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ブラッディソード・エクレア  作者: 渋谷かな
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「エリザさん。」

エリザはリザードマンに剣で斬られ死んでしまいました。

「エリザさん。」

深い眠りについたエリザを起こす声が聞こえる。

「誰? 私を呼ぶのは?」

エリザが目を開ける。

「シュー? シューなの?」

エリザの前にはシューがいた。

「エリザさん。」

「ああ、シューの声が聞こえる。やっぱり私、死んだのね。」

エリザは力無く、改めて瞳を閉じる。

「エリザさん!? 起きて下さいよ!?」

「キャア!?」

シューは眠りにつこうとするエリザを揺さぶり起こす。

「シュー!?」

エリザは目の前のシューに驚く。

「シュー、あなたも死んだの?」

「生きてます!?」

エリザは目覚めたばかりで、少し寝ぼけている。

「エリザさん、遅れてすいません。」

「シュー! 私が大変な時に、どこに行ってたのよ!?」

「ちょっと冥界まで。」

「え? 冥界?」

エリザは鳩が豆鉄砲を食ったような顔をする。

「やっぱり私が死んだのね!? そうよ! そうに違いないわ!」

取り乱し暴れるエリザ。

「落ち着いてください!? エリザさん!?」

暴れるエリザを抑え込もうとするシュー。

「いや!? 離して!? 離しなさい!? シュー!?」

「確かにエリザさんは死にました!」

「はい?」

エリザはシューから自分は死んだと聞いて動きをピタッと止める。

「ですが、僕が生き返らせました。」

シューのブラッディソードは蘇生を司る天使ガブリエルの血を吸っている。

「死を司る天使よ! エリザを生き返らせたまえってね。」

シューは自分の意志で死人を生き返らせることができる。

「・・・ちょ、ちょっと! 私、死に過ぎなんじゃない!?」

エリザは拳をあげて怒る。それもそのはずである。エリザが蘇ったのは2回目だからだ。

「すいません!? すいません!?」

シューはエリザをなだめて、何とか落ち着かせる。

「遅れてすいませんでした。エリザさん。」

「シュー!」

シューの優しい笑顔にエリザはシューの胸に飛び込み泣き出す。

「シュー!? 怖かった!? ウエエエ~ン!」

「もう大丈夫です。僕が側にいますから。」

二人だけの世界にいるシューとエリザ。

「ギャア!?」

しかし、外では魔物が街を破壊し続ける音が聞こえ、避難している教会も振動で窓ガラスが割れたりして、エリザは悲鳴をあげる。

「エリザさんは、ここから動かないで下さい。」

「え? シュー、あなたは!?」

シューはエリザを離し立ち上がり背中を向ける。

「僕が外の魔物を倒します。」

シューの表情に険しさは無い。ただ自分に自信のある顔をしていた。

「エリザさんは、美味しいエクレアを作ってくださいね。きっと食べたがる人がいるから。」

シューはエクレアを思い出して、エリザに優しく笑いかける。

「わ、わかった。」

エリザの女の第六感が、シューに少しの違和感を感じ取るのであった。


つづく。

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