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黄色い夜  作者: 雪割草
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黄色い夜



私達は久しぶりに手をつないで家に帰った。


家に帰って夫の髪を拭いた。

夫は嬉しそうにずっと私の顔を見つめていた。

私も嬉しくてたまらなかった。

夫は何度も私の名前を呼んでくれた。



その日の夜。


百年に一度と言われるスーパームーンの日だった。

雨も上がり雲一つない綺麗な空だった。

ベランダに出て久しぶりに二人揃って空を眺めた。

辺りは優しい黄色い光に包まれていた。


夫はずっと私の肩を抱きながら歌をうたってくれた。

私の名前も何回も呼んでくれた。




黄色い夜。


私達は私達を取り戻した。


次の日からはまた新しい日が来る。


新しい私達の毎日が来る。



新しい幸せを感じながら。





お読みいただきありがとうございます!

これにて完結です

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