いや、それは……
「あの、お姉さん……」
「何だ?」
「どうして私達は一緒にお風呂に入っているのでしょうか?何かの罰ゲームですか?」
「罰ゲーム言うな。まあ、あれだ。読者サービスとかじゃねえのか?」
「文章だけで読者サービスも何もあったもんじゃないでしょうに。それよりさっきお兄さんに頭撫でてもらおうとしてませんでした?」
「……してねえし」
「図星じゃないですか。バレバレでしたよ」
「はあ!?そ、そんなことねえし」
「じゃあ仕方ありませんね私がやってあげますよ」
「何の足しにもならねえからやめろ!それでアタシが喜ぶと思ってんのか!」
「お姉さんはツンデレですから」
「やかましいわ」
「ぷふぁっ!もう、お湯かけないでくださいよ」
「まったく……あ、そうだ。風呂上がったら直登とゲームでもしようぜ」
「あの、このタイミングで聞くのはあれなんですが、お姉さんは大丈夫なんですか?小さな弟さんや妹さんのお世話をしていると聞いたのですが……」
「ああ、今日は母ちゃんがいるから大丈夫だ。負けるなって言われたよ」
「えっ、自分のお母さんにも下心見抜かれてるんですか?」
「下心言うな。お前も見抜かれてるかもしれねえだろ」
「ウチのお母さんは『何だったら私も手伝うわ。スタイルには自信があるの』って言ってくれました」
「トンデモ発言聞いてしまったよ!やっぱりお前の変なとこはそこから来てんだな!」
「失礼ですね。私は至って普通ですよ」
「自覚ないやつが一番やばいって知らないのか?」
「ふふっ、お姉さんも何だかんだお兄さんの事が好きなんですねぇ」
「……まあな」
「そこは素直なんですね。お姉さんなら『ばっ、ばか!アタシはそんなんじゃねえし!』とか言いながら顔を赤らめるかと思いました」
「どんなテンプレツンデレキャラだよ……まあ嫌いじゃないけど。つーか、そんなこと言ってるお前の方がその辺素直じゃなさそうだけどな」
「好きな人にはとりあえず当たって砕けろと担任の先生が朝のホームルームで言ってました」
「どんな担任だよ!朝っぱらから何教えてんだ!」
「せめて帰りのホームルームですよね」
「ああ……いや、納得しかけたけどそういう問題じゃねえよ」
「そういえばお姉さんはどこで寝るんですか?」
「そりゃあ春香の部屋だろ。お前は千秋の部屋だろ?」
「…………」
「いや、何だその沈黙は。さすがにダメだぞ。春香に怒られちまうからな」
「…………残念」
「つーか、そろそろ上がるか。一番風呂もらっちまったからな」
「ですね」




