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第18話(マッハサイド):見知らぬ街を駆け抜けろ!!

チェイスBGM(1.25倍で)

Drug Lab (From "The Raid: Redemption")

https://www.youtube.com/watch?v=RbBXFwuEzu8

 乾いた笑いが漏れてしまう程の周囲の光景だったが、今はそんな事に構っている暇は無い。

 後ろからは自分をターゲットにして追いかけて来る輩が居るのだ。

 捕まってしまえば、間違い無く自分は拷問を受けてしまうのが可能性として最も高いと判断したジェイノリーは中世ヨーロッパ風の町並みを黒い革靴で駆け抜ける。

 やっぱり最悪の場合は処刑と言うパターンも否定出来ないのが怖い所だ。

 だからこそ、今はとにかく逃げるだけ。

 捕まってしまえば即ゲームオーバー。勿論リセットボタンなんて無い。

 これが本当に夢の中の世界だったら良いのに、と思うジェイノリーの前には何時の間にかメインストリートの市場が見えて来ていた。

 何時の間にかメインストリートに出ていたらしく、道幅が広い為に走るのには困ら無さそうである。


 ガヤガヤと賑わうその市場を見て、ジェイノリーは後ろの状況を一旦確認。

(大分引き離したな)

 追っ手は重量のある鎧を着こんでいるせいか、同じく動きにくくても鎧とはまるで重さが違うスーツ姿のジェイノリーとはスピードが違うらしく、距離が大きく離れている。

 それにこのまま市場の人込みの中に紛れ込んでしまえば、人を隠すのであれば人の中が1番都合が良いので姿を隠せるかもしれない。

 走りながら頭でそう考え、ジェイノリーは市場の中にスピードダウンして飛び込む。

 先に頭で考えてから行動する頭脳派タイプのジェイノリーは、こう言う時にもまずは頭で考えてから行動に移す。

 だけど、ここはジェイノリーのホームグラウンドのオルレアンでは無い。

 後ろから追いかけて来ている連中のホームグラウンド、つまりジェイノリーにとってはアウェイもアウェイの真っただ中である。


 なので、一般人を装って人込みに紛れ込んだとしても物事はそうそう上手く行ってくれそうに無かった。

「居たぞー!!」

「くっ!?」

 近くを巡回している兵士が、ジェイノリーの姿を見て大声で他の兵士達を呼び集める。

 恐らくさっきのカインとか言う偉そうな男の周りに控えていた騎士団員の何人かが、すでにこの町中にジェイノリー包囲網を敷いたのだろう。

 だとすれば、この町全体がジェイノリーの敵と言う事になる。

 斜めに走って、近くに出ている屋台のテーブルを踏み台にして、正面から向かって来た兵士を飛び越え前方回転して着地。

 後ろから追いかけて来ている兵士達に少し距離を詰められてしまったので、ならばと目の前に道を半分塞ぐ様に並べられている木のテーブルの上の野菜をジャンプで飛び越え、そのテーブルごと野菜を後ろからやって来る兵士達目がけてムエタイとキックボクシング仕込みの前蹴りで蹴り飛ばす。

 大量の野菜に対して兵士達が慌ててブレーキをかけた為、その後ろからやって来た兵士も巻き添えになったのを振り返りつつ肩越しに見ながらジェイノリーは走る。


(まだ終わっちゃいない……)

 そもそも、このストリートチェイスに終わりは見えそうに無い。

 目立つメインストリートを走っている事、それから自分1人に対して追っ手の数が多過ぎる事、後はゴール地点が実質見えない事。

 そうだとしたら、まずはメインストリートから逸れる事から始めようとジェイノリーは裏路地へと飛び込んだ。

 その飛び込んだ裏路地は、メインストリートの華やかさとは打って変わった明らかなスラム街。

 物乞いが金を求めて座り込み、野良犬がゴミ箱を漁っている。

 思わずジェイノリーは絶句してしまうが、それでも走るスピードは緩めない。

(こんなに表と裏で違うのか……)

 だけどその状況を自分がどうにも出来る訳では無いので、ジェイノリーは野良犬が漁っている大き目のゴミ箱に足をかけて飛び乗る。

 そこから近くの窓の落下防止の柵に向かって壁を蹴って飛びつき、柵を使って屋根の上に飛び乗った。

 あの重い鎧を付けている以上、屋根の「下」で待ち構える事は出来ても屋根の「上」にはそうそう来る事が出来ないだろうと言うジェイノリーの予想である。


 家と家の間隔はそんなに無い為、3階建ての建物をジェイノリーはジャンプして家と家の間を飛び越えながら移動する。

 路地を移動するのとは違い、ジェイノリーは直線的にショートカットする事も場所によっては可能なので下の兵士達に対して差をつける事が出来る。

(何処か身を隠せる場所は……)

 華やかな様に感じるが、裏路地のスラムを見る限りではそんなに治安が良くない荒廃した町のイメージを受ける。

 その町が最近になって徐々に立て直されて来ているのだろうと、ジェイノリーは洗濯物が干されている屋上から今度は2つ隣の1階分低くなっている建物へジャンプ。

 距離がある分は高低差が相殺してくれた事もあり、着地して前方に転がってジェイノリーは着地。

 そしてその建物の端から地上へと下り、メインストリートを避けつつ辿り着いた場所は……。

(……神殿?)

 立て直されたのだろうか、元からこんな状態だったのだろうか?

 さっきの場所とはまた違った、しかし雰囲気は何処か似ている神殿の裏口であった。

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