第2回配信 2
無事にゴブリンを倒し終えた後、そのまま次の2階層への階段を探しながらゴブリンを倒していく。
視聴者数は5桁を維持しており、ダンちゃんは視聴者のみんなと楽しそうに話をしている。
コメントには、
:ほんとう剣になれるスキルなの?
:スキル名はなに?
:聖剣じゃなくて神剣てどういうこと?
など基本ダンちゃんについてのコメントが多く、それを読んで説明をしている感じだ。
1階層なのでスライムとゴブリンしかでないため今の自分なら問題なく倒せると分かった視聴者もだんだんと飽き始めているため早く次の階層を見つけたいものだ。
スライムが出た時もダンちゃんが神剣になってそれを振るえばすぐに核ごと切る事ができたためなんの苦労もしなかった。
今いるダンジョンももともと不人気なので凸配信などがないのは助かるがその分視聴者からのアドバイスなども貰えずモンスターを倒しても高く売れない魔石なので正直微妙なところだ。
ゴブリンとスライムを倒して1時間ほど経つ頃にようやく2階層への階段を見つけることが出来た。
2階層からはコボルトが出てくるらしくゴブリンなどよりも強いため注意が必要だ。
「では無事2階層への階層を見つけることができたのでこれから突入したいと思います。」
「マスターはコボルトと戦うの初めてなので皆さんよかったらアドバイスなどお願いしまーす!」
:コボルトはゴブリンより大きくて犬と人間が合わさった感じだぞ、2階層なら槍使ってるやつだからリーチに気をつければ大丈夫
:ダンちゃん使って槍普通に切れば後はゴブリンとかと同じように倒せばいいよ
:2階層から魔道具とか運が良ければ落ちるようになるから祈っとけ
他にもありがたいアドバイスが沢山送られてくる。予め槍を使って来るのがわかっているならアドバイス通りにその槍を壊せば簡単だ。
ダンちゃんの切れ味なら簡単に出来るのでアドバイスに従うとしよう。
「皆さんアドバイスありがとうございます。とりあえずアドバイス通りに槍切ってから戦おうと思います。」
「私なら槍なんて切るの簡単ですからね!皆さんありがとうございます!」
初めての2階層に緊張しながらも進んでいく。
2階層に着くと1階層と変わらない風景だ。出てくるモンスターが増えるだけで階層の中自体は特に変わらないのだろう。
「よし!じゃあ早速モンスターを探していきます!」
:頑張れよー
:コボルトはすばしっこいから注意な
:魔道具落ちるといいけどな
:また倒れたらさすがに死ぬからやめとけよ
:遠距離攻撃できるなら簡単なんだけどな
少し進むと比較的簡単にコボルトはいた。コメントの通りに槍を持っており、少し怯むが気付かれないように慎重に進む。ダンちゃんに神剣になってもらい予め備えておく。
ある程度近付いた所でこちらに気づいたのか槍を向けてきた。
かなり警戒してるのか唸ったような音が鳴り響くと共に槍を突き出して距離を置いている。
ゴブリンの時はすぐに倒すことができたが、今回は相手が警戒してすぐに攻めてこないため、緊張感が段違いだ。
(マスターこのまま硬直状態では意味ないです。私を前に突き出して攻めてください。)
神剣状態のダンちゃんがアドバイスをしてくる。確かにこのままだとどうにもならない、ここはアドバイスに従って攻めてみるしかない。
ダンちゃんのアドバイス通りに前に突き出して少しずつ距離を詰めていく。
そうするとコボルトがこれまでとは違い槍を使って明確に攻撃をしてきた。
普通なら躱すことができないだろうが俺には神剣状態のダンちゃんのサポートスキルがある。
身体を強化してサポートスキル『神眼』を使う。
『神眼』を使えば相手の攻撃がスローモーションのように感じられるため攻撃を避けることなど簡単にできる。
他にもいろんな能力があるようだが今の段階で使えるのはこれぐらいだ。
『神眼 』の力で攻撃を見切り、そのまま『剣聖』のスキルで槍を素早く攻撃する。
そうするとコボルトの持っていた槍はあっさりと切り裂かれ残ったのはただの短くなった棒でしかない。
コボルトも槍が壊されるとは思ってないようで呆然としていたがそんな隙を逃すわけもなく一気に近付いて切り裂く。
切り裂かれたコボルトは魔石を落として消滅する。
こうして無事初コボルトを倒すことに成功した。
「無事にコボルト倒すことが出来ました!皆さんのアドバイスのおかげです!ありがとうございます。」
「皆さんありがとうございます!マスターもなんの怪我もなく倒せました!」
:怪我がなくてなにより
:初コボルトおめでと!
:2回目でコボルト倒せるなら上出来よ
:魔道具はさすがに落ちなかったか、神剣ならドロップ補正とかないん?
みんなの暖かいコメントが心に染みるが気になるコメントがある。
たしかに神剣ならドロップ補正のスキルぐらい持ってそうだが
「コメントにあるみたいにドロップ補正のスキル持ってないのか?」
「あるにはあるんですが、今のマスターだと3つのスキルがまだ完全に使いこなせてないので新しいスキルを使うことができないんですよ。ですのでもっと強くなったら使えるはずです。」
:さすが神剣あるにはあるんだな、
:そんなスキルまであるとかダンちゃんやっぱすごいな
:3つてどんなスキルがあるんだ?
結局の所強くならないと無理ってことか。
3つのスキル自体まだ能力を全部引き出せてないため今更に追加されても困るだけだ。
「えーそういうことなのでとりあえず今日のところはこのまま2階層でモンスター倒しながら3階層への階段見つけるまで頑張りたいと思います!」
「なにかあったら皆さんコメントどんどん来てくださいねー」
強くならなくてはいけないがもともとニートの俺が無理してもろくな事にはならないのは目に見えて分かるため、今日はこの階層でコボルトをちゃんと倒せるようにしておこう。
そう決めて次のモンスターを探しに進む。