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俺、裏ボスになろうと思います  作者: 現実逃亡者
第二章:10歳in学校 withサラ救出作戦
33/40

第29話:俺、悩みます

明けましておめでとう御座います。

遅筆でありますが、今年も宜しくお願い申し上げます。


あらすじ:不法侵入して、サラを苦しめてた魔法陣を壊して、逃げ帰りました。


※遅くなってしまい、大変申し訳御座いませんでした。その分長いです。

※後書きにて、知らせが御座います。お手数ですが、目を通して頂けると幸いです。

何だか、数百年経った気がするくらい疲れた。

そーっと学校に戻り、泥棒が如く抜き足差し足で静かに部屋へ侵入する。よし、リーフ熟睡してる。

仮面とローブは既に取ったし、後は静かに寝るだけ……


「……どうしたの?」


どぅうぇっふぅ(叫び声)

危うく口にする所だったわ!!


ベッドの上に現れた黒い影は紛れもない我が友・リーフであった。暗闇で見るとメッチャ怖い。貞●や。●子。

目を擦りながら、ゆっくりと重たそうな体を起こす。


「わ、悪い……起こしたか」

「……ううん、別にぃ……何か……居なかったからぁ…………」


本当に眠そうだな、お前。はよ寝ろや。

俺は寝るようにリーフに促すと、あっさりと納得した様子でのそのそと布団の中に入り、小さな寝息を立てて静まった。

寝るの早ぇーな。俺も早い方だけど。


さて、ゼロ(おれ)の仕事は終わりっと。寝よう。快眠快便大事。快便関係ないけど。













「はよーっす」

「はよ!ティナ!……リーフは!?」

「ダイナマイトで個性的な髪型してたんで放置して先に飯食いに来た」

「お、おう……何だかんだで結構酷いよなぁ、ティナ……」

「だってぇ、彼奴の寝癖直すの面倒臭いぃん」


ジェイドに軽く手を挙げて挨拶した後、欠伸をしながら俺は朝食を摂る事にする。ジェイドは朝食を抱えて、既に陣地(席)を確保していた。中々行動力がある。


朝食の、少し硬く小さ目なバゲットのようなパン一つとホットミルクをそれぞれ手に持ち、俺はその席へと足を運ぶ。椅子に座った時、丁度リーフが慌ててこちらに駆け寄っているのが見えた。


「ご、ごめん、遅くなった!」

「いやもう飯食ってるけど」

「オレは待ってたぞ!」

「ありがと!おはよ!」


元気な奴らだ。全く、子供と言うのは本当に羨ましい限りである。彼奴らが将来、エロ本を隠す場所を相談し合ったり、大人の階段を上る日が来るのだと思うと、非常に感慨深い。俺すら上っていない大人の階段を上るのか……それは許さん。その時は、「良い雰囲気になってる時に限って突然扉を開けて入って来る友人」になってでも阻止してみせる。


そんなアホな思考をしていた俺を他所に、二人は朝食にがっつき始めた。パンを顔いっぱいに頬張る二人の顔は、正しく頬袋に餌を溜めたハムスターである。


「そーいや、今日、あの人見てねえな」

「あの人?」

「ほら!りょーちょーさん!」

「あぁ……ミラか……」

「ティナ!呼び捨ては駄目だよ!」

「ヘイヘイ……」


朝に弱い俺に向かって叫ぶでない……頭に響く。

それは兎も角、確かに今日はミラを見ていない。寮長っつったら、ちゃんと朝は顔出して寮生に挨拶するもんじゃねえのか?

そんな俺の疑問に答えるように、見知らぬ先輩らしき男が声をかけた。


「ボルボレッタのことかい?」

「あ、はい」

「彼なら、早朝に何やら慌てて出て行ったよ。何か家の事情みたいだ」


それだけ告げると、朝食が乗っていたであろうトレーを持って、早々に彼は友人らしき人々と去って行った。

家の事情か……。


「何だろうな!」

「何かあったのかなー」

「何かあったから、行ったんだろ」


正直心当たりがあり過ぎてヤヴァイ。昨日のことよね?そうよね?妖怪のせいよ、それは(棒読み)

だが、恐らくそれが原因だろう。しかし、ボルボレッタ家の事と言えど、ミラやサラも徴集されるものなのだろうか。そういうものなんだろうな。

ガリガリと、つい癖でコップの縁を噛んでいたら、「こらっ」とリーフに怒られた。何かリリアに似て来たな、此奴。


まぁいい。学校でサラの様子を伺えば分かる話だ。



















俺は馬鹿である。知っていた。


「今日、ボルボレッタ休みらしいぞー」


そんな間抜けな声……ジェイドの声が頭上に降り注ぐ。やめてくれ、分かっていたことだ。

実家であんな騒動……いや、あんな事実が発覚した今、実子であるサラやミラが呼び出されてるのが普通やな。おう。

ミラの妹はサラ。忘れていた設定である。

今の俺はもうヤレヤレだぜって気分。どうしよう、俺でしゃばり過ぎた気がしてならない!誰か殴って!!


「エンドレス君!!!!!!」


机に突っ伏して落ち込んでいた俺に、更に追い討ちかける声が教室内に響く。思うんだけど、あの人は過去に応援団か何かやっていたのではと疑うくらいに声がデカくて響く。腹筋めっちゃ鍛えてそう。

灰色の髪を(なび)かせながら、ヴィエラは勢い良く開けた扉を放置し、ずんずんと教室に威圧感を放って踏み込んできた。

何故か、顔が厳つい。


「君は一体何をした!!!」

「はて……?」


ボルボレッタ家で、サラたんのおぱんてぃーを探そうと目論んでいたことか、はたまた不法侵入か、それか酔っ払いのオッサンの頭を引っ叩いて再度地図を書くように要求したことか。心当たりが多過ぎて。


「何かしましたっけ」

「隣国の騎士団の副団長が、君に会いたいと言っている!!」

「……?」

「すっげー!ティナ、騎士様に会えんの!?」


アホなジェイドは放っておいて、騎士団……?俺マジで何かしたっけ?

副団長……?


「あ、それって……」
















「ティルフィーネ様!御無事でしたか!!」

「あぁ、うん、御無事だよ。何してんだよ」


やっぱりお前か、聖女信仰者(レアヴロード)。何の用だよ。隣にいるベテルギウスめっちゃ呆れてんじゃねえか。

ホッと安堵で胸を撫で下ろすレアヴロードを尻目に、俺はベテルギウスの方に顔を向ける。それに気づいたようで、ベテルギウスは口を開いた。


「いきなり来たかと思えば、“ティルフィーネ・エンドレス様を呼んで頂きたい”と言い出してな……」

「大変ですねぇ……」

「全くだ……何やら、昨晩色々あったらしい」


ギクリ。


「そうでした。ティルフィーネ様、奇妙な仮面とローブを見に纏った小柄な不審者を見ませんでしたか」

「えらいピンポイントな不審者だな……」

「そ、そうっすね。俺は見てないけど」

「そうですか……何はともあれ、御無事で何よりです」


笑顔で取り繕ってはいるが、内心冷や汗ダラダラである。ベテルギウスも、「不審者」という単語に反応を示し、深く考え込んでいる。あ、アカンやつや、これ……。教員だもんな、不審者が居るとなれば警戒しなくちゃいけないもんな……。


「そんで?昨晩何かあったんですか?」

「そうなんです。実は……ある貴族の家を少々調査をしていたのですが、その際、怪しげなローブの者が地下室に居りまして。警戒はしていたのですが、どうやら中々腕の立つ者のようです」


あ、ありがとう。俺チートだからね。


「……レヴィ、その貴族ってもしやボルボレッタ家か?」

「御存知でしたか」


少し目を見開かせて、レアヴロードはベテルギウスに目を向けた。その実子の兄妹が居るからね、この学校に。


「その貴族のサラとミラって人が在学してんですよ」

「……なるほど。今はいらっしゃらないでしょう?」

「ええ、まぁ」


俺がそう答えると、ベテルギウスは目を細め、神妙な顔つきでレアヴロードに尋ねた。


「……呼び出されたか」

「一応関係者の場合もあります故に」

「呼びだされたって?何処に?家?」

「……家ならまだましだろう」


何処か恨めしそうな顔でベテルギウスは口を閉ざした。何だ、その意味深な言葉は。ベテルギウスから、レアヴロードに顔を向けると、少し躊躇った様子で、されど答えた。







「……王城、です」































「王城かよ!!」

「エンドレス君、静かに」

「はい」


マリー先生に怒られた。


いやだって、王城だよ?RPGでいえば、最初の目的地よ?「おお、勇者よ……」とか言いつつ、しがない主人公を問答無用で魔王城に向かわせる鬼畜が居るところじゃないか。俺、あのセリフは何回も死んで何回も聞いた。

俺、未だに王城には潜入した事ないけど、オルフェストの話聞く限り、人族(昔は)クズだし、話通じなかったら怖い。

其処にサラが監禁されてあんなことやこんなこと……っていうアホな考えは捨て置き、ちゃんと考えねばなるまい。

王城に潜入するには、サラの実家に潜入した時の様に、ちゃんと内部の構造を確かめ、一気に≪転移≫するのが良いだろう。しかし、王城っていうのは、基本専属の魔術師……かなり、腕の立つ者が居るだろう。そいつに、魔力を察知される事と、居場所が把握される事は避けなければならない。≪千里眼≫で、予め魔術師の居場所程度は調べておくか。


どんな話をしているかは大体想像つく。恐らく、昨夜のあの件。あの≪古来魔術≫の魔法陣についてだろう。でも、ミラとサラは魔力を勝手に(・・・)転送されていただけで、何の関係もないと言えば、関係ないだろう。

しかし、エクスの話によれば、あの魔法は法に触れているらしく、上に報告するほどだった。そうなると、やはり無関係とは言えないのか。実家の長男と長女。ミラは跡取りでもあるし、無関係とは言えない。だが、罰を与えるには幼すぎる。何らかの話を聞くだけならいいんだが……。


あぁもう、ムシャクシャしてきた!そう思うと、つい俺は頭をぐしゃぐしゃに掻き回し、隣にいるジェイドを驚かせてしまった。今の俺に触れるな……イライラしてるんだ。

一旦深呼吸をし、俺は自身を落ち着かせる。短気は損気……よし、もう一度考えよう。

どうすればいいんだ?俺は。どう行動すべきだ?

ゼロという姿をあまり人目に晒すのは良くない。第一相手は王城……つまり、国だぞ。一筋縄ではいかないだろう。

……ならば、この“ミルディン”の姿を使うか?もう既に、学校側にはばれているし、学校にいる以上隠す必要もそこまでない。権力にも逆らう学校ならば、国からの命令でも多少は反抗してくれそうだし、いざとなればさっさと逃げてしまえばいい。


だが、それはあまりにも馬鹿げた突飛な考えだ。愚考過ぎる。


その後はどうすればいいのか。それが課題となってしまう。

思わず、眉間に皺が寄ってしまい、俺はこめかみを押さえながら、再度考え始めるが、最早馬鹿だと一蹴するような事しか思いつかなかった。

……昔からだけど、結構悩みに悩んで行動するのが苦手なんだよな。もう少し、頭を柔らかくして、考える癖を身に着けよう。



そろそろ、ジェイドが俺を訝しげに見て来る頃だろう。案の定、既に目を細めて、ドン引きされてた。豆腐メンタルが粉々である。


そう、俺達は授業なうなのだ。しかし、今回は座学とは違う……外で魔法学である。つまり、やっと異世界の授業らしい授業をするのだ。

それはいいんだが、この世界のジャージ(?)は機能性重視したものだが、やはり着用した人にジャストフィットするよう作られているようだ。男は青と白、女は赤と金という制服と同じ配色である。しかも、何と七分丈じゃない。嬉しい。本人の体温や気温によって長さが調節されるらしいが、自身で調節することも可能だという。前世で欲しかったジャージ(?)である。デザインも線などが入っていて、近未来的なデザインで個人的には格好良いと思っている。

それだけではない。このジャージ(?)は何と戦闘服としても活用出来るとのこと。最低限の防御力はあるので、一応戦闘にも使えるらしい。不安が残るそうだが。


「今日は軽く体力測定を行いましょう。体力は、魔法を使う上でも戦闘の上でも大事な基盤となります。皆さん、しっかりと取り組みましょう。今日、お休みの方は後日行います」


淡々と説明口調で話すマリー先生の話を、右から左へ受け流しているであろうジェイドを横目に見つつ、俺は軽く背中を伸ばす。


体力測定か……。流石に今世ではシャトルランがない事を祈る。あれは悪魔の所業だ。数多の同志がシャトルランを前に屈して来た。俺もシャトルランを前に膝をついた一人である。

先生を前に「お腹が、」「頭が、」と数々の言い訳と共に、苦痛に歪んだ表情を浮かべる演技は、主演男優賞を手に入れられる程に磨き上げてきた。

しかし、無情にも先生は「後日やります」という言葉と共に、運動音痴同盟(おれら)を苦しめて来たのだ。

今世でもシャトルランがあったら、俺はこの世界をぶち壊すと心に決めている。


「楽しみだなー!やっと体動かせる!」

「お前いっつも学校でも寮でも風呂でも寝てる時でもトイレでも暴れてんじゃねえか……!」

「何でトイレで暴れてることを……!?」

「マジで暴れてんのかお前!?」


適当に言った事が当てはまってるだと……此奴が動いてない時ってあんのか……?


「ほら、エンドレス君、アンバー君、お静かに」

「あ、はーい」

「せんせー!オレ!オレからやりたい!」

「お静かに」


全く元気な奴である。思わず、微笑ましく見守ってしまった。あれだ、駄目な子ほど可愛いってやつだ。

両手を上げて、扇状に腕を振り回すジェイドは満面の笑みを浮かべていた。楽しみにしていたのだろう。着替えてる時からこんな感じだった。


その後、マリー先生から「エンドレス君、アンバー君をお願いします」と何故か頼まれた。

何か、保護者認定されたらしい。解せぬ。







「体力作りは大事な基盤です。走り込みからです」


シャトルランと変わらない件について。駄目だ、これは切れる。現に、右手に徐々に魔力が溜まってる。俺の右腕がリアルタイムで疼いてる。前世では絶対に有り得なかった現象が起こってる。前世では痛々しかった事が実際に起こってる。

白けた目で冷や汗を垂らしまくる俺の隣で、ジェイドは相変わらずハイテションでぴょんぴょん跳ねてた。

俺は長ジャージ上下着てるというのに、此奴は半袖短パンである。冬に半袖短パン穿いて来る小学生と同じように感じた。

まぁ、まだ半袖短パンは許そう。でも、ジェイドは半袖を更に(まく)り、ノースリーブ状態にしている。年中真夏野郎である。ツッコミはしない。


「っしゃー!走んぞー!オラ、行くぞ!ティーナー」

「はいはい……ッ!?」

「……ティナ?」

「……ッあ……!ぐっ……!」


ぐらり、視界が揺れ、歪み、世界が二重に見えて来る。

そのまま、揺れ動く視界に合わせるかのように、俺の身体は地面へと崩れて行く。

先程まで目を大きくさせて楽しげにはしゃいでいたジェイドが、徐々に顔を青くさせ、心配そうな表情に移ろいで行く。

溢れ出る頭への激痛は、まるで雷に貫かれたような痛みだった。

ズキズキと、棘が脳に突き刺さる鋭い様な、バッドで殴られたか鈍い様な痛みが、俺の頭を包んで行く。

そんな俺を見て、ジェイドは――。




「知恵熱!?」

「はっ倒すぞ、お前」


――間髪入れずに、俺はつっこんだ。


バッキャロウ、バッキャロウ。この主演男優賞を受賞出来るであろう俺の頭痛演技を見て、何故知恵熱。何故知恵熱。大事な事なので二回言う。

手に付いた土をパンパンと払いながら、俺は不満気に立ち上がる。畜生、何でや……俺の演技は完璧だったはず……前世で培った才能(サボる力)が、衰えたというのか……。


「エンドレス君、どうしましたか?」

「頭痛が痛いです」

「色々頭が危なそうですね、保健室へ行きますか?」


サラッと流れるように毒吐かれた。


「オレ、付いて行こーかー?」

「要らん。お前は走れ。俺の分まで」

「分かったー!せんせー、オレ十周走るー!」


彼奴は体力馬鹿だったようだ。すんばらしい脳筋だった。


俺はスタスタと真っ直ぐ保健室へと向かう事にした。マリー先生の「元気そうですね」という言葉は右から左へ流れて行った。







「白衣でガーターベルトを着けたミニスカで眼鏡の美人な保健の先生~」


ガラッと躊躇なく外からの引手のドアを開けて、保健室に入ってみると、白衣を着た男が一人立っていた。眼鏡はかけているものの、美人じゃないし、ミニスカもガーターベルト着けてない。いや、男の時点で想像と違う。

眉間に皺を寄せて舌打ちを一つしといた。


「……随分、限定されてるね……」

「男かよ!こういうのは普通美女で脚組んで、美脚を魅せるもんだろ!」

「何かごめんね!?え!?君、何歳!?」


藍色の様な少し長めの髪を後ろで小さく結んだ男は、見事なツッコミスキルを魅せて来た。魅せるものが違う。俺は美脚が見たいのだ。


保健室はやはりというか、異世界でも白が基調とされており、入って左側に大き目のベッド二つが並んでいる。右側には棚や洗面台が設置されており、ドアのすぐ側には書類棚と先生用の机が置かれていた。机上には書類が重なっている。見た事のない花が生けてあったり、清潔感が保たれてそうな部屋である。ポーションとかあるのかな。


「頭が腹痛なんです~」

「うわぁ、凄い分かり易いサボり」

「酷い、十歳児がサボりなんて知ってるわけがない」

「うん、知ってるんだね。知ってて、サボりに来たんだね、案外問題児だね」


はぁ、と溜息吐きながら男は、俺を呼び寄せ、ベッドへと誘導する。一応真面目に職務は行うようだ。


「……?先生、俺の見た目について何も言わないの?」

「? 見た目って?」

「いや、俺、髪の色とか……」

「……あぁ、ごめんね、色盲なんだ。全部白黒のように見えちゃうんだ」


少し苦笑いしながら告げた真実は、意外と重かった。俺は箸より重い真実は受け付けない為、どんな言葉をかければいいか分からない。

俺をベッドに寝かせ、優しく布団をかける。それは、慣れた手つきだが、とても優しくて、何処か安心する。


「……慣れてるね」

「仕事だからね」

「そうやって、幾多の女性をベッドに、」

「君、何歳!?少なくともまだ保健体育やってないよね!?とりあえず、学校でその話はやめようか!!」


濡れ場の説明は最後までさせてくれず、ベッド周りのカーテンを閉めて、男は「大人しくしててね」とだけ言った。何故か疲れてそうに見えた。何故だろう。心当たりがまるでない。


「……悪いな、先生」


俺は、静かに指先を動かし、先生に向けて無詠唱で魔法を放った。




「……おやすみ」


そっとカーテンの隙間から顔を覗くと、机の上に散乱されている書類の上に顔を乗せて、小さな寝息を立てながら寝ている先生の姿が目に見えた。

先程の疲労していた顔とは打って変わって、とても安らいだ顔をしている。よしよし。


俺はすぐにベッドから下りて、急いで≪転移≫を使って寮へと向かった。


実は、単細胞の俺でも、ずっと考えていたのだ。

法に触れるような術式を使ったボルボレッタ家には、一体どんな罰が下されるのか。

俺はこういった貴族社会には詳しくないが、もしも名の通った貴族ならば、そう簡単に許されざるものではないのではないか。

それだけじゃない。後継者の兄ばかり優遇していたのだ。もしも、虐待が問題視されているとしたら、間違いなくサラにしてきたのは、ネグレクトに近い事だ。もしかすると、精神的虐待にもなるかもしれない。

そうなると、軽い罰なわけがない。


下手すれば、爵位剥奪……。


「……冗談じゃねえよ」


親がどうなろうと知ったこっちゃねえけど、ひっそりこっそり平穏に暮らすという俺の夢をぶち壊したミラや、天使なサラのことは嫌いじゃないし、好きな方だ。


その二人が、そんな両親のせいで人生滅茶苦茶にされてたまるかよ。



……それに、国と繋がるというのは、“裏ボス”への第一歩になるかもしれん。



今度は、国相手に姿を晒す事にしたが、それが凶と出るか吉と出るかは知らない。


悩んだ末の行動である。

読んで頂き有難う御座いました。


※出来れば、読んで下さい。↓


この度は、更新が遅くなってしまい、申し訳御座いませんでした。

言い訳になりますが、中々時間が取れないという点と、元々絵描きだった為、小説書く事に慣れていないという点が重なり、

更新がやむなく遅れてしまうという事が起こっております。

お待ちして下さっている方には、本当に申し訳なく思います。

これからも、出来るだけ早く更新出来るように励んで行きたいと考えていますので、どうぞ宜しくお願いします。


話は変わりますが、「設定が曖昧」「主人公が痛い」などといった御感想を頂きました。

設定に関しましては、中々思うように描写出来ず、分かり辛い事が多いと思われます。

その場合は、遠慮なく御感想などにてご報告させて頂ければ、描写を変えるといった処置をさせて頂きます。

しかし、設定に関しましては、未だ話は続きますので、設定が活かされる事もありますし、自分自身ノリで始めた小説である為、あまり深く考えないで書いてる部分も多々あります。

あまり焦らずに気軽に、お茶請け程度に読んで頂ければ幸いです。

しかし、設定が矛盾するなどといった点がありましたら、誠に申し訳御座いません。すぐに描写や設定を変更させて頂きます。


また、「主人公が痛い」に関しては、どうする事も出来ませんし、変更する事は決して御座いません。

あくまで、この「主人公」で小説を書いて行きたい為、こういった主人公に不快な思いをされてしまわれた場合、遠慮なさらずブラウザバックして下さい。

自己満足で書き始めた小説の為、万人に好かれる小説だとは考えておりません。

読んで下さる方は、自身の小説を「面白い」「興味深い」「暇潰し」などと感じて読み始めて下さったものだと考えております。

そういった御不快な思いをさせてまで、自分は小説を読んで頂きたいとは考えておりませんので、御無理なさらないようにお願いします。


こういった御感想を踏まえて、自身の表現力・文章力・語彙力の無さを、改めて痛感致しました。

もっと遅筆になるかとは思いますが、たまに短編などを書きつつ、学び、励んで行きたいと思います。


此処まで読んで頂き、有難う御座いました。御理解の程、宜しくお願いします。

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