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塔の魔法使いと登録への道程

活動報告にも書いてますが、風邪で死んでました…(汗)


久々に40度を越える熱が出て軽くハイになってしまいました(笑)


それにしても話が進まない…


本当なら既に登録終えて仕事選んでる予定だったのに…何故だ………。



幼い子供がギルド内にいるという珍事に注目を集めるなか、受付嬢が声ならぬ奇声をあげて泡を吹いた事で、辺りが俄に騒がしくなってきた。


そんな中マオは、話の進まぬ現状に苛立ちを感じるよりも、女性が何を見たのかが気になり、ファーファが手を伸ばすより早く手紙を抜き取る。「どれどれ?」と態とらしく声を出しながら目を通した所で、小さな嘆息が漏れ出た。何故ならその手紙は全くの白紙で、何も書かれていなかったのだ。


「何だ?…何も書かれていないじゃ……うん?」


てめえ宛の手紙じゃねえんだよ


さっさと手紙を責任者に渡せ!!


殺すぞ!


「は、はい!!」


淡く光る手紙に文字がゆっくりと浮かびあがり、その内容に思わず背筋を伸ばす。


「騒がしいぞ!どうした?何があった?」


何処かで見られてるのではとの思いから、辺りを見回さずにはいられないマオだったが、騒ぎを聞き付けた一人の中年の男が奥からやって来た。


左の頬に大きな傷跡があり、顎には白く逞しい髭が携えられている。


「所長!その、私達にも何がなんだか…。」


「ええい!取り敢えずお前達は仕事に戻れ!!」


しどろもどろに騒ぎ出す受付の女性達に取り敢えず仕事に戻るよう命じた男は、未だ倒れたまま意識を取り戻す様子のない女性の元へと歩み寄る。


「ティア!おい、ティア!しっかりしろ!何があった?」


見たところ特に外傷もなく、ただ気絶している様子の女性の頬を軽く叩く。


「う、うーん。…あれ?ガルド所長?何でここに?」


「それは私の台詞だ。一体何があった?」


「はっ!そうです!!そうなんですよ!!大変なんです!!」


ガルドと呼ばれた男の一言で、危険物の存在を思いだしたティアは「これを!」と空手を突きだし、その手がなにも掴んでないのを見るや、「オワタ…」と呟くばかりでまともな会話にならないでいた。


「貴様がここの責任者か?」


「うん?坊や達は?」


「御託はいい。取り敢えず私の身が危険に晒されない内にさっさとこの手紙を読め!」


会話の内容から、目の前の人間が責任者であろうと推測したマオは、早く手紙を手放したいとの思いから急くように手紙を押し付ける。


ガルドは訳も分からず差し出された手紙を受けとると、手紙は再び光り出した。ガルドはその現象が何を示すか知っているようで特に取り乱す様子はなかったが、ティアは瞳に光を取り戻し、これ以上の関わりを拒否するように素早く奥へ退避した。発光し終えた手紙に目を通したことで、ガルドは目を見開き、同時に手紙と目の前の二人を何度も確認するように視線を送る。


「君達は―――」


一体何者なのか?と、問い掛けようとしたところで、再び手紙が光を放つ。その光は今までとは違い警告するかの様に紅い光を孕んでいた。


その光はガルド本人にしか見えていなかったようで、マオやファーファはガルドが何故いきなり言葉を止めたのか、不思議そうに続く言葉を待っていた。


「あぁ、いや。すまない。何でもないんだ。」


二人に向き直ると、受付の机から覗く小さな手に気付き、覗きこめば、三人目の小さな少年と目があった。


まさかこんな子まで登録を?と胸に過らせると、銀龍はその小さな右手をゆっくりと突きだし口を開いた。


「しんぱいいりまちぇん。あくまでこのふたりのいんそつにてっするようにとのことでちゅから。」


「…そうですか。」


心を読まれたような回答にガルドは内心戦々恐々としていたが、それを表面にはおくびにも出さずに「此方へ。」と一声掛けて三人を別室へと案内していく。


その道中の廊下には明かりは殆んどなく、足元もぼんやりとしか分からない暗さなのだが、銀龍とマオの二人にはまるで問題としない明るさだった。もちろんファーファにはうっすら足元が見えるのがやっとで、ずっとマオの服の裾を掴んで追従している。


職員が必ず通る通路が何故こうも暗くなっているのか。それは侵入者を阻むためのものであった。


この不自然に暗い廊下には重要な情報や魔物の材料などを保管してある部屋が幾つもあり、それを狙う者は年々増えてきているのが現状だ。


暗いと侵入者を見つけることも難しいのでは?と普通の者なら考えるだろうが、この通路には特殊な魔法によって暗闇がもたらされており、唯夜目が利く程度では辺りをまともに視認することはできない。


よって、侵入して来た者も魔法によって解決しようとするのだが、そうすると自動的に建物から弾き出され、同時に全冒険者ギルドに魔力の波長、身体的特徴などから照らし合わせた手配書が回り、あっという間に御用となってしまう。


噂では、例外的にギルド職員の腕章を着けた者はこの罠には掛からないようになっているとか。


マオの裾を掴みながら恐々と歩みを進めていたファーファだったが、亀のごとくノロノロと歩くファーファをマオが急かした為、ものの見事につんのめってしまい、思わず手に持つ裾に力をいれてなんとか転けまいとその場で踏ん張る。


その手はマオの背中の部分を握っていたことから、いきなり訪れた呼吸困難と後ろに引き倒そうとする力にマオは左足を一歩下げて転倒だけは避けることに成功した。


「くっ…くっ…くっ…くっ…」


苦しいの一言が出せないほど上手く絞まっているようで、必死で首元を爪で引っ掻き、強引に襟元に手を滑り込ませることでなんとか呼吸のスペースを確保した。


後ろに海老反り気味だった体制から、やや直立に近い体制に戻されたことから、ファーファもまた転けることなくなんとかその場に踏み留まることができた。


「酷いよマオお兄ちゃん。ファーファが転けそうになって笑うなんて。」


「酷いのはお前の頭だ!!今のがどうやったら笑い声に聞こえた!?危うく絞殺死体になり下がるところだったわ!」


「仮とはいえそなた達は塔を代表する者達なのだぞ。人前で喧嘩するでない。それにあの程度であればソフィア殿から受けるものと比べれば何でもなかろう?最も…マスターの名を汚したくて態としていると言うのであれば、少々強引な手もやむをえんが。」


人目が完全になくなったことから、銀龍はその身を小さなドラゴンに変えてファーファの肩に載る。それと同時にうっすらと身体から光を放ち、ファーファの足元や前方を照らしてやった。


「いやだなー。喧嘩するほど仲が良いって言うじゃないですか。何て言うんです、ほら。愛情表現?」


「…まあよい。手間を取らせてすまぬガルド殿。全ては監督者である私の責任だ。」


「い、いえ。そんな…。私なら大丈夫ですから。」


目の前で幼い少年がドラゴンに変わったことに驚きはしたが、一番ガルドを驚かせたのは目の前のドラゴンが魔力を用いた明かりを灯したことにだった。


(馬鹿な…何故平然とこの場に居れるのだ。確かに排除のための魔法が発動した気配はしたのだが…。)


「ああ、さっきのはもしかするとこの建物の効果だったのか?それはすまないことをしてしまった。ガルド殿以外を除き、我々を外に飛ばさんとする気配がしたので万が一を考慮して強制的に解除してしまった。そのせいで式に歪みが生まれたやもしれぬ…。後で知り合いを呼び寄せ、診てもらうので許してもらえぬであろうか?」


腰の低い話し方ではあるが、銀龍のその眼は目の前の男が害意を持って発動させたのではないかと、見極めんばかりに鈍く光を灯していた。


それに勿論気付かない筈もなく、ガルドは慌てて本来機密事項に含まれる建物の効果について詳しく説明をしていく。


「―――という訳でして、あなた方を信頼しないわけではないのですが、この中での魔法はもう使わないでいただきたい。」


「そうであったか…。せんなき事を考えてしまった。許されよ。先程あのように申したが、この程度の術式にであれば私でも直せよう。」


そう言うが早いか、銀龍は床下に式を展開させると建物が一瞬光輝き、展開された式は溶けるように消えていく。


この時ガルドは、銀龍が既に驚くのもバカらしいほどの存在であると認識していたため、さして動揺もしなかったが、先程の式が実は以前のものと比べ改悪されていることを後日知り、ちゃんと確認をとるべきだったと後悔するのだが、それはまた別のお話しである。


ファーファが足元を上手く確認できないのはガルドが銀龍に代わり魔法を使うことで事なきを得、三人と一匹は狭くもなく広くもない、書類が雑多に広げられている部屋に案内された。


「私の仕事部屋なのだが狭苦しくて申し訳ない。」


そう言いガルドは二人を机の前に置かれたソファーに座るよう促す。


明らかに何らかの魔法が掛けられている気配から、マオは僅かに銀龍へと視線を向けるが、特に銀龍が気にした様子もなかったので素直に促されるまま座る。


ファーファに至っては何らかの魔法が掛かっていることに気付きはしているものの、全く疑う様子もなくさっさと座ってしまい、銀龍は気づかれない程度に小さな息を吐く。


(この世界に於いて疑うということを知らずに生きてこれたことは幸せと言えなくもないが…。)


この先この子が傷つくようなことがなければいいが。と、ファーファが歩む未来に一抹の不安を抱く銀龍であった。



え?


話が進まないのは下らないギャグをちょいちょい挟んでるせいじゃないかって?


…どうしてわかった(笑)

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