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彼と御一行  作者: あつしーるど
エインパーティー編
2/20

晴れた日って家で寝たくなりますよね。

エインパーティー編 1

目が覚めた。


まぶしく感じられることから今が朝だということは分かった。

瞼を開けると陽光が目をくらまし眉間に力が入る。

徐々に明るさになれると視界が開け、体を起こすといつもと同じ風景が目に入った。


まだだるい体をほぐそうと背伸びをしてたらあくびが一緒に出てしまう。

「んーあぁあー・・・・」

ぼやーっとしたままいつも通りにベッドから出て木造の床をきしませながら居間に向かう。


「よくねれたなー」


すると居間の方では誰かが話してる声が聞こえる。

まあ誰かなんてわかりきったことだけれども。

俺の同居人の3人のうちの誰かだろう。


居間に踏み入りながらその話している同居人”2人”に俺は軽く朝の挨拶をする。


「おはよう」


まだすこし頭がぼうっとしているためぶっきらぼうな挨拶になってしまったが、1人は気分の良い挨拶で返してくれた。


「おはよ」


その声は女の子の声だ、顔を上げで声の方向を見てみると活発そうな女の子が目に入る(物理でもいいから入ってきてほしい)。

髪は栗色のショート、目は赤み掛かった茶、目鼻立ちは整っていて背も160㎝でスタイルはいい方だと思う。

胸はそれほど大きくはないが小さくもないDぐらいか、ウエストは日ごろ運動していると見受けられて引き締まっている。

お尻派の俺としては見落とせないその子の尻は見事な丸みを帯びていて出るとこは出ている。すばらしいね・・・


この子の名前はチカ、同居人の一人。俺はこの子に気がある。

気どころか最近は愛さえ芽生えている、俺の中だけで。


「なにチカのこと見てぼーっとしてるんだ?」


おっと、この男の紹介はいいや、え?だめ?後でいいでしょ?

いまチカちゃんの「おはよ」で最高の一日をスタートできたと思ったのに・・・

しかたない。

いま俺に話しかけてきやがったこいつは一応同居人のたぶんエイン君だ。

黒髪でもさっとした感じの頭、身長は6尺ぐらいあるだろうか。

すらっとしてていかにも女の子によく思われそうで・・この辺でいいだろう。

別段こいつが嫌いってわけでもないが好きでもない。

早く顔洗ってこよう。


無視してエインの横を通り過ぎるとため息が後ろで聞こえてきた。


そのまま気にせず洗面台に向かい顔を洗い終えると居間に戻る。


「朝食はとっておけよ?昼から探索いくから」


エインの言葉に二つ返事をするとエインは外へ出て行った。

居間を見渡すとチカがいないことから既に外へ出て行ったのだろう。


朝食のパンを口に入れて水を流し込む。

急いでさっきまで寝ていた自室にもどって探索の道具を取りに行く。

まあ道具っていっても武器とポーチだけなんだけどね。


今になって自分が寝巻のままだということに気が付き急いで着替える。

上等な衣服ではないが服で何度も洗っていても丈夫なままだ意外と高かった。

靴も奮発して革製のブーツにしている。

最後にフード付きの上着を羽織って準備が終わると2人が待つ外へ走り出す。


家の玄関のドアを開ける。


俺の体の横を風が吹き抜ける。

眼前には燦々と光る太陽、2人の姿、風邪に揺れる木々。


なかなか良い日じゃないか・・・

まあ昨日とやること変わんないだろうけど。


深呼吸して2人のもとへ歩き出す。


「置いて行っちゃうよー?」


チカちゃんそれはないよう・・・

エインは半身になってから一瞥すると歩き出した。


「今行くって・・・」


聞こえるかきこえないかぐらいの声でつぶやきながら俺は走り出した。



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