表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/61

小説の執筆?

「ジャンヌ」


「はい、アンリエット様」


「これを読んでみて」


アンリエットはジャンヌに手書きの原稿を渡す。


「これは…恋愛小説…?」


「ど、どうかしら…」


「すごく面白いと思いますよ」


「そ、そうかしら!?」


「ただ、もうちょっと山場とか欲しいですね。いえ、こういうほのぼのしたお話ももちろん需要はありますから、無理に変える必要はありませんが」


大方アンリエットが自作した小説だろうと気付きつつ、気付いていない体で話を進めるジャンヌ。


ちなみに内容は、おそらくジャンヌが主人公のモデルだろうとわかるクールビューティー系女子と、おそらくアンリエットがヒロインのモデルだろうとわかる可愛らしい女子の百合系のお話だ。


何故初執筆で百合系ほのぼの恋愛小説を書いたのかはわからないが、まあアンリエットにはアンリエットの考えがあるのだろうとジャンヌは割り切った。


「そう…そうよねぇ…山場かぁ…」


「…例えば、このページのこのシーン。ここで、ヒロインが主人公に敢えて捕まります」


「え?」


「そこでヒロインが、こう、誘い受けっぽい言動をして、場が盛り上がる寸前で邪魔が入る、みたいなのもちょいとドキッとしていいかもしれません」


「…ありがとう、ジャンヌ!愛してる!」


この場面で愛してると言われると変に邪推してしまう…が、まあアンリエットに限ってそれはないだろう。有った方が嬉しいが。


また机に向かうアンリエットに、優しい表情を向けて温かい紅茶を淹れるジャンヌ。


まさかこの後、アンリエットがそのお話を本気で本にして売り出すなんて露ほども思っていなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ