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語りべ

作者: わろし先生


[登場人物]


若い男 ポップスを歌うポップス

マスター 娘

老婆

女学生二人



さほど大きくはない街。美意識の高い女がひと風呂浴びてる間に横切ってしまえるほどの街。夜も始まりしばらくして一番楽しい時間を過ぎ一段落した暗い暗いカフェの中ではチェックのシャツにオーバーオール、テンガロンハットを身に付けたおやじ、照明のせいか、少し色褪せてシワシワに見える白のシャツを着た娘が店番をしている。娘はエプロンをつけ、たまった洗い物をカチャカチャとしている。あまりにも量が多かったらしく、ガチャンと皿を置き


娘「お父さんやって」

マスター「やるって言うたやんか」

娘「半分やってもう腕パンパンやねんか。私もう無理」

マスター「そんな貧弱なこと言うてんと全部やってくれたらええのに(と言いながら皿を洗い出す)」

娘「それやったやつやから」

マスター「あ、そうか」

娘「まずフライパンからやってもて」

マスター「もう自分でやってくれよ…」

娘「お父さんが焦げ付かせたんやでな、それ」

マスター「なんやこれ!取れへんやん!」

娘「洗剤浸けといてって言うてるやんないつも」

マスター「ゴシゴシしてたら取れるやろ」

娘「あ、そーいやこないだ柴田さんの旦那さん来たとき皿になんかついてるって言われてんけど、あれお父さんがやったやつよな」

マスター「せやからお前がやるって言い出したんやろ?」

娘「…私もう帰るから」

マスター「もうそんな時間か」

娘「それに頼んでたオーブン受けとらなあかんやろ」

マスター「せやったな、ほなもう帰り」

娘「ランチなんかやめてまえばええねん。(エプロンを外しキッチンへ引っ込みかけて)あ!これだけはみなあかん!(テレビをつける)」

マスター「またか」

テレビ「現場は東京都墨田区の住宅街で、犯人は刃物を持ったまま逃走したとのことです。被害者の女性は意識不明の重体となっております。続いては明日の天気です。(人が変わって)明日の天気です。」

娘「きゃーー!!あぁ~んりょーくん今日も元気ぃ!!」

マスター「安否確認か」

娘「ちゃうわ!この出で立ち、横顔、ここの髭の剃り残し!全てが可愛い私の天使を拝むためやの!」

マスター「わからんなぁー。おばさんっぽいのはお母さんに似たんやろかな」

娘「それはそれは是非私も自分の目で確かめてみたいとこやな!」

マスター「怒んなてー。わしのせいちゃうでな」

娘「知らんけど。あ、終わってもた…もうええ!(テレビを消し、少し黙ってから)なぁーなんでさぁー天気予報って途中から全画面天気になんのー?」

マスター「必要な情報やからやろ」

娘「りょーくんも必要やの!」

マスター「はよ帰りーや」

娘「はいはい(嫌みなため息をつく)」


店の前の道路を女学生二人が歩いてくる


女A「あー涼し」

女B「寒いわー」

女A「んじゃ早く帰ってぬくぬくしよ」

女B「せやね。あ、ここ入らへん?」

女A「えー。なんか、いつもここやってるかどうかわからんやん」

女B「暗いもんな(窓から店内を覗こうとする)」

女A「(Bの袖を引っ張りながら)いつもBんちからの帰り怖いねん…お化けでそう」

女B「今日送っていくね」

女A「いいの?」


娘が仕度を終えて出てくる


娘「お客さんちゃうん?」

マスター「え?」

女B「帰りも一緒だよ。行こっか」

娘「どうやろ、んじゃ(と言って出ていく)」


女学生達は店から出てきた娘をなんの気なく見て歩いていく。娘はドアを出たときから、お客さんかもしれない気遣いをしながら小さな置き看板まで歩いていき灯りをつける。そして、店内に戻ってきて


娘「ちゃうかったみたいやわ」

マスター「なにがぁ?」

娘「さっきの子ら、通りすぎてったわって」

マスター「あー。ま、来んやろな」

娘「せっかく近所に学校できてんから、学生客呼び寄せなあかんやろー」

マスター「んなこと言われてもなぁ…学生の気持ちとかわければなぁ。お前若い子の気持ちとかわからんの?」

娘「私かって大学行ってたらわかったかもしらんけどな」

マスター「なにを学ぶねん。勉強するとこやねんぞ。」

娘「人生をですぅー!あーせやせや、表の看板つけといたからな!誰かさんがいつもつけ忘れるから!!ほな、オーブン勝手に使わせてもらうからな!」

マスター「あくまで業務用やからな!(と言うが、娘は聞かずに出ていってしまう)」


L字型のカウンターからは目の届かない位置、店内の奥、客席側からも下手一番奥の席にはよく見ると老婆が座っており


老婆「(無垢な声で)チョコレートプリーズ」


マスターはそれを無視する

いつの間にか店の前には若い男二人が立っていて、窓から覗いている


若い男「やってるのかな?」

ポップス「よく見えんな」

若い男「看板はついてるけどよくわかんねーな」

ポップス「あちーよ。入ろうぜ」

若い男「暑いなら寄るなよ」

ポップス「へいへい、これじゃ覗き魔だな(と言って、赤いランプがくるくる回る看板へ歩いていく。何か思い付いたかのように)」

若い男「俺は見たいんだよ、どんなマスターか、コーヒーはどういれてるのか、内装はどうなのか、ひとけは少ないだろうか。大事だぞ(ポップスがいない)あれ?」

ポップス「(パトカーのサイレンの真似をして)うぅー!そこの覗き魔止まりなさい!」

若い男「止まってるよ!」

ポップス「(飽きて)入ろうぜ」

若い男「わ、わかったよ(と、ポップスの後ろに立つ)」

ポップス「お前が開けろよ」

若い男「いやだよ」

ポップス「なんで」

若い男「なんとなくだよ」

ポップス「わかったよ」


ポップスを歌う男は無神経にドアに手をかけるが、どこか緊張してくる。ドアは少し思い。それが余計に緊張を煽る。ドアを開くとカランコロンと音が鳴り


若い男「開いて…ますか?(反応がないので)…ふ、二人なんですけど」

マスター「(男か…と思いつつすぐに上手入り口に一番近い席にコーヒーカップを置く)」

ポップス「(すぐにその席に座り、突っ立ってる若い男に)座れよ」

若い男「あぁ」

マスター「何にいたしましょう」

若い男「コ、コーヒーで(ポップスにお前は?と目配せして)」

ポップス「コーヒー…ってことだよな。(マスターに)2つで」


マスターはカウンターから既に作られていたコーヒーの入った容器を持ってきて二人に注ぐ。若い男達は落ち着かない様子。ポップスはテーブルに用意されている砂糖とミルクを2つずつ入れる。若い男は何も入れない。そうこうしてると店の奥から声が聞こえる


老婆「チョコレートプリーズ」


若い男達はマスターに目をやるが、マスターが老婆を無視するので戸惑う。ポップスは声の方を振り返るがよく見えないと言った様子。マスターは鬱陶しいなといった態度で(そんなこと思ってはいないのだが)ギターを取り出してきて、少しひく。これから歌うぞといったように…若い男達はとりあえず聴くことにする。


マスター「(American pie/Don Mcleanを第一コーラスまで歌う。最初は探り探り。段々と調子付いて歌う)」

若い男「上手ですね」

マスター「どうも」

ポップス「しみますね」

マスター「どうも」

若い男「いやー似合いますよ」

ポップス「なぁ。」

若い男「もっと聞いていいですか」

マスター「うん」


マスターはカウンターからお菓子のはいったバスケットを持ってきて若い男達の席に置く。その中にはチョコレートもある。ポップスはそれをすぐにひとつ取って食べる。


若い男「ありがとうございます」

ポップス「これうまいっすよねー」

マスター「やろ。かりかりがな」


と言ってマスターは先程の曲の続きを今度は第二コーラスまで歌う。もうマスターも打ち解けて若い男達に投げかけるように歌う。やがて歌い終わると、老婆が水をさすように


老婆「チョコレートプリーズ」


やはりマスターは無視する。若い男達は自分達しか聞こえいないのではないかと疑う


ポップス「(少し気を遣う素振りで若い男に)あー、俺も何か歌いたくなってきたなー」

若い男「歌えよ」

マスター「うちカラオケおいてるから」

ポップス「ほんまですか!ほんまですか言ってしまった」

若い男「ははっ」

マスター「ええよ、ええよ、使いー。」


マスターはテレビをつけカラオケができるように準備する


老婆「チョコレートプリーズ」


若い男達はそわそわしだす。若い男の方はバスケットの中からチョコを取り出してテーブルの上に置く


ポップス「やめとけって」

若い男「うん」


若い男はすぐにバスケットの中にチョコを戻す。マスターは準備が終わり、後はカラオケの機械が自動で準備するのを待つのみとなる。


マスター「何歌うの?」

ポップス「何歌う…何…何…か」

マスター「決めてないんかい」

ポップス「80年代ものとかにしておきましょうかね」

マスター「おぉー。何歌うの」

ポップス「んー。レベッカのフレンズとかですかね」

マスター「あぁーわかるよ。歌いんか(と言ってカラオケ機を渡す)」

ポップス「どうも(と言ってカラオケ機を操作して曲を探す)」

マスター「待ってました!(盛り上げようとする)」

ポップス「そんなそんな…」

若い男「この歌いきりまショーは欠かせないだろ(と言って機械を横から操作して歌いきりまショーを入れる)」

マスター「なにそれ」

若い男「上手に歌ってないと途中で曲が切れちゃうんですよ」

マスター「えー!こわっ」

若い男「さ、どこまでもつでしょうね」

ポップス「目指せ完走!(曲はもう入れ終わっていて、イントロが流れる。そのままフレンズ/レベッカを歌う)」


若い男とマスターは最初は聞いているが、聞くに耐えないなとすぐに別のことをしだす。しかしポップスに悪い気はさせたくないので、最低限音楽にノッているという感じ。そうこうしてる間に歌いきりまショーの採点基準に満たなかった為曲が中断される。


マスター「あぁー」

ポップス「くそー」

マスター「これめっちゃ厳しいな!」

老婆「チョコレートプリーズ」


若い男は決めたという風にバスケットのチョコを老婆の所へ持っていく。老婆の席にももちろんテーブルはあり、若い男はそこにチョコをポツンと置く。若い男は少し老婆を見ているが、老婆は微動だにしないので、奥から戻って来ようとする。鼻がツーンとしたので鼻を押さえて。それを帰さないといった様に老婆が


老婆「チョコレートプリーズ」

若い男「(少し頭に来て)机の上に…」

マスター「(間髪入れずに)さあ、もう店じまいや(と言って、冷えたコーヒーカップ2つを片付ける)」

若い男「え、もう」

ポップス「じゃ、じゃあ俺達もういきます」

若い男「…どうする?割り勘?」

ポップス「そうしよ」

ポップス「(お金を出しながら)また来ますね」

マスター「…」

ポップス「カラオケ大好きだから」

若い男「好きだよなー。お金置いときますね」

マスター「…」


若い男達は顔を見合わせてから店を出る。店の前でタバコを一本ずつやる。カランコロン。マスターは中でテーブルを拭いている


若い男「よく分からない所だったな」

ポップス「確かに。カラオケがあったら何でもいいけど」

若い男「落ち着かないよ」

ポップス「あのさ…あのー…あれ」

若い男「おばあさん?」

ポップス「いや、マスターの方」

若い男「あぁ、うん」

ポップス「あれ絶対コミュ障だよな」

若い男「そうか?」

ポップス「いや、フレンドリーでいい人だったよ?」

若い男「じゃあなんで?」

ポップス「なんか、こう最初俺達とどう接するか探り探りな感じが伝わってきてさー」

若い男「別に学生同士ってわけでもないからな。あくまでマスターとしてってことだろ」

ポップス「お客に対する態度としても変な感じだったけどな」

若い男「いや、そんなことはどうでもいいんだよ。あのばあさんだよ!」

ポップス「あー」

若い男「ありゃ完全に頭いってるぞ」

ポップス「だな…」

若い男「…」

ポップス「チョコレートプリーズ(真似して)」

若い男「やめろって」

ポップス「(笑ってから)よくチョコレート持っていこうと思ったよな」

若い男「いや、落ち着かないし」

ポップス「気味悪いし?」

若い男「うん」

ポップス「今日はもう帰ってゆっくり寝ますかね」

若い男「そうだな」


若い男達は行ってしまう。店内にはまだ老婆がいる。老婆の席の近くをマスターが拭いている


老婆「チョコレートプリーズ」


ここで初めてマスターと老婆は目が合う。が、マスターは無視する。すると老婆は差し出していた手を若い男が置いていったチョコにかけ、しまってからすぐに店から出ていこうとする。(足を痛めている歩き方)

店を出た老婆は表に落ちてある吸殻を広い、持っているカバンに入れていく


老婆「ちゅーちゅー。なんやったかいな…フフッ」


マスターも用意ができたので店の外にでてシャッターを下ろす


老婆「チョコレートプリーズ」

マスター「…もう来ないでくれ」


シャッターの鍵を閉めようとするが上手くいかない。老婆はカバンからチョコを取り出してかじる。口の中から500円玉を出してマスターの足元に投げる。


老婆「カフィープリーズ」


マスターは驚いて振り返り。老婆の顔を見る


マスター「そんな顔をしてもダメだ。あんたの臭いはコーヒーより酷い」


マスターはそのまま店の横の自転車に乗り行ってしまう。老婆もしけもくを吸いながらどこかへ行く。


照明変わって、カフェの前は別の道になる。

信号機の明かりが動いている。若い男とポップスを歌う男の帰路である


ポップス「ここはひとけが少ないないつも」

若い男「ここから一本入っていけば学生でうるさいけどな」

ポップス「あれは迷惑だよな、寝れやしない」


青になったので二人は渡る。道路の向かいから誰か歩いてくる


若い男「さっきから足が痛いんだよな」

ポップス「このへんか?(と叩く)」

若い男「やめろよ」


とじゃれあっていると向かいから来た人間が突然若い男の胸にナイフを刺す


若い男「うっ…」

ポップス「え?おい、おい!」


ポップスは刺した人間を追いかけようとしたが、手遅れなのに諦め、若い男の方へ戻ってくる


ポップス「おい、おい、どうしたらいい?わからない。えっと…止血か?」


若い男ははぁはぁと息を荒げる


若い男「電話」

ポップス「そうだそうだ。救急車!パトカーか?どっちもだ(といって携帯で電話をかける)もしもし!ナイフで刺されました。助けてください。えーっと。髭田の交差点です。はい。お願いします。(若い男に)電話したからな」


遠くからサイレンが聞こえる。老婆が歩いてくる。足が悪そうだ


ポップス「あ、すみません!おばあさん手を貸してください」

老婆「ないでもないさ。」

ポップス「え?」

老婆「前を見ているうちは後ろを見ることはできない。なんでもないの。そうだろ?」

ポップス「…とにかく歩道に移動させたくて」

老婆「こうしてるうちに君の後ろを何人が横切ったか。壁は崩れたり変化していないのか?考えれば簡単なことなのさ」


老婆は若い男の横に寝転ぶ


ポップス「ちょっとなにやってんの」

老婆「チョコをくれたろ?それだけさ」

ポップス「とにかく手伝ってくれよ、おい、…おい!」


老婆が眠ると若い男が起き上がる


ポップス「もうわけがわからない!」

若い男「お前は俺を刺した女を追え」

ポップス「女?」

若い男「女だった。あいつはここから町の反対側の端の方に住んでいる。さほど大きくない町さ。女が一風呂入るうちに横切ることができる」


そこへマスターが通りかかる


マスター「なにやってんの?」

ポップス「わからないんですなにも」

マスター「大丈夫なん?(老婆に気づき)あんたか、なにやってんの?」

老婆「…」

マスター「話しーや」

老婆「…」

マスター「しゃべれって、どうせあんたもおしゃべりな老人なんだよ」

若い男「ギャンブルさ」

マスター「お前には聞いてない」

若い男「ギャンブルなのさ。そうだろ?あんたはこのばあさんが話すか話さないかわからない。それでも話しかけている。これもギャンブルさ」

マスター「何を言ってるんだこいつは」

ポップス「わからないんです」

若い男「私は昔沖縄にいた。まだ裸足で生活していた頃だ。アメリカ兵が沢山いて、よくチョコレートをくれた。暗号が必要だったが、極めて100発100中の簡単な話だった」

マスター「俺たちゃアメリカ兵じゃないんだよ」

若い男「そうだからさ。あんたらに興味はないんだ。まぁ、おしゃべりな老婆は嫌いだろう。娘をだせ

マスター「は?」

若い男「いるだろ娘が。俺は娘にやられたんだ」

マスター「正気じゃない」

若い男「いや、あの女学生どもかもしれない。ああいう連中は何をしだすかわからない(ポップスに)さぁ早く見つけ出してくれ、女を。娘を。もうこんな体は捨ててしまいたい」

ポップス「あぁ、救急車はやく…」

若い男「もう俺がいく」


若い男は走り出す。ただ走る。街を出てしまうほど走っても尚走る。そしてEDのような曲が流れ。青年は走りながら詩をさけぶ。


{虚無を語る詩は未だかつて無い

あったとしてもそれは最早虚無を語れてはいない

語ればそれは在るのだ。世にさすらう詩人はこの越えられない壁を前に苦悩しなくてはないらない。そしてそこには宇宙がある。天空の彼方には結局は宇宙がある。よって宇宙に最も近いのは天空と死人だ。しかして天空に死人は居ない。宇宙は天空と虚無に挟まれた暗い路地のようなものだ。


詩人は死人にこう言った

あんたはどこへ行ったのだ

死人は詩人にこう言った

口にはできないところだよ

詩人はいやいやこう言った

それは虚無と言う場所かい

死人は黙ってこう言った

場所などはない。

時である。}


EDのような曲がとても大きくなるが青年は走り続けるので小さくなって消えていく。青年はまた話す


{新聞を広げ新型人工衛星の落下を伝える記事を見つける。椅子の肘掛けには飲み終えたコーヒー。ふと目をやった大きな大きな窓からは、飛行機が帰ってきていた。あぁ確か別れた女を乗せて行ったんだっけなぁ}


照明はしばらくついてはいるが、やがて真っ暗になってしまう。暗闇が1分ほど続き、まだ真っ暗の中崩れ落ちる。驚くほどの音を立てて…そして倒れたときの衝撃で体からは空気が抜ける。それは文字には起こせないほど複雑で気まぐれな音だ。

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