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1-④

AIくんってヤバい!?④


ジークムンド学院 医療センター 


リオナ帝国の中央区にある中央医療センターといい勝負になれるところだな!


「ちょっと、私の医療センターの紹介はこれだけ?読者の皆さんは戸惑うよ~」

『…読者の皆さんってなんっすか?(=_=)』神奈は個人モニターの公開ページーで文字を示す。


(『ジークムンド学院の』医療センターは医療技術の研究を兼ねて、学生達の研修を行っている、卒業後ここに残って働いている人も少なくない。一言で言えば、スゴイところで~す)

「二人共ひどいよ~」


『早く。写真。くれ。』神奈は個人モニターの公開ページーで文字を示す。


神奈は片手を伸ばした。


「カナちゃん、いつも言ってるだろ?欲しいものくらい、言葉に出して言ってくださいって」


「……写真。くれ。」

「あっれ~人に頼みことするときはどうするだっけ?」

(うわーこの人ニヤニヤしてるよ~神奈ちゃん。本当趣味ワル~イ)


「……写真をください。ガブリエルさん」

「ハハ、やれば出来るね!」

(当たり前だ!僕の神奈ちゃんはやればできる子なんだ!)『 ( ̄^ ̄)えっへん 』


「はいはい、よくできた」

『何その親気取りの褒め方、キモッ』神奈は個人モニターの公開ページーで文字を示す。

(そうだ!そうだ!神奈ちゃんの保護者は、この僕なんです!)


「ハハ、AIくんは相変わらずの過保護ぶりだな~それにしても、私はカナちゃんの親みたいかな?~照れるね~」


AIくんの言葉攻めはガブリエルに対すダメージはゼロだった。


『いや。褒めてない。』神奈は個人モニターの公開ページーで文字を示す。

(いや!褒めてないです!)

「ハハ、息ぴったり!」


『ムカッ、ていうかその写真プリントの技術は私が探したじゃん!その木製カメラの設計図も!』神奈は個人モニターの公開ページーで文字を示す。

「それはそうだけど、手作法を探って実際に仕上げたのは私ってことだよ」


『むっ、なんでドヤ顔。ムカッ』神奈は個人モニターの公開ページーで文字を示す。

「私けっこう凄いな~」


ガブリエルのアホツラで、神奈もAIくんも呆れたようだ。


『凄いのはルイ・ダゲールだ!』神奈は個人モニターの公開ページーで文字を示す。

「ハハ、そうだね。おお昔にあるフランスという国の人だよな?」


『そう。旧暦1839年、世界初めて実用的な写真技術を完成した人物なのだ!』神奈は個人モニターの公開ページーで文字を示す。

「うんうん、分かる!木製カメラという発想とは、ハードウェアエンジニアとして尊敬に至る人物ね!」


「そして、暗室!いや~やってみると一瞬ハマったよ~」

『分かる!奥深さが感じられる!』神奈は個人モニターの公開ページーで文字を示す。


『モノクロ写真も深みあって、別格にたまらん!』神奈は個人モニターの公開ページーで文字を示す。

「それだよそれ!分かるね!カナちゃ…イッター!え?何?ア、イッタッタッタッ!ッタイィー」


ガブリエルはいきなり椅子から落ちた。

二人の白熱化の討論がガブリエルの急な叫びで途切られた。


「AIくん、電撃止めて、やりすぎよ」

(やだ!)『 (○`ε´○) 』


「AIくん…ご…めん…マジでちょっと…止めてくんないー!!」

(ふん~です!一生、床でゴロゴロしてください!)


「AIくん、陰険メガネでも、一生ビリビリしたら、焦げちゃうから」

(……)AIくんが電撃を止めた。


「あー、ありがとうよ、カナちゃん、死ぬかと思った…」床でうつ伏せてる。

(はあ!―)『 (╬゜◥益◤゜) 』


「え?あ!いや!AIくんもありがとうね。電撃止めてくれて」まだうつ伏せてるままだ。

(ふんっ)『  (  ̄っ ̄)ムゥ 』


「え?でもなんか…体が軽くなってる気が?」ようやく立ち上がって、足腰を動いてる。

(携帯装置くらいで、ボルト数はそんなに高く上げられないですよ!)


「あー、それで電撃療法みたいな効果になれたのか!多少な電撃は筋肉痛にはいいってことだな」

(ほほうー言うんじゃないですか?ではいっそ、携帯装置を爆発するくらいボルト数を上がして差し上げてもいいのですよ!)『 (*´∀`*) 』


「ごめんなさい。調子にのった、勘弁して~」

(わかってくれればいいです!)『 \ ( ̄^ ̄)  』


「ふっ…ふふっ」ぶるぶるしてる神奈。

(神奈ちゃん?どうした?大丈夫?)


「うんん、平気。面白くて、ふっ」


神奈は俯いたままだが、確実に笑っていた。人、いや、人間の前で、笑っていた。

それに対しAIくんはとてもうれしいのだ。

『 (〃ω〃) 』


「ほらほら、授業始まるよ、早く行かないと」微笑ましい笑顔。

(行こう、神奈ちゃん!)


部屋から出る時、神奈は話した。軽くて聞き取れつらいその声は、自動ドアーにかき消されそうなその小声は……


「写真、ありがとう」

「ふふ、どういたしまして」


ガブリエルは少し呆気に取られた。光で写した横顔は、とっても、暖かいだった。


ピロンー

『こんにちは、AIくんで~す♥』AIくんはガブリエルの個人モニターにメッセージを送った。

「???」ガブリエルの個人モニターが自分で飛び出して、文字を示した。どうしたんだろう?



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