理想のサイクル
勉強する。
勉強に疲れたら読書をする。
読書に飽きたら小説を書く。
小説を書いたら勉強する。
これが極限まで無駄をそぎ落とした私が理想とする人生サイクルだ。この四つの要素がPDCAサイクルのように、加速しながら効率よく外へ広がっていくのが望ましい。
しかし、私は誘惑に弱くまた完璧な円を書けるわけでもないので、この理想の車輪は二転すれば奇跡、一転すらできずに崩れ落ちることは常である。理想は理想であり、現実に肉体を持つ我々は永遠に座り続けると健康を害する。物理学者のように空気抵抗を無視したりはできない。
だから、代謝促進。運動する必要がでてくる。散歩か、スクワットか、筋トレか、三十分くらいでいいだろうか。血行を良くして集中力の回復を促す。凝り固まった筋肉に酸素を送る。まず体力がなければ行動力が起きない。水泳かバトミントンでも続けておけばよかっただろうか。まぁ、義務感で青春を潰すのも健康的か危うい。それに私の時代はコロナだったからプールなんて入れなかったかもしれない。と、二律背反のたらればが時折綱引きを始める。
最近は自重トレーニングとか始めてしまったけれども、筋肉痛を感じるだけでまったく爽快感というモノはないように思える。とはいえ、小石が集まって大岩になることを願う回りくどい日本人精神を持つからまぁ筋肉の痛みが体力に変わるというのも許容できなくはない。
それでも、スクワットのし過ぎで殿筋が痛くなって、座り続ける集中がさらに擦り減ったのは、本末転倒ではなかったか。というわけでこの小説は太ももを労わりながらお送りする。