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#1 転生1-2

よろしくお願いします。

今、俺こと東堂(とうどう)輪廻りんねは不思議な場所で不思議な生物と2人っきりになっている。


何が不思議って……


「何だお前、 さっきから俺の顔ジッと見て」

「いや、随分阿呆みたいな顔しとるのぉ……」

「お前に言われたくねえよ!」

「儂は鷲だから良いんじゃよ、人に入らんしの。 鳥に顔のこと言われてものー」

「本当なんなのお前、つか何で()が喋ってんだよ……」


今、初対面の人間の顔を見て阿呆みたいな顔をしてるとか失礼極まりない事を言ってきた爺、みたいな喋り方をした鳥、大きさは4mはあるだろうか? 全身が今にも輝きそうなほど真っ白な羽に覆われ、一箇所だけ色が違う黒の鋭い目が目立っていて、神々しいという言葉がピッタリな姿をしている。


「まぁ先ずは自己紹介といこうかの、鷲の名前はジノじゃ。お前さんがおった世界とは別の世界の神をしておる者じゃ」

「え? 紙? 嚙み…… あぁ、髪か」

「時に、現実と向き合うのも大事じゃよ」

「あぁ、うん。神かー…… 神ね、うん。OK、把握」

「うむ。理解が早くて助かるのぉ、まぁ早い話、お主は死んだわけじゃよ。その魂を儂があっちの世界からパクって此処に連れてきたわけじゃ」

「は?」


スッ


……スタスタスタ


ガシッ


「ちょっと、そこんとこ詳しく」

「お、おう……」


恐らく今の俺の顔はライオンでもビビるくらい酷い顔をしていただろう。

なんたって俺の2倍以上デカイ鳥が三歩も後退ったのだ。


だってさ、お前は死んだとか言われるんだぜ?


これがまだ言った相手が人の姿だったら笑って冗談だろ? とか言えるさ。


でもな、言った奴は鳥で、それも地球では生息していないような真っ白な、しかも喋ってるんだよ、挙句自分の事を神だとか言う始末だ。


さらに、今俺がいる場所は見渡す限り草原が続いているとこにデカい鳥と人間が1人と……、こんな… 俺が知っている限りじゃ日本にこんなとこは無い。



……な? 信じるには十分すぎるだろ?



◇◆◇◆◇◆◇



「つまりどいう事だってばよ……」


目の前の神様が言うにはどうやら俺は地球、つまり前世で事故で死んでしまったらしい。

俺にその時の記憶が無いのは、後ろからトラックが突っ込んで来たために、気付かぬままに即死だったらしい。

そして死んだ俺は魂だけとなって天界に行っていたのを鷲がパクってきたと。

記憶を失う前に此処に連れて来たから俺の記憶はそのままと。


え? 何故パクったと言っているのか?


あぁ、こいつ地球の神に何も言わずに犯行に及んだらしいんだわ。


犯行ってのはな、本当は他所の神さんが他の世界に干渉するのはあまりよろしくないらしいと。

んでそれを平然とやってのけた目の前で茶を呑んでる鷲の姿をした神。

要は、本当はしちゃいけない事をやったらしいのですよ。


「……ふぅ、お主の世界の飲みもんは美味いのぉ…… 腹に染みるわい」


しかもその世界の物まで持ってきてると。

まずお前、鳥じゃん…… 茶を呑む鳥って、絵面がシュール過ぎるわ。


「でどうしたいわけよ、わざわざ犯罪まで犯して」

「別に犯罪ではないぞ、唯よろしくないだけじゃ。暗黙のルールみたいな?」

「お前それ普通破らねえから。 本当何してんの? まさか生き返らせるとかか?」

「ふむ。生き返らせる、か。まぁ間違いではないの」

「マジか!?」


良かったわ〜…… これでPCの中身とか部屋に隠してあるアレとか見られずに済m「しかし、地球でとは、言っとらんがな」

「はい?」


そう言って目の前の神はニヤリと笑った。

ように見えた。






ありがとうございました。

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