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クラス全員異世界無双  作者: 家人
第2章 人鬼の森
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迷宮前夜 その2

久々に主人公視点を書きました。

同時刻、同じ城の一角にて。



一組の男女が話をしている。


「なあ聞いたかよ、明日迷宮に行くって話。」

「うん。でも、正直めんどくさいのよね。フケましょうよ。」

「何言ってんだよ。サボろうとしても直ぐバレちまうって。」

「そうよね。なんで勇者なのかしら、もっと目立たない職業の方が良かったわ。」


女はわざとらしくため息をつく。

それを見て、男は馬鹿にした様に笑う。


言葉の通り、彼らは召喚された中でも8人しかいない勇者のうちの2人である。

男の名前は日京雄志(ひきょうゆうし)、女は葛家スズ(くずかすず)だ。


「無能の方が良かったってか? 少なくとも俺はあんな惨めには成りたくねぇな。」

「ちょっと、あんなのと一緒にしないでちょうだい。気持ち悪い。」


心底嫌がっているかのように体を震わす。

しかしそこで、急に身震いを止めて何か思い付いたような顔をする。


「どうした? 急に気持ち悪い顔して。」

「気持ち悪いって何よ! あんたには言われたくないわ。

それより、良いこと思い付いちゃった。」

「何だよ?」

「迷宮ってさ、無能も来るのよね?」

「そのはずだろ? 少なくとも先公はそう言ってたぜ。」

「そうよね。」

「何だ、お前。あいつに来て欲しいのか?」


日京がそう言って茶化すが、葛家はあまり気にした様子はない。


「ある意味そうね。

迷宮って魔物が蔓延ってる危険な場所でしょ。普通に考えたら、無能が生き残れる訳ないわよね?」


日京はそれを聞いて、笑う。


「何? あいつ、殺しちゃうわけ?」

「ちょっと。人聞きの悪い事言わないでよね。別に殺す訳じゃ無いわよ。ただちょーっと、事故が起こってしまうだけなんだから。」


2人の勇者は笑う。まるでそれが本当に楽しい事のように。



それを聞いて、天井裏に潜んでいた()は気分を悪くする。

まさか彼らがそこまで腐りきっているとは思わなかった。彼らには、同じ故郷の人間同士仲良くする、という発想は無いのか?


小説では大体こういう展開になるからと、念のためと思って彼らの所に来てみたが、正解だったな。

俺は御宅君の小説に感謝しながら、その場を去る。


まだ、A組の情報交換が始まるまで時間はあるが……。引き続き内部情報を捜査しよう。




ーーーーーーーーーーーーーーー

2時間後


「それでは全員揃った様ですし、始めますわ。」


念動さんが号令をかける。すると、今まで近くの人と話していた人達もこちらを向く。


「今日は、情報交換の後に明日の迷宮についても話し合いますわ。」


そう銘打ってはいるが、恐らくここにいる殆ど全員が迷宮に関する情報ばかりを集めて来ている事だろう。


「じゃあ、まずは俺からだ!」


猛が他人を押さえて発言する。


「当然、皆の知りたい迷宮の話だ。

その人鬼の森なんだが、異変が起きている。

人鬼の森では5分歩けば鬼に当たるって言われる位に、魔物で溢れているんだが、それが嘘のように居なくなったらしい。

っていうのも、雑魚しか出ない筈の浅域で埒外の化物が出たからだ。

その名もキングオーガ、鬼系の魔物の中でも上位に位置すると言われる魔物だ。


俺達からしたら唯の雑魚だが、帝国側がなにかしら仕掛けて来ているのは間違いねぇ。明日は気を付けるに越した事はねぇ。」


ふむ、やっぱり帝国が現状を打開するために迷宮行きを決定したようだな。ま、猛の言った様に問題は無いだろう。


「大和さん、ありがとうございます。それでは、他に何かありませんか?」


念動さんがそう言うと数人の手が挙がる。

結構な数の情報が集まったみたいだな。


迷宮に関しては今まで後回しになっていたから、それも道理だ。

人鬼の森の詳細なマップやら、出現する鬼系の魔物の詳しい生態系など色々な情報が出てくる。

この世界では、地図はかなり貴重な物だと聞いたけど、何処から入手してきたんだ?


俺も2人の勇者の企てについて一応話した。

まあ皆の認識としては、興味が無いか、何をされた所で大事無いという感じだったが。


迷宮以外の情報でも、気になる事があった。

「影」についてだ。


幹部の一人と言われている人間がこの街に来た、らしいのだ。


今までこのタリヤ帝国を担当していた「影」の中には、所謂"幹部"と言われる部類の人間は居なかった。

大した問題も起きていないと言うのに、落ち目のこの国に戦力を割くほど「影」はお人好しの集団じゃない。


しかし、一度問題が起きれば話は別。「影」の威信に懸けてその"問題"を排除しに来るのは当然の事。

明日の迷宮に関しても彼がでばって来る可能性は十分にあり得る。



そして、最後に御宅君が取っておきの情報を持って来た。皆、大きな情報を最後に言いたがるのは、何でなんだ?


「「影」が立てていた明日の計画の一部が分かったのですぞ! 」


いくら俺達が強いからと言って、万が一と言うことはあり得る。それを避けるためにも、この情報は大きな物となるな。


「題して………………『魔物操作計画』なのですぞ!

スキルの{洗脳}を使って、魔物達を操り、ぼくたちを殺しちゃうなんて言う、げに恐ろしき作戦!

いやあ、何と恐ろしい。」


芝居がかった言い方をする御宅君。

{洗脳}スキルで操られたものは、簡単な命令ならこなす事もできるが、複雑な命令を出すと上手くこなす事は出来ない。

魔物たちを俺たちにぶつけるなら、他の勇者たちも巻き込まれてしまうぞ。


「それは、異世界人全員を殺してしまうって事か?」

「いやいや、違うのですぞ。流石に帝国もそんな勿体無い事はしないです。

移動の最中にステータスのわかっていない者だけを集めて、そこに大漁の魔物が到来、気づけばその人達は分断されてしまうって寸法ですぞ。

後は「影」を使って煮るなり焼くなりって事ですな。」


その方法なら全員は無理でも、大方は片付ける事ができる。巻き込まれるものも多少は出てくるだろうが、そのくらいはどうって事無いと言うことか。


実際帝国からすれば聖野を始め、数人の勇者さえ残れば問題は無いのだろうからな。

しかし、この情報の最大の欠点は………


「問題をあげるとするなら、「影」の幹部が来たせいで、この作戦が実行されるかわからないと言うことですな。」


だな。

猛の情報から察するに、色々準備はしているから大丈夫だとは思うが……。

その点も含めての情報だろう。



さて、そんなこんなで今日の情報は出尽くした。

これからは明日の行動についてのターンだ!


「じゃあ、明日の迷宮でどう動くか決めようじゃないか。」


俺は尊大にそんなことを言う。

念動さんには悪いが、こっからは司会を代わらせてもらおう。そもそも、俺が前にいる意味が無い程、念動さんばっかり司会してたしな。


「俺に考えがある。」


いや、別に失敗フラグじゃねぇよ?


「明日の迷宮。この中から5人、死んでもらう。」


猛の情報は酒場でエドモンドから聞いた話です。

結局、酒場には行ってます。


J1ガンバ優勝おめでとう!

3冠まであと一勝だ。


短編書きました!

『転生? 転移? 召喚? そんなもんお断りだ!』

http://ncode.syosetu.com/n4451ck/

是非読んでみて下さい。コメディです。

短編の日間ランキング22位にもなってます。


次回から迷宮入りです。

更新は火曜日くらい? 今度こそ間に合って見せるんじゃ!

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