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クラス全員異世界無双  作者: 家人
第1章 異世界召喚
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班分け その1

昨日にギリギリ間に合わんかった。

完全にタイトル詐欺

「知らない天井だ。」


取りあえず言って見たが、そこまでテンションの上がるものでも無いな。


「お前何馬鹿なこと言ってんだ?」


そう猛が突っ込んで来る。


何故猛が居るかと言うと、相部屋だからだ。いくら広い城の中だからと言って、100名もの人間に個室を与えられる程空き部屋は無かったようで、2人に1つ部屋が与えられたという訳だ。

それでも50以上の部屋を用意しないといけない訳で、相当な部屋数なのだが。


「ようやく起きたか。さっさと飯食いに行こうぜ。」


どうやら俺が起きるのを待っていたくれたみたいだ。申し訳ない。

猛はいい加減な性格の割りに睡眠や食事の時間はしっかりしている。猛曰く、強靭な肉体は規則正しい生活から、らしい。


朝御飯と昼御飯は好きなときに昨日の宴会場に行けば食べさせてくれるらしい。

早速食べに行くとしよう。


身支度を終えて宴会場へと向かう。

その途中、九十九と賽華がこちらに歩いて来た。

もう朝食を済ませたのか?


「おはようなのじゃ!」

「おはよう、お二人さん。今からご飯なん? あたしらもう食べて来てもうたわー。」


そう挨拶してくる二人。この二人も相部屋だったので一緒にご飯を食べていたのだろう。


「おはよう」

「おっす。そりゃ残念だ。朝のメニューは何だったんだ?」


「バイキングやで、バイキング。それはもう豪華やってんから。こんな贅沢ちっちゃい頃に旅行先で食べたん以来やったわ。」

「そう、なのじゃ! 早く行ってくると良いのじゃ。」


「へえ。それは楽しみだ。ゆっくり楽しんで来るよ。」

「ゆっくりはええけど、集合時間に遅れるんちゃうで。まだ時間は有るけど、ゆっくり楽しんどったら時間切れなるで。」

「マジかよ、急いで行って来るわ。」

「ったく。てめえが遅くまで寝てるからじゃねぇか。

じゃあな。」


駆け足気味に二人と別れる。確か、9時に例の召喚の間に集合の筈だ。昨日、宴会の終わりにアリーチェ姫が言っていたのだ。

召喚されて早速ではあるが、戦うための特訓をするんだそうだ。


今の時刻は8時過ぎ。1時間弱か。確かに、移動などを考えると時間が無いかも知れないな。



宴会場に着くと、昨日と同様にメイドさんたちが出迎えてくれる。

賽華の言った通りバイキング形式なのだが、これは凄い。軽く50品目は有るのではないか? 朝なので軽めの物が多いが、それでも圧巻としか言いようがない。


元の世界では見れないような食べ物も有って、分かりやすいのでは、植物の魔物?の丸焼きだとか、花のサラダなんかがある。もっとも、正体不明の食べ物もいくつかあった。青白く光る麺だとか。


そんなわけで適当に取って食べて行くが、流石にどれも美味しかった。まあ、正体不明の奴はあんまり食べてないが。

そんなんばかり取っていた猛はある意味凄い。



そうこうしてる内にいい時間になっていた。部屋のなかを見渡すと殆ど誰も居なくなっている。


急いで召喚の間に行く。


中に入るとすでに多くの生徒達が集まっている。

9時ちょうど。なんとか間に合ったな。


それからしばらくして全員が集まった頃、アリーチェ姫が話し始めた。


「勇者様方、お集まり戴きありがとうございます。今日から早速、皆さんには戦闘訓練を受けてもらいます。

しかし戦闘訓練とは言っても、前衛職や後衛職によって働きは違いますし、個人個人によってその適性等も大きく異なってきます。

そこで班分けをしたいのですが、班を決めるにあたって、皆さんにどのような適性が有るのかを見たいのです。失礼ではありますがステータスのチェックをさせて貰てもらっても宜しいでしょうか。

また、我々に手を貸してくれるか否かもその時に言ってください。それも班決めに影響するので。」


アリーチェ姫は一息ついて周りの反応を伺う。反論が無いか伺っているのだ。


この世界では、他人に基礎ステータスやスキルを見せる事は無い。ステータスカードに載っている事は完全なる個人情報。ステータスカードを見るだけでその人の優劣が完全に決まってしまう代物である。

名前や職業は普通に見せる事も有るらしいが、それ以外は滅多な事では見せない。

他人にステータスを打ち明けるのは家族など非常に親しい間柄に限られる。…らしい。


だから、ステータスカードを作る際にもちょこまかと小細工をしていたのだ。無理やりステータスカードを見て、後で不信感を抱かれないように。


それでも、強引にこちらのステータスを見に来たのは、約1/3のステータスを見損ねたからだろう。

しかし、こちらとしてはそれは困る。


何とか誤魔化したいわけだが、どうしたものか。


一つは、常識を説いて説得する方法。

一つは、素直に見せる。後のことは知らない。

一つは、能力で何とかする。

一つは、この前みたいに、誰かが行動を起こすのを待つ。


この位がパッと思いつく選択肢だが…。

とりあえず、2つめと4つ目は論外だな。お話にならない。結果的に4つ目になろうとも、運任せはダメだ。


3つ目だが、この場合使えるのは、錬金術位なもんであろう。スキルが使えれば何とかなるかも知れないのだが、生憎その使い方が良くわからない。

問題の錬金術だが、一度誤魔化す事は出来るであろうが、元の形を変形させてしまうため、ステータスカードから、唯の金属板に成り下がってしまう。それはいただけない。


となると1つ目、常識で説く…か。この手もあまり使いたくは無いのだが、致し方ない。


「姫様、少し宜しいですか? この世界ではよっぽどの事が無い限り、ほかの人にステータスカードを見せないと聞きましたが、その点はどうなっているのですか?」


うだうだ言っても時間が掛かるだけだと、俺は直球で聞きに行く。

すると、姫は少し嫌そうな顔をした後、すぐに元の顔に戻って言う。


「それは承知の上です。しかし、ステータスに見合った訓練をしなければ、成長度は低くなってしまうでしょう。そんなことをしていれば、魔王に攻め滅ぼされてもおかしくないです。

ですから、無理を言ってお願いしている訳です。」

「なるほど、確かにそれは、『よっぽどの事』ですね。しかし、戦いたくないって人は別にステータスを教える必要はないんじゃないですか? 」

「それは……そうですが。念のために鍛えて置くべきかと。皆さんを呼んでしまったのはこちらの責任でもあります。なので、せめて皆さんにはこちらで生きて行けるだけの力を身に付けて貰おうと。そのためにもステータスを教えてもらった方が良いのです。」

「なるほど、そう言う事ですか。一々突っかかってしまってすいません。

えーと、ステータスをお教えすればいいんですよね。

私のステータスは……。」


そう言って俺は自分のステータスを教えて行く。勿論嘘のステータスだが。

ちなみに職業は勇者で、基礎ステータスは実際の1/10の値である。

ついでに、戦っても良いという旨の事を伝えた。その方がちゃんと訓練してくれそうだし。


どうにかステータスを教えてしまう事が出来た。少し、というかかなり強引だったがステータスカードを見せる事はこれで無いだろう。


気づけば、A組の奴らが率先してステータスを伝えに行っている。ステータスカードを見るための言い訳を思いつかれる前に、ステータスを伝えておこうと言うわけだ。


勿論、嘘のステータスだろう。昨日のステータスや職業のし情報が、役にたったな。




「ご協力ありがとうございました。皆様のステータスを把握することができました。

昼頃までには班を決定しておきます。

その間皆様には、合同で魔法の基本について教わっていただこうと思います。」


アリーチェ姫がそう言うと、一人の女性が前に出てきた。


「こんにちは! 私はこの国の宮廷魔術師長を勤めている、カテリーナだよ。今日は皆様に魔法の基礎について教えるからよろしくね。」






今回の話(特に後半)はかなり書くのに苦労しました。そのうち改稿するかもせん。

日常は書いてて楽しいんだけど、読んでて楽しいのか?って言うのがある。


感想とか書いてくれたら凄いうれしいです。

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