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遙かなる絆-ランナー第14回■EDOー地球防衛機構長官オットーは ムーン=ウェイの月基地の最後のユニットごと、テレパシストのマコトとランナーのヘルムを破壊しろと命令。2人の月への到達を邪魔するためだ

遙かなる絆-ランナー第14回■

(1986年作品)地球防衛機構(EDO)シリーズ

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

山田企画事務所 「マンガ家になる塾」


■遙かなる絆-ランナー第14回

EDO長官オットーは怒りを感じさせる口調でいった。


ムーン=ウェイ、出口メースチングのクレーターの軌道最後のユニットに ヘルムとマコトはいる。


「ヘルム君、我々の提案には応じられないというわけだね。残念だ。我々は君を生かしたいんだ」


「ありかたい言葉だが、遠慮するぜ。俺の今の目標は、月のメースチングクレーターまで走り抜くこと

なんだ」


 走りながら、ヘルムは答える。


「ありがとう、ヘルム。これをあずかっておいて」


 マコトが、背中からヘルムに古い紙を渡す。


中には今までヘルムか見たことのない文字か書かれている。


 ヘルムは少し速度をおとし、首を振り向けながらマコトに尋ねた。


 「何だ、この紙は」


 「僕のカタミだよ」


 「カタミだと、不吉なことをいうな。君を、必ず俺が、月まで送り届けてやる。

約束するぞ」


「いいぞ、兄弟」


 オットーとは別の声が前方の方から聞こえてきた。


ヘルムはゆっくりと止まり、腕のサイドポケットにマコトからあずかった紙をいれた。


 人の影が、ヘルムの視野にはいってきた。


「誰だ」


 ヘルムは叫んでいた。


「ヘルム、俺だ」


「どうしたんだ」


サムナーの姿がそこにあった。


「お前」


「お前さんを助けるために来だんだ」


「何だと?」


ヘルムとサムナー二人は、肩を並べて駆け出す。


 モニターを見ていた地球上のEDOの連中は、サムナーの出現に驚いていた。


「サムナーだ。あいつは何を考えているんだ」


 フリッツ局長が叫んでいた。


「構わん。フリッツ、早く、ムーン=ウェイユニットごと奴らを爆破しろ」


 オットー長官が怒りながら発言する。


「しかし、サムナーがいます」


「構わんといっておるだろう、テロリストハンターの一人や二人、死んでも構わん。早く爆破しろ」


ロードランナー、ヘルムと、EDOに属するテロリストハンター、サムナー、そしてヘルムの肩の


サイコテレパシスト、マコト。彼ら3人のために、地球から月への、ムーン=ウェイを破壊するという。

それは、建設に10年かかった地球の財産なのだ。


EDOにある操作卓の爆破スイッチは押された。


が、爆発はおきない。



「ユニットに付着した核融合剤の事は心配するな。俺があらかじめ、信管を俺の目、レザーアイで焼ききっておいた」


サムナーがにやりと笑う。


「すまん、サムナー。しかし、なぜ俺達を助けるんだ」


「お前達の心意気に感動したからだ。というとキザかな。どうせ俺の体もそう長くはもたん。俺も何か

歴史に残ることをやってみたかっただけだ」


サムナーがヘルムに言った。


(続く)

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

山田企画事務所 「マンガ家になる塾」

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