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黄色い夜  作者: 雪割草
3/8

抱きしめて





事故から三週間たった。



夫はリハビリに必死に取り組んだ末回復し、退院する事が決まった。

私も仕事が見つかり新しい生活が始まろうとしていた。

だがやはり夫の障害が心配でいつも気が気じゃなかった。



夫はだんだん色んな事を思い出し新しく覚える事もできるようになってきた。


篠山ササヤマ テル


と言う自分の名前はやっと覚える事ができた。

でも


篠山ササヤマ 舞奈マナ


と言う私の名前はいつまでたっても覚える事ができなかった。

「私」と言う存在は覚えてくれたがいつもの様に名前を呼んでくれる事は無かった。



でも

私が夫にとって大事な存在で私にとっても夫は大事な存在だと言う事は思い出してくれた様だ。

毎朝病院で私に会うと優しく抱きしめてくれる様になった。



私はそれだけで充分だった。


新しく始めていけるとそう思えた。





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