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遙かなる絆-ランナー第11回マコトを月に届けるためムーン=ウェイ軌道外壁で、テロリストハンター、サムナーとロードランナー、ヘルム2人はぞれぞれの矜持を持って戦う。

遙かなる絆-ランナー第11回

地球防衛機構(EDO)シリーズ

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

●http://www.yamada-kikaku.com/ yamadakikaku2009ーyoutube


 ヘルムはしばらく考えていた。


 「サムナー、俺からの提案だ。軌道外でお前と戦おう。もし俺が敗れても、この子だけは助けてくれ」


 「そのガキのことは考えておこう。いずれにしても、俺とお前は対決する宿命にある。


いいか、お前は有酸素型サイボーグ、俺は外宇宙でも動ける併用型エネルギーサイボーグだ。


勝敗は明らかだ。今ここで投降するなら考えんでもないぞ」


 「サムナー、おまえにはEDOの対テロリストサイボーグとしての誇りがあるだろう。


同じように俺にも誇りがある。ロードランナーとしての誇りがな。


俺はムーンウェイの中をここまで走ってきた。のべ、十五万キロだぞ。


今までどんなロードランナーも走ったことのない距離だ」


 「よし、わかった。お前はここムーンウェイでそのロードランナーの誇りと共に死ね。


ムーンウェイでの墓碑銘は俺が書いててやる。そのガキは、俺が持ってきた携帯用救出カプセルにいれておくんだ」


 ムーン=ウェイ軌道の脱出用ハッチから、ヘルムは外宇宙へ出た。


月と地球を結んでいるのがよく見える。


二人はムーン=ウェイ軌道「クサカベ」の外壁上に立っている。


有酸素サイボ-グであるヘルムは宇宙服を着ていた。


動きが緩慢になるというハンデがある。


 「ヘルムよ。フェアプレイだ。俺の武器は全部ここにおいておく」


 サムナーは自分の休に隠されているあらゆる種類のウェポンを出し、ヘルムに対峙した。


サムナーは彼の癖で、連絡通信を受ける「受光基キャプスター」を全開にしている。


 肉弾戦であった。


 ヘルムは、体ごとサムナーにぷつかっていく。ゆうゆうとサムナーはよける。


 「どうしたロードランナー。なんだその動きは」


 サムナーはヘルムの足を狙っている。


足をねじりとってしまえば、ヘルムは動きをとれない。


サムナーはヘルムの足をとろうとするが、ヘルムの恐るべきロードランナーのキックが


無妨備なサムナーのわき腹を直撃していた。


 サムナーはふきとび、ムーン=ウェイ外から飛ばされそうになる。


ムーン=ウェイ軌道外壁突起物の端につかまる。


ヘルムの宇宙服を着た足が再び襲ってきた。


その足をサムナーはつかまえる。


キックされる。ムーン=ウェイ軌道外壁の上に蹴り上げられた。


そのままサムナーは空間に浮かんでいて、背中のブースターを使い、ヘルムの背後へ回る。


指のー突きて、ヘルムの宇宙服とヘルメットの間を破る。


サムナーの指が首の近くにあるエネルギーチューブをつかもうと、人工外皮をめくりあげようとした。


その瞬間だった。太陽が異常なフローラ光線を放った。


サムナーの頭部と背部のキャプスターは、もろにその影響を受ける。


恐るべき超電荷が、「受光基キャプスター」に、サムナーの体のエネルギー源に流れる。


(続く)


作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

●http://www.yamada-kikaku.com/ yamadakikaku2009ーyoutube

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