3-②
制服脱いて...下着も脱いて...お風呂しよ!②
夜 11時59分
『システム伝達:デストロイ祭り』
*組み分け&所持ポイントは以下のように
1年B組:ディーピ・カクマール(所持ポイント:1)
1年C組:サリアナ・デェレフィン(所持ポイント:5)
1年C組:ウラディスラフ・シドロフ(所持ポイント:1)
1年C組:夜月カナ(所持ポイント:1)
1年D組:洛凡(所持ポイント:1)
*開始時刻:6/14(月)朝5時
*終了時刻:6/20(日)夜10時
*告:今年も例年通り、本祭りは全国生放送になります
『以上。デストロイ祭りをお楽しみを』
(ん~フラグ回収できなかったな~。神奈ちゃん神奈ちゃん、起きて~♡)
「な~に~、またあのバカ王子が……」いやいやで起き上がった。
(違うよ~祭りの伝達が来たよ~)
「ん……」またベッドに倒り込んで、寝返りして、眠った。
(あらあら)『 ヾ(*´∀`*)ノ 』
同時刻、学園内にはすでに腕を振るいたくてうずうずしてる学生達が、対策や準備で騒いてる。どうやら、ここの学生達は自分の欲望に誠実で、私利私欲のために励んでいるようだ。けっこうけっこう!
「うるさ~い」
(ごめんごめん♡)
『メッセージが届きました。』
『メッセージが届きました。』
『メッセージが届きました。』『メッセージが……メッセー……メッ……』神奈のメッセージボックスが新着に満ちているんだが、すべて同じ内容だった。AIくんが一通だけ残して、削除した。おまけに、相手のこちらへの通信通路を遮断した。(神奈ちゃんがお眠りなので♥)
日曜 朝 1時 1番エリア 学院長室
広い空間の割に部屋の配置はシンプル、ドアに入ってまず学院長の大きい机、その背後は一面のガラス窓。部屋の両側は本棚。余計な飾りは一切ない。カーテンが少し開き、月の蒼白い光がデスクに刺し、神々しくて、わずか気味の悪い感じ。
「ハハ、部屋で持ち主の性格が分かるって本当だな」一人の男子が学院長室をゆっくり歩い回って、展示棚を拝めているように、本棚を見ている。時々スマホを出して見た。
ペンくらいの大きさ、端っこにあるボタンを押すと、スマホ画面が飛び出した。『セキュリティ解除しました』
「ようやくか、やぱりスマホはもう時代遅れになったな。あ~でもMR装置でやったら、すぐバレるけどね~ネッド繋がってるし」男子が一人言で自分にツッコンで、笑った。
「ここにはあるかな~」手を空中で振って、本棚はその動きと合わせ、ファイルを示してる。『A03:スポンサー資料』
「ん~違うな」手を振って。『A19:契約』
「違う」また手を振って。『B49:建築資料』『C25:人事資料』
「これも違う」目当てのものが見つからなくても、焦った様子は見えない。まったく慌てず、向こう側の本棚に向かった。
学院長の机を通った時、机に置いてあったフォトフレームに目線を止めた。無表情の顔で怒りや悲しみを目に閉じ込めている。月の光に照らして、薄い金髪がキラキラ輝いてる。
同じく、手を空中で振って、本棚に『答え』を探そうとしている。「ここもハズレか、じゃー残りは、あそこか」見つからなかった。が、焦る必要はない、もうすぐ辿り着く。「そろそろ戻るか」廊下から学生達の声が近づいてる。
同時刻、女子寮312室。女子寮316室。光学映像で通信中。
「洛凡、こんばんは、会議は10分からよ」ホログラムで現れた洛凡に挨拶したサリアナ。
「メッセーもらって、飛んできた~」頬が少し赤く、髪の毛はまだ水気が残っている。毛先から垂らした雫が首のラインに沿って、ゆっくり滑り落ちていた。
「ハハ、大げさだよ、髪ちゃんと拭かないと風邪引くよ」
「は~い」素直に聞いて、タオルで髪を拭いてる。
「あとは、他の二人を待つね」
「え~別にいいじゃん私達二人で勝てるよ~」だらだらの声で勝利を主張してる。
「ルールは5人のグループ戦だよ」
「そう言って、あの夜月って子と同じグループになれて、嬉しかっただけじゃん」
「まあーそれもあるだが?」わかりやすい嬉しい顔だ。
「な!ひどいよ~サリアナ、二股なんて私悲しいよ~」わざとらしく、二股された女の子を演じた。
「もう、茶化さないでよ~ようやく、ちゃんと話せる機会があったから、ありがとうって言いたいだけなの」
「ていうか、同じクラスなのに、沫言先生があの子を呼ぶまで、名前知らないのか?」
「クラスの自己紹介聞いてなかったから……」なぜかうじうじしてる。
「寝てたかなぁ?」ニヤニヤした。
「//////」
「むしろ、なんで今までちゃんと話せないのかは不思議だな~」
「そうよ、洛凡のアドバイスの通りしたのに……」自分でもなぜか分からなかったサリアナ。
「……あ、ハハ、ハハハ、そうね私もアドバイスしたのに、なんでだろうね~アハハ……」
「まいっか、この祭りをきっかけとして、ちゃんと友達になるから!」自信満々にガッツポース。
「うんうん、前向きはいいよ!何事でも前向きな精神が一番だよ!」
「ん?どうしたの洛凡?なんか変なの」
「いや別に、それより他の奴遅いね~」
「皆に通話申請を送ったよ、でも…夜月さんのはなぜか検索エラーで、メアド見つからないな……」垂れてる耳が見えるようだった。
「つまり、私達今男子二人の返事を待ってるってこと?わぁー、だーるいっ!」体を仰向きして、すっごく不満そうだった。
「そんなこと言わないでよ~体育行事はスポーツマン精神だよ!」
「以前から思ったけど、ほんっと、元気いいねサリアナは」
「ひっひ、取り柄なので。あ、二人とも来たよ!」