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疑問
「…ぅおおおい!」
目覚ましが鳴る前、朝日が見えてきたという頃に起きた。他人から見れば、叫びながら起きてきた俺を、差別するような目で見るだろう。
身内なら尚更驚くはずだ。
「夢…か?……って夢落ちかよ!!」
我ながらがっかりしてると、時計が目に入った。バイトへ行く時間まで、まだ一時間ほどある。
何をしようか…。考えに考えて出たアイデア、それは。
「……いつも通りやるか。」
これだ。俺は順序は守るほうなんだ。よっぽどのことがなけりゃ、変えたりはしない。
──パンを食べ、着替え、顔を洗い、歯を磨きながらニュースや新聞を見る。これが俺の朝。うん、問題ない。
…いや待てよ、と俺の思考が一旦停止する。
一つ上げるとすれば、あの夢だ。何かはよく分からないが、誰かが俺に語りかけてきた。
「本当に何だったんだ…。」
そんなことを思ってると、時間があっという間に過ぎ、もう時間が来ていた。
─俺は胸の中に少しの疑問を抱えながら、家を出た。