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エステル家のお姫様は、今日も大切に愛される。  作者: 下菊みこと


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三日月教の話を聞く

「それで、お話を聞かせてくださいな」


「ああ」


ナハトは、三日月教の色々な話をアンリエットに聞かせた。主と仰ぐのが魔族であるヴァンパイヤの一族であること、そのヴァンパイヤの恐ろしく整った美しい容姿、自分たち少数民族へ与えてくれる加護。ナハトのどこか自慢げに語る姿にアンリエットは笑顔を浮かべて、楽しげに話を聞いた。


ジェイドも三日月教の詳しい話は新鮮なので興味深そうに聞き耳を立てつつアンリエットを見守る。ルロワとルーヴルナは初めて聞く話をアンリエットと共に楽しんでいた。ジャンヌはアンリエットを見守りつつ話を聞き、ナハトが三日月教の信徒だと気付いた。だが、ジャンヌはアンリエットに害がなければそれで良いので特に割って入ることもない。


「ふふ、ナハトさんのお話はとっても楽しいわ」


「ありがとう、アンリエット嬢。…だが、そろそろ時間だ。すまない」


「あら、もう?また来てくださる?」


「来て良いのか?」


「もちろん!私の大切なお客様として、次はもっとおもてなししますね」


笑顔のアンリエットに、ナハトも笑顔を返す。


「ありがとう、今度はちゃんと玄関から入る」


「ぜひそうなさってください」


ジャンヌの言葉に申し訳ないと頭を下げて、ナハトはアンリエットに手を振ると窓から飛び降りた。


魔術で姿を消して帰ったナハト。アンリエットはまた会える日を楽しみに、見えない背中を見送った。

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