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エステル家のお姫様は、今日も大切に愛される。  作者: 下菊みこと


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ハロウィンパーティー中盤戦

「お父様、トリックオアトリートです!」


次にアンリエットが標的にしたのは父ジスラン。ジスランはこの時のためにとっておきのお菓子を用意していた。


「はい、アンリエット。アンリエットが大好きな幻のチーズケーキだよ」


「!!!お父様大好き!」


抱きつくアンリエットを軽々抱えるジスラン。アンリエットの好物である、なかなか手に入らない超人気スイーツをこの時のために用意していたのだ。


「では私も、トリックオアトリート」


「はい、お父様!」


かぼちゃのパイを受け取ったジスラン。いたって普通のかぼちゃのパイだが、愛娘からもらったというだけで価値があるらしく頬を緩めた。


「ジスラン、トリックオアトリート」


そこにジェイドからお菓子をねだられて、ジスランは超高級キャンディーの詰め合わせを渡した。


「最近アンがお世話になっているから、特別だぞ」


「お、最高!ありがとうな!」


「そら、お前もお菓子をよこせ。トリックオアトリート」


「ほいほい、ジスランには特製のアイシングカップケーキな」


脳みそをイメージされたカップケーキにふんと鼻で笑うジスラン。


「相変わらず手先は器用だな」


「そりゃあ天才魔導師様だからな」


「はいはい、言ってろ」


いつも自分に甘い父の、ジェイドへの塩対応を見てくすくす笑うアンリエット。


「さあ、ルロワ、ルーヴルナ。トリックオアトリート!」


「はい、ご主人様!」


「ぴゃっ」


ルロワとルーヴルナは、アンリエットにお菓子を差し出す。中身はフォンダンショコラである。


「ありがとう、二人とも」


「ぴゃっ」


「ご主人様、トリックオアトリートです!」


アンリエットもその言葉を受けて、ルロワとルーヴルナにかぼちゃのパイを贈る。


「ありがとうございます!大事に食べますね!」


「ぴゃっ」


そこでアンリエットはジャンヌに向き合った。


「ジャンヌ、トリックオアトリート」


「はい、アンリエット様」


ジャンヌが渡したのは幻のかぼちゃケーキ。幻のチーズケーキを作っているスイーツ店の、この時期限定メニューである。


「ジャンヌ大好き!!!」


あまりの嬉しさに、ジャンヌに抱きつくアンリエット。ジャンヌも笑顔で抱きしめられた。


「では、お嬢様。トリックオアトリートです」


「はい、どうぞ」


アンリエットからもらったかぼちゃのパイを大事に抱えるジャンヌ。


「ジャンヌ、トリックオアトリート」


「はい、ジェイド様」


ジャンヌはジェイドにも幻のかぼちゃケーキを差し出す。


「え、いいのか?」


「もちろんでございます。この間アンリエット様をお守りくださいましたから」


「じゃあ遠慮なくいただくぜ」


ジェイドはジャンヌから幻のかぼちゃケーキを受け取った。

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