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『拝啓、70年後の君へ』  作者: シロクロイルカ
『白百合の冒険』
34/35

Tips「後悔」



最悪。

最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪。




私だけだったのに。私だけのモノだったのに。

そのために色々してきたのに。

全部無駄になってしまった。最悪。まるで宝物を取り上げられたみたいな絶望感だ。

こんな思いをしないために、頑張って来たのに。

全部、あいつのせいだ。あいつのせいで、あいつのせいで。




消えろ。

消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ。




こんなことならさっさと実行してしまえばよかった。

身も心も溶かし切ってしまえばよかった。

でも後悔してももう遅い。遅いんだ。

……うるさい、うるさいよ。アンタは出てくるな。




うるさい。

うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい。




アンタの力なんかいらない。それじゃ意味がないことくらい、分かるでしょ。

だからアンタはそこで黙って見てろ、この鏡の化け物が。




「あれ、君すっごく可愛いねー!」

「本当だ、ちょっと良いかな!モデルとか――」

目の前のゴミどもが何かを喋っている。

臭くて、汚くて、醜い。私の皮しか見ていない、ゴミ屑どもだ。

彼は違う、違うんだ。こんなゴミ屑どもとは違う。だからこそ、私の宝物だったはずなのに。

「ねえねえ話だけでも――」

私が“睨んだ”瞬間、二人組のゴミ屑どもはその場に倒れこんだ。

大丈夫、殺してなんかないから。殺す価値なんてこいつらにはない。

それに私が今殺したいのは――

「……あーあ」

今はまだその時じゃない。でも急がないと、これ以上は許せない。

だから私は先に進むことにした。もうこれ以上後悔しないために。


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