就寝
エインパーティー編 7
夕食を取った後に風呂に入った。
エインは最後に入ると言ってくれたので先に入らせて貰う。
先ほどまで女の子2人が乳繰り合っていたと思われる湯船に浸かると、今日の疲れが吹っ飛ぶ。
マホと二日ぶりにあったのにあの態度で虚しくなると俺は心の中のマホ(妹補正)に慰めて貰うのだ。
『にぃに、一緒にお風呂に入ってもいい?』
と脱衣所から声が聞こえる(幻聴)
「いいぞ。」
すると、一糸まとわぬ姿のマホとどこからともなく白い光先生が未発達の胸と未だつるつるであろう部分を隠してくれる。
『にぃに、さっきはごめんね。怒ってなぁい?』
「怒るわけないだろ、二日ぶりに会ったからうれしさのあまりにおかしな態度になっちゃんだんだよな?」
『うん、にーにと早く会いたくて途中で帰っちゃおうかっておもったぐらいだもん。寂しかったんだよ?ねえ、ぎゅって…して?』
「仕方の無い子だなぁ、兄離れして貰わないと困るよ、全く。」
ギュッ…
っと自分の背中を抱きしめてみるが筋肉質な感触しか返ってこない。
これ以上やると脱衣所の前をチカちゃんが通りかかったら聞かれかねないのでやめておこう。
最後にグイッとロリとチカちゃんの出汁が出た湯を飲んで風呂場を出た。ご馳走様でした、結構なお手前で。
随分長いこと浸かっていたためにあたまがのぼせている。
気分も良かったのでこのままベッドに直行して寝ることにした。
浴室からでて居間を見るとエインが丁度後片付けを終わらせたところだった。
我が家では食事は全てエインに任せている。
母子家庭で育ったエインは幼少期に一人でいることがおおく料理は一通りできるようだ。
本人も楽しみながら作っているようだし食べる側も美味しく頂けるならこしたことはない。
「もう寝るのか?」
「そうするつもりだけど何か用でも?」
「いや、特にはないが…」
なんだよないのかよ。
じゃあ何で聞いてきたのか…
今までそんなこと無かったのに。
こいつ、チカちゃんに夜這いするんじゃなかろうか?
冗談じゃない、絶対に阻止する。
とりあえず、口ぶりから俺が寝たらなにかあるんだろう。
ここは大人しく期がくるまでベッドで待機していてやろう。
「そうか、じゃあ先休むわ、お疲れさん。」
そう言い残すと、自室に戻って待機する。必ず阻止して俺がチカちゃんの貞操を守る。そう心に決めると部屋の蝋燭を消して目を閉じ、耳を澄ます…
各部屋の順番は居間から出る廊下の手前からエイン、俺、チカちゃん、マホの順に並んでいる。
約20分経った、すると俺の部屋の隣の部屋のドアが開いた音がした、どうやらチカちゃんが部屋から出るようだ。
そのままチカちゃんは俺の部屋の前を通り過ぎるのかと思いきや、逆方向に歩いていく。
なんでマホの部屋に…夜這いでもするんですかね?
見たくなっちゃうじゃないか!
そういえばエインは全く自室にもどる気配がないな、何してんだろう。
そんなことよりマホの部屋をのぞきに行こう。
音もなくベッドから起き上がった俺は床を這うように廊下へ出る。
エインの姿はないな、よし、いざ楽園へ…
チカちゃんの部屋を過ぎ、マホの部屋の前まで到達するとなにやら話をしているみたいだ。
ドア越しのためによく聞き取れないがどうやら楽しい雰囲気で話しているのではないと言うことは分かった。
多分マホがにぃにのことが好きすぎてもう耐えられない、結婚するとか言い出してそれをチカちゃんが落ち着かせている所なのだろう。
全く、妹に好かれすぎるのもお兄ちゃん困っちゃうよ。
そんなことを考えていたら玄関のドアが開く音がした。
気になったので居間に向かうと、先ほどまで底に座っていたエインの姿が無かった。
何してんだろう
玄関を少し開けて周りを見渡すと、なにやら剣のようなもの持ったエインが素振りを始めた。
よく見ると、その武器は木刀に重りを付けた物だった。
よくやるもんだなぁ…
結局エインの夜這い容疑をかけたが杞憂に終わった。
夜まで修練とはエインはなにを目指しているのだろう、例の大型の魔物でも狩る気でいるのか?
ゴブリンを2人掛かりでたおすような剣の腕前ではいつまでもいられないのだろう。エインにはある目的があってこんな生活をしているみたいだし邪魔してはいけないからさっさと寝よう。
明日はマホも狩りに参加するみたいだしミスしたら高感度がさらに下がりそうだ。それよりゼロにはいくつ掛けてもゼロだよとか言われそう。
しっかり休んでおこう。
自室に戻った俺は再びベッドに入り明日を待つのだった。