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プロローグ・ゼロ『宿さぬ命』

――イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ


それだけ


《それ》にあるのはたったそれだけの感情だった


何を欲するでもない、ただ放つだけの負の感情の渦


違うな、放つことすらできていない


だって《それ》には感情を放つ(すべ)がないから


口がない


目がない


手がない


足がない


それ以前に身体がない


――イタイイタイイタイイタイイタイイタイタイタイタイイイ…………


消えた


もう消えた


やっと消えた


《それ》は救われた


負の感情の渦から《それ》は救われた


やっと楽になれる


やっと眠れる


でも、そんな感情が消えた時


もう一つの渦が《それ》を叩き起こそうと《それ》に襲いかかる


――………イ……イ…イ…


新しい感情が芽生えた?


違う、これは記憶?


そのほんのわずか、カケラとも言い難い記憶の渦が《それ》を飲み込む


飲み込まれた時、《それ》には別の感情が芽生える


意思が芽生える


その感情も意思も放つことはできない


でも確かに形が作られていく


そしてきっとこれは決して無駄ではない


――俺は…


――私は…


――僕は…


――………生きないと!!!!







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