第4プログラム ゴーヤでも他人が持つと甘く見える……のか!?①
第4プログラム ゴーヤでも他人が持つと甘く見える……のか!?①
月曜 朝5時 デストロイ祭り1日目
デストロイ祭りが、一年の寮内スピーカーが5時ちょうどの爆音と共に始まった。
『『『システム通達。』』』
『『『波長検査はアウト条件に達成しました。』』』
『『『判定結果:失敗となります。』』』
『『『告:ペナルティ決定しました。』』』
「うっそー、まじか!?」
「えー、そんな~」
「これからつうのによー!」
『『『システム通達。』』』
『『『デシベル(dB)検査はアウト条件に達成しました。』』』
『『『判定結果:失敗となります。』』』
『『『告:ペナルティ決定しました。』』』
「ビックリしちゃったよ~」
「突然の爆音なんて、叫ぶだろう!クソがー!」
「いや、今、朝5時っすよ、エグくない!?」
『『『システム通達。』』』
『『『グループメンバーがアウト条件に達成しました。』』』
『『『グループ人数が残り2名。』』』
『『『脱退条件を達成しました。』』』
「クソー!」
「帝国レストランの一生食べ放題券が~」
「早くない!?使えない奴ら!」
「俺様のハレム~バイバイ~」
なんやら変な欲望も挟んでいたが、叫び声、嘆き声、悔しい声、色々な感情をこもった声が寮内に響いている。でも、皆が皆同じ考えが脳をよぎった。
---「「「どうせい褒美はもうもらえないから、全員を引き吊り下ろしてやる!!」」」
と、顔に書いてある。
学校の上空に突然大きいな画面が現れ、次のターゲットを映ってる。画面にはそう書いてある:
☆(♧◑ω◑)☞ デストロイ祭り通達 ☜(◐ω◐♧)☆
*ランキング1位:1年C組。ウラディスラフ・シドロフ(82)
*ランキング2位:X(リアルタイム更新中…)
*ランキング3位:X(リアルタイム更新中…)
ピンポンパンポン~ピンポンパンポン~
元気のいいアナウンサーの声が一年寮内で響いていた。
『おはよう~ございま~す。一年の皆さん~元気いいですか?~あらら、開始そうそうで死んだ奴多いっすね~どうしたんですか?大丈夫ですか?君達の頭が~ハハハハハ~』甘くてかわいい声だった。
失敗になった学生達をムカつせているうちに、もう一人の声が届いた。
『笑うのは後にしろ。先に仕事をこなせ。』人を凍らせるくらい無感情な声だった。
『はいはい~。オホン』わざとらしく咳払いして『僕達は今回のお祭りの進行と解説を務めさせていただきます。それでは、デストロイ祭り委員会からの通達で~す。お祭り開始まで3秒を経ちましてね、残り人数は…ブっ…ブブっ…ハハハハハ~!!ヤッベ、なにこれ、三分の一死んだじゃん~ウケる~ハハ~!!お前ら弱っ!!弱っ過ぎて逆に凄くない?~!!』甘くてかわいい声だった、が、どうやら一言で人を怒らせる能力を持ってるらしい。
こんなふうに笑われて、失敗になった学生達の顔色はますますブスってしてきた。アナウンサーの人は間違いなく、その学生達へ火に油を注ぐようなまねをした。
『ハァー』爆笑の次に届いたのは面倒くさがってる声『デストロイ祭り、残り人数は97人でした。』
『ハハ~!そうそうそう~、始まったばっかで死んだ奴は43人いるなんて、マジウケる~ハハハハハ~』音声の向こうから足をバタバタして、机をパンパン叩く音も放送されちゃった。
もう隣にいる人が真面目にアナウンサーするのを諦めて、続いて報告した。
『今、学校の真上にある画像に、所持ポイントのランキングを示されています。今ランキング一位は……』話が終わってないが途中でかき消された。『チッ』
『はいは~い、ランキング一位は~ドンドン~1年C組。ウラディスラフ・シドロフくんでした~ほらほら、お前らのポイントを搾り取った悪人はこいつっすよ?~どうする?どうする?ママに慰めを受けにいくか?うう、シドロフくんに殺された、ママ、抱っこして~ハハハハハ~!!』とても挑発的な発言だ。
『それでは、残りの1年生、精々励んでください』冷静に、平穏に、ちっとも人を励ませる声じゃなかった。
『頑張ってね~』
『『『問:脱退しますか?』』』
『『『 する / しない 』』』
「しないに決まってんどろう!シドロフって奴どこだー!」
「普段もすっげえ威張ってるけど、今回は一段と派手だな!ウラディスラフ!」
「アニキ、悪いが、仲間のための弔い合戦だ!」
『『『承認しました。』』』
『『『ポイント没取。ゲーム続行します。』』』
『『『告:攻撃失敗した場合、即脱退となり、相応なペナルティが行われます。』』』
女子寮(1年生) 108号室
(ふむふむ、そういうことか~)学園の地図を投影して、調べているAIくん。
地図は平面図と立体図二つある。施設の位置から配線、地形まで、すべて詳しく乗っている。普段と変わっているとこを言えば、それは地図の上に無数な点が乗っていることだ。その光る点が2番エリアから4番エリアにおけて、配布していた。つまり、今回のイベントの活動可能範囲だ。
「あ~意外と多かったな~」知らばくれてる神奈。
(神奈ちゃんがもっと安全レベルを下がったんじゃないですか?)『 (¬‸¬) ? 』
「まあーお祭りだし?」
(そんなに多くなとこハッキングされるとは思わなかったでしょう?)
「まあーまあーお祭りだしー?」
(ではでは、ハッカーちゃんさま♥ これはどう説明するおつもりでしょうか?)