おまけ
ぼくは元気いっぱいに、たくさんの犬たちと一緒に大きな広場を駆けまわっている。
近くでは、ご主人様がぼくをみていた。
ご主人様の隣に誰かいる。その人とおしゃべりをしているみたい。
何を話しているんだろう?
「どうですか、モフちゃんの様子は?」
「見ての通り、元気が余りすぎて手を焼いてますよ」
「怪我はもうすっかり?」
「ええ、傷の部分の毛も生えそろって……まだ、少しばかりかゆみが残っているみたいですが」
「大変な怪我だと聞いてましたが、良かったですね」
「ええ、私ももうダメかと思っていました。でも、不思議なことがあるみたいで」
「何があったんです?」
「お医者様が言うには、助かるような傷じゃなかったと。しかし、モフの命はそれを乗り越えた。まるで何か守られてるかのようだったと、お医者様が話してました」
「そうですか、神様が守ってくれたのですかね?」
「神様で何であれ、モフを守ってくれた方には感謝しますよ」
どこかの洞窟。
「ヘェックション!」
「デュカット様、風邪ですか?」
「すっごいわね。洞窟が震えてるわよ」
「うむ、トーマとリフォンか。遥か遠い場所で、何者かが、わしの噂をしているのかもしれんな」
「はぁ?」
「なによ、それ?」
「さてな。ふぉっふぉっふぉ」