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幾多の夢の航海日誌  作者: 明石 暦
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船の中の海

未だあれ以上に美しいものに私は出会ったことがなかった。


デパートの子供用品売り場には、たくさんのおもちゃが陳列されている。

その中でもモックアップとして置いてある蒸気船の10センチほどのおもちゃ。

それには言い知れない人を引き寄せる魔力が有るのだろうか、気がついたら私はその船を手に取っていた――


青い海、波が光に当たり、水面下にはチラチラと光の光線が降り注ぐ。

私は海の中に居た。不思議と呼吸は出来、色鮮やかな熱帯魚がキラキラと光線を浴びて居た。

何十メートル先も見えるほど澄んだ海の中、サンゴ礁が海底を覆い尽くし、その上をウミガメがゆっくりと泳いでいく。

そこでは自由に動け、いろいろな魚達と共に泳ぎ、賑やかさに釣られて来たのか、イルカたちも私の周りをぐるぐると泳いでいる。


――デパートに行くと時折おもちゃコーナーを見に行ってしまう。あの蒸気船が無いものかと、目を閉じると

あの光景が鮮明に浮かんでくる。

私は忘れられない。あの美しい世界を。

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