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クラス全員異世界無双  作者: 家人
第1章 異世界召喚
5/24

始動

何とか今日中に投稿じゃー

「お父様、勇者達のステータスの測定が終わりました。」

「アリーチェ、戻ったか。して、首尾はどうであったか?」

「はい、今回の召喚は前例に無いほどの大規模召喚となりました。総勢およそ100人程です。

今までに無いほどの大規模召喚のせいでしょうか、基礎ステータスの平均は非常に高く、勇者も8人おりました。それに、伝説上の存在と思われていた大勇者まで。

結果としては大成功と言えます。」

「ほう、それはそれは何とも良いことだ。」


お父様はそこまで聞くと満足したように頷く。それはそうだ。今までの召喚は多くても20人弱と言った所。それがこの人数で、しかもそのステータスも高いと聞けば、当たり前だ。


この国の戦力は過去に類を見ないほどの物と成るだろう。


「しかし、少々不味い事も起きていまして……。」

「何があったのだ?」

「実は、私の<洗脳>が効かない者が数多くおりまして。」

「お前の<洗脳>が効かないだと? 今までは勇者だけでは無かったか。」

「はい。しかし、今回はステータスが高い者が多かったのか、レジストされてしまいました。

<洗脳>が効かない者たちが騒いだせいで、ステータスを全員分確認することもできず……。ごめんなさい。」

「<洗脳>は解いたか? 流石に長時間共に居させれば、<洗脳>していることがバレてしまうからな。」

「はい。」

「なら良い。

<洗脳>が効かないのはステータスが高い証明でもある。それだけ強いと言うことでもある。

心配せずとも何とかなるようこちらでも手は打つ。

お前は引き続き勇者達に張り付き情報を集め、出来れば籠絡しなさい。」


そう言われて私は足早にその場から去る。

お父様はまだ私を使って下さる。何とか情報を集めて名誉を挽回しないと…。



―――――――――――――


私の娘、アリーチェが立ち去るのを見つつ考える。


今回の勇者召喚はかなりの釣果と言える。アリーチェからの報告だと人数も多くそのステータスもとても高いと。しかし、それに比例するかの如く厄介ごとも着いて来ているようだ。


とりあえず奴からの報告を聞いてどうするか考えなければならん。場合によっては全処分もあり得る話だ。慎重に事を進めなければ。


「おい、報告をしろ。」


そう言うと、アリーチェが去って誰も居なくなったはずの部屋の中、私の目の前に突然一つの影が現れた。もう何年にもなるが、やはりこれには慣れないものだ。


「はっ。報告いたします。

今回召喚された人数は合計104名となっており、その内95名が成人したかどうかという年頃です。

他の9人については年齢層がバラバラで、20代前半から70を超える老人までおります。その9名はいずれも先生と呼ばれていた事から今回召喚されたのは何らかの教育機関の者たちと思われます。

また、動物も3匹程転移してきているようです。


ステータスに関してですが、今回メイドの持っていた鑑定玉を生徒の一人に奪われて、ステータスカードを我々に見えないように作られてしまい、確認できたのは104名中69名で35名のステータスを確認できませんでした。」


そう報告する影。失敗を全く気に止めた様子は無い。


「貴様らを何のために配置したと思っとるんだ。そういう時の為ではないか。それだけの報告なら、すでに私の娘から聞いておる。」

「申し訳ございません。我々の不徳の致す所でございます。しかし、ステータスを見れなかった者は姫の<洗脳>も効かなかったご様子。どうも一筋縄ではいかない相手を召喚してしまったのかも知れません。」


影は淡々と報告をしていく。謝罪の部分ですら口調に変化はなく、悪いと思っているかどうかさえ不明だ。

それにしても、こいつらにさえ一筋縄ではいかないと言われ、娘の<洗脳>も効かない者がいるとは。


<洗脳>は[心]の値が上位の者には効きにくい。

しかし、初めてこちらに召喚されてきて、魔法の「ま」の字すら知らない者相手ならほぼ確実に掛けることができるだろう。実際今まで掛けることが出来なかったのは<全状態異常耐性>を持つ、勇者職の者達だけであったのだが…。


とりあえず情報操作による古典的な洗脳法を地道に試していくしかないのか?


「こちらが今回召喚された者たちのリストになります。確認できた職業では、大勇者1名、勇者8名が今回の主だった職業です。未確認の中に1人勇者と思われる人物が居ますが、詳細は不明。

他に目立つ職業では、「無職」が1名居たこと位でしょうか。」

「無職などどうでもよい、大切なのは強い者達だ。そんな奴放っておけば良いのだ。

そんなことよりステータスを確認できなかった者達のステータスを何とかして確認しろ! 勿論怪しまれぬようにな。」


そう言い放つと、影は静かに闇へと消えて行った。



―――――――――――――――


俺達A組は召喚された部屋に集合していた。


あの後、宴会は大した事も起きずに終了した。食事や飲み物の中に毒物、薬物の類いは入っていなかったし、閉じ込められる事も無かった。


むしろ、部屋はきれいに装飾され、食事は美味しかった。ただ、その豪華さには若干戸惑ったが。

近くにいた猛と賽華も驚いている様子だっが、九十九が平然としているのには驚かされた。

本当にお姫様だったようだ。


で、そこで知り得た情報を皆で共有し、今後の行動を決定しようと言うわけだ。


現在真夜中の2時。城の人間が寝静まるのを待っての行動だ。一人一人に監視も着いていたが、そちらの方は寝てもらった。

だから気兼ね無く集まれたと言うわけだ。


さて現在、俺の目の前には24人のクラスメイトがこちらを向いて立っている。俺の方に居るのは俺を除いてたったの1人だ。

何故かって?

それは、俺が学級委員長だからだ。


隣に居るのはもう一人の学級委員長、念動姫子(ねんどうひめこ)だ。超能力者であり、縦巻きロールのお嬢様だ。


俺は無理やり学級委員長にさせられたが、彼女は立候補していた。そう言う積極的な性格の持ち主なのだろう。


いつも彼女が仕切りたがるので、今日の司会担当も彼女に任せるとしよう。


「それでは皆さん、今日1日で得られた情報を挙げていって下さいませ。」


彼女のその言葉を合図として、様々な情報が挙げられた。


召喚された人達のステータス一覧や、一般的な職業やスキル、魔法の属性なんかから、この国の詳しい歴史や地理、兵力、さらには、この世界にいる種族や生態系、この城の隠し通路、物や通貨の価値、果ては、この城使えのメイドの名前とスリーサイズまで、色々だ。


最後のを調べてきた奴は女性から総スカンをくらっていたが。


この世界の一般的な職業としては、剣士、魔法使い、冒険者、狩人、盗賊など、RPGでお馴染みの職業と、農家や商人みたいな職業が上げられるそうだ。


召喚された人達もA組を除けば、勇者位しか珍しい職業は無いらしい。

ちなみにA組は例の如く、一般的な職業は皆無のようだ。恐ろしい。


と、信憑性の高い情報はそれくらいだったが、他にも1日で調べたにしては様々な情報が入ってきた。情報元は限定されているので、どうしても信憑性は低くなってしまう。この城の図書館なんて明らかな検閲の後が、あった位だから特にではあるが。



「ある程度情報も出尽くしたようですわね。それでは、これからわたくし達がどう動くべきか意見をお願いしますわ。」


念動がそう言うとそこら中から意見が上がる。


「やっぱりまだ、情報が出揃ってないから、暫く大人しくしているべきです。」

という控えめな意見から、


「ハッハァ! 勿論、この国をぶっ潰すべきに決まってんだろ‼」

「デュフッ、冒険者になってチートで無双に決定ですな。」

「妾達の国を作るのじゃ‼ 建国なのじゃ」

「俺は魔王にも挑んでみたい。強い者と戦いたいのだ」

という積極的な意見まで様々出てきた。


いや、良く見たら全然様々じゃないな。殆どが積極的というか、暴力的というか……。


「では、暫く様子を見て、情報を得たら独立し、好き勝手するということでよろしいですわね。」


念動が勝手にまとめたが反対意見は殆ど出なかった。反対したのは控え目な意見を言った奴だけだ。

こうして、俺達の目標は決まった。あとは時期を待つだけだ。





サッカー、日本代表はブラジルにというか、ネイマールにぼろ負けしてしまいましたね。残念。


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