは可愛い感じの女性だ。

ショッピングだろうか?二人とも片手に服が入った袋等々片手に持つには多い量の袋を持ち、もう片方の手は繋ぎ二人一緒に笑って歩いていた。


なるほど、これが走馬灯か。

もう体は死んでるってのに生きる方法を模索するとはな、俺の脳みそは本体と違って働き者らしい。

見る限り上から高速で振り落とされる鎌を回避する術はなさそうだが。


ただ、これはいつの記憶だ?

多分、俺が自殺したときになくした記憶の一つというか断片のようなものなのだろうが。

問題はこんなにも幸せそうなのに何故俺は自殺したのかということだ。

この記憶の俺の風貌は今の俺、つまりは死んだ時の俺と殆ど変わらないように見える。

自殺する理由なんてのはそこらへんに転がってるということか、もしく―――


キィィィン――……


トライアングルの音を尖らせたような音が頭上で鳴り響いた。天使はラッパに飽きたらしい。

目を開けると俺の頭上では飄々とした顔の椿さんが鴉の鎌を禍々しい形をした鴉と同じくらいの大きさの鎌で受け止め、音が鳴り止んでから椿さんは、


「危ないよ、ラスちゃん。もう少しで切れちゃうところだったじゃん」


「えぇと……?何してるんですか?先輩」


鴉も戸惑っているらしい。

そりゃあそうだろう、さっきまで俺を切ることを黙認していた先輩が切ろうとした瞬間阻止した上、止めることが当たり前のように振る舞っているのだ。

俺としては嬉しいことなんだが……

いやはや、こいつらは何を考えて動いてるんだろうな。


「何をしてるって……見ての通りラスちゃんの鎌を止めてるんだよ」


鴉は困惑の眼差しを椿さんに向けている、ここらへんは通常人類と同じ反応するのか。

しかし、椿さんはなんでこんな事をしたんだ?唐突に罪悪感にでも襲われたのか?

にしてはさっきと何ら変わらない飄々とした顔で鴉と問答してるのだが……


「あのね?つまりはさっき言ったことは嘘ってこと。いやらしい目でなんて見られてないんだってば」


「なんで嘘なんてついたんです?」


鴉は少々悲しそうな顔をしながら話している。

やはり見た目が可愛いからか、なんだか可愛そうに思えてきたな。

まぁ、可愛そうなんて思いはしないんだけど。


「なんでってそりゃあ……パフェ食べたかったし……」


鴉は唖然としていた。

いや、全体的にお前が悪いんだけどな?


「何かしらでっち上げないとラスちゃん納得しないだろうし……ねぇ?」


と、こちらを見つつ聞いてくる。

まぁ、その点は分からんでもないが同意する義理はない。

当の鴉は諭される子供のようにしょんぼりしている。

やはり見た目が子供ってのはずるいな。


「……でもなんで私の鎌を止めたんですか?パフェが食べたいんだったら別に切っても良かったんじゃ――」


「限度だよ、ラスちゃん。流石に切るのはやりすぎだ。いくらラスちゃんが彼のことを嫌いだからってそこまでやるのはルール違反だよ」


今度は俺が唖然としたね。

椿さんがいきなり真面目な雰囲気で喋りだしたのも一因だが、それ以上に驚くべき事が俺の目の前で起こっていた。


鴉が泣きかけていた。


さっきからしている話から鑑みるに俺がいなければ普通に泣いていたところだろう。

その位に鴉は分かりやすく泣きかけていた。

どんだけ俺が嫌いだったんだよ……顔がなまじ可愛いので割と傷つきそうだ。

俺こいつになんかしたっけ?


「――……はい」


消え入りそうな声で鴉は言う。

まぁ、慕ってた先輩に裏切られたわけだしこの反応は割と普通なのかもしれない。

裏切られた内容は普通ではないが。


「……よしっラスちゃんも反省したみたいだしお説教はここまでにしよう私に後輩を虐める趣味はないからね。かずちゃんも許してくれるよね?うん。じゃあラスちゃんが落ち着いたら出発しようか?ここに居てもいいけどなんにもならないし、かずちゃんは急ぐに越したことはないだろうし」


なんかいきなりまとめられたな。

いや何もつっこみはすまい。

つっこんだところで何も変わりはしないだろうし、変わったとしてもマイナスに一直線だ。

分かってて事態を悪転させる程自分は愚かではない。


椿さんは鴉を慰める為に本日2杯目のココアを買いつつ、


「あ、そうだ。ラスちゃん仕事終わったらパフェ宜しくねぇ」


……どんだけパフェ食べたいんだよ。

鴉は先輩として羨望する死神を間違えているらしい。

まぁ、俺からしたら他人事だし、それ以上に鴉が何を間違えようとどうでもいいことなのだが。

いや、何をは言いすぎか。天国への道さえ間違えなきゃ何でも良い、だな。


ただ一つ思う事があるとすれば次に死神に遭うときはもう少し倫理観のある死神であってほしい。

死んでるのに臨死とか言う意味の解らない状況になるのは一回で十分だ。


と、まぁこんな塩梅で落ち着きを取り戻した鴉と俺は自動販売機付き東屋を後にした。


その後は、俺の記憶が間違ってなければ何回か、というか片手では数え切れない数の鬼に遭遇した。

無論その鬼たちの討伐をしたからこそ、今こうやって一方的に駄弁りながら歩いているという訳なのだが、そこの場面はノーコメントを貫かせて頂きたい。

というのも、痴態、醜態のオンパレードな場面を思い出したいと思えるほど俺はマゾではないということだ。


まぁ、冗談はさておいて本当のことを言ってしまえば、覚えていないのだ。

んん?違うな。正しくは覚えることが出来ていないか。

つまりは、死んで生者の枷から解き放たれたとは言え、化物の動きが見える程の動体視力は持ち合わせていないのだ。

同じスピードで動いてるのだから慣れるのかもしれないとは思ったものの、慣れるはずもなかった。速すぎて、段々と関節視野で見える景色が青くなってきていたのは気の所為ではないだろう。

あんなスピードに慣れようものなら化物の仲間入りすることになってしまう。

そんな速さの鴉にひっついてただけでも褒めてほしいくらいだ。

まぁ、ひっついてたというよりかは振り回されてたと言った方が正確なのだが。


ともかく、こんな感じで俺たち一行は壁を登り?終え、


「こっちの方が近道になる可能性があるの、さっさと行くわよ」


と、いつも通りのテンションへ復帰した鴉に追随すること数時間、高速道路のトンネル並みの大きさの穴を見つけ、漫才の如き問答もほどほどに、少々の逡巡と好奇心を携え、穴に入り――

今に至ると。


振り返りとしてはこんなところだろうか。

別に段々と青くなっていく景色を思い出してもいいが、退屈しのぎどころか寧ろ自分の無能さに鬱屈が溜まってしまいかねない。


いやはや、にしてもまさかまたこの退屈地獄とでも呼ぶべき状況に陥るとは……

今なら鴉に「実はあの世の案内じゃなくて地獄めぐりでした」なんて言われても信じられそうだ。

最早ここが地獄なんじゃないか?閻魔さんに会ったら提案位はしてみても良い気がする位には辛い。

さっきなんて暇つぶしに脈拍を基準に時間を測っていたのだが、最早脈拍に飽きてしまった。


……うん、もういっそのこと九大地獄でいい気がしてきた。

裏ボスみたいな立ち位置か?それで閻魔さんに提案するとしようかな。

まぁ、鴉が言うところによれば閻魔さんに会うというかもうすでに会ってはいるらしいけど。

……やっぱりこの世界は良く解らん。俺が解ろうとしてないだけなのかもしれないが。


さてはて、そろそろ考えるネタも尽きてきたところだし、もうそろそろこのダークマターから脱出出来ないもんかね?

まぁ、見る限り出口らしきもの1ナノも見えないが。


…………まだまだ先は長そうだ。

先に書いておきましょう。

次話も結構遅れるかと思われます。

読まれている方は諦めないで付いてきてくれると。僕がpcの前で喜びの舞踊ります。

投稿頻度は遅くなりますが、ポテトと紅茶と評価を栄養源に書いておりますので、よしなにお願いします。

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