1章 1部
はじめて文学小説を意識して書いているので至らないところがあると思いますがこれからもよろしくお願いします
――3年後――
2038年4月11日 入学式
「君が新入生総代かい」
僕は後ろから突然声をかけられて驚いた。表情を変えないことを意識し、振り返った。
「はい、そうですが」
「君、いや大北君、背、大きいね。どのくらいあるの」
身長差が10センチ以上あるため、下から覗き込まれる様になった。
「175センチです」
本当は最近身長を測っていなかったので鯖を読んだ。
「大きいね。でも――もう少し大きいと思ったんだけどな」
面倒くさい。正直、そう思った。
「ところで、隣にいる女の子は彼女さんかな」
「誰のことですか」
「ふふっ、恥ずかしがり屋なのかな。あの娘だよ」
「いいえ、違います」
きっぱりと否定した。僅かな間も開けずに。
「しかし、あの新入生はずっと君のことを視ているよ」
「麗那、もうその辺にしなさい。新入生君がひいているじゃないか」
ねえと言わんばかりに観てきたので「はい」と返した。
「もお、分かったわ。せっかく遊んでたのに」
「おっと、すまない。自己紹介が遅れた。わたしは茉莉、橘茉莉生徒会で副会長をしている。会長が迷惑をかけてすまなかった」
「ということはその方が生徒会長ですか」
声が上ずらないように、と自分を落ち着かせて言った。
「そう、私はこの学校の生徒会長、忍坂麗那です」
「――――」
「もいかしてまだ自己紹介してなかったのか」
「まあね。前置きも終わったし、さて本題に入りましょうか。はい、これ」
そう言って笑顔で差し出してきたプリントを受け取った。
「これは」
「ああそれはね、校長からだよ。内容を簡単に言ったら――」
「茉莉、ダメですよ。ここでそれ以上言ったら。では、また会いましょう」
そう言い残して長い髪を靡かせて立ち去った。その後に副会長がついて行くのを確認してから振り返った。
「ねえ、翠月。先輩と何を話していたの」
「近い、もう少し下がれ」
「はいはい」
少し反っていた背筋をピンと伸ばしてから新しい教室向かって歩き出した。
「待って、待ってよ。翠月がいないといろいろとメンドくさいんだってば」
「じゃあ、離れるな」
「う、うん」
一度振り返って冴婾がついてきていることを確認し再び歩き出した。
「下向いて歩いて歩くのは止めなさい」
どんな表情をしているか気になったが振り返ることはできなかった。
なにを書いてなにを書かなくてもいいのかいまいちわからないのでアドバイスがあったらこれから気おつけますので指摘してください