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初めての買い物

投稿遅くなってすいません

「ちょっと~、置いてけぼりはひどすぎやしないっすか。」


 憤然やるせないという顔をして目の前にアルが現れる。


 今現在、シルベアは『カタム大草原』を風最上級魔法『ウインドラン』でぶっ飛ばしていた。

 もちろん、アルは宿屋に置いてきている。

 だが、アルは昨日のうちに心を読んだか知らないが行く先々に転移してくるのである。

 まぁ、二人が一緒に行動するのは当たり前だが。


(はぁ、なんで私はこんな奴と旅をすることになったんだっけ?

 うるさいわ、心は読むわ・・・・どうにかして離れられないかしら、、、はぁ。)




 という事で、今日も二人の仲は最高である。

 どこが、とはあえて言わない。あくまでも「あえて言わない」だけだ。

 言ったら終わりな気がする、などと言う理由ではない。ないったらない。



 エルロ大貯蓄場を襲撃、壊滅させた二人は、あの後アルの瞬間転移でジョネル王国の隣国

『ペール連合国家』に行くことにした。


 ペール連合国家はその名の通り、ペールを中心とした五十くらいの国が集う連合国家だ。

 余程政治がうまくいっているのか知らないが、内乱や分裂の噂などは聞いたことがない。

 隣国のジョネル王国とは犬猿の仲だが・・・。

 何にせよ長年連合王国をまとめている王の手腕は見事だろう。


 シルベアはこの国の王はユートピアに入る資格があると考えていた。

 私がこの世界最強であるということは、私がこの世界で一番偉いという事。

 という、脳筋一直線な考えをしているシルベアにとっては、この国の王がユートピアに入ることが確定されている。

 なんとも将来が残念そうな少女である。


 ペール連合王国に着いた二人は、まず雑貨屋へ行くことにした。

 もう食べ物がないし、なによりも新しい服を買いたい。

 この頃汚いところばかり行っていたので泥だらけである。

 それにかこつけて冒険者ギルドでお風呂に入らせてもらおう、などと考えているあたりどこまでいっても女の子は女の子なのだろう。


 予定通り、雑貨屋に来た二人は、入ってまず予想以上の広さと豪華さに圧倒される。


「ちょ、ちょっとアル、何なのこの光景は、に、人間がこんなの作れるわけないわよね・・・。」


 傍若無人を地で行くシルベアにこれを言わせた時点でお察しだろう。

 アルはと言えば、ここに来るまでに見せていた人間への嫌悪感など吹き飛んで、見入っている有様である。


「いらっしゃいませ、お客様。 どうかなされましたか?」


 店員さんが体調を気遣うほどの間抜け面っぷりである。


「あ?あ、あぁなんでもないっすよ。ちょっと田舎から初めて出てきたもんっすから。」


 人間に拒絶反応を起こしたおかげか、立ち直れたアルが言う。

 店員さんは、未だに呆けているシルベアのことをその言葉で納得した、とでもいうように一つうなずくと意気揚々と説明をしてくれた。


「ここ、雑貨トラントアスはこの国一の規模を誇る雑貨店ですからね。

 でも安心してください!初めて来られる方でも大丈夫なように、私たち、『ザ、店員ズ』がサポートするんで!」


『ザ、店員ズ』。安直な名前だな~。と変な所でアルの怒りを助長させていた店員さんは、やっと立ち直ったシルベアに救われる。


「アル、行きましょ。買い物をしなきゃダメなんだから。」


 シルベアが言うと、アルも


「そうっすね。じゃ、店員さん」


 と言い、その場を立ち去った。

 やっと中に入った二人は、適当に店内をぶらつくことにした。


「これ見てくださいっス、シルベアさん!

 めっちゃ可愛くないっすか!」


 アルがそう言って手に取ったのはペット用魔物のクローキャットだ。

 闇夜に紛れての暗殺が得意で、飼い主でも油断が見られれば殺すという可愛さに反比例する人気のペットだ。


「今はそんなことしてる時じゃないでしょ。」

「そうっすよね~、シルベアさんがこんな猫を飼うわけないっすよね~。ぷくく

 って、分かったっすよ!心読まないっすから殺意で心をいっぱいにしないでっす!

 気をしっかりっすよ~!!」


 そんな話をしながら二人はお目当ての食料と、服を買うことができた。

 因みにシルベアが買った服は地味な作業着っぽいので

 アルは後方支援だからか、フリルたっぷりのを買った。

 まぁ、後方支援とは言ってもこの世界ではトップクラスの身体能力を持っているのだが。


 日がすっかり落ちるまで買い物を満喫した二人はこの日の宿に行くのだった。







一週間ほど不定期投稿になると思います。

すいません

一週間でまた毎日投稿するんで、そのときはよろしくお願いします!!

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