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堕神剣 神剣と名乗る少女が住み着いて戦わせようとしてくるんだが  作者: ペロロンチーノ


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幕間 剣姫 荻野愛 5

「3日でそんなに上がったなら上出来じゃない、ならそのままの状態で今度は私と斬り合いよ」


「は?斬り合い?」


突然の言葉に白夜は戸惑っているがこれも修行なのだと詳しく説明する。今の白夜はこれまでにないオーラを引き出しているおかげで身体能力が上がっていて神剣の切れ味も上がっている。そのせいもあり今までの感覚とズレが生じるためそれを慣らすには実戦が1番効率がいいと伝えて聖剣を発動させて『聖鎧』を使いオーラを鎧にして身に纏う。



そのまま白夜に襲いかかるが神剣で受け止められる。聖剣と神剣がぶつかり合いその力は拮抗している。

60%のオーラしか使えてないがオーラの質ともいえるものは神剣の方が高いため私の聖剣より少ないオーラでも恩恵が大きいのだろう。



斬り合いをしている内にだんだん白夜の動きが良くなってきている。

おそらくは引き出せるオーラが増えたことにより他のスキルにも何かしらの影響があったのだろう。

白夜の持つスキルの中では『神眼』か『剣聖』のどっちかだろうが反撃にでてこないことからおそらくは『神眼』で動体視力が上がったり、思考加速ができるようになったと思うがこれなら少し力を上げてもいいかもしれない。

そんなことを考えながらも霧愛は続いていく。その中で白夜の攻撃が少しずつ私の太刀筋と同じ動きをしていることに気付いた。



「あら、私とまったく同じ動きしてるじゃない、なんかのスキルかしら?」


「まあな、もうお前の攻撃はなんとかなりそうだな」


おそらくは『神眼』で動きを見て『剣聖』で私の太刀筋を模倣していると思うがその事に白夜は余裕そうに調子に乗り始めている。

力が急に上がった時によくある事だが自分が急に強くなったからといって調子に乗りそのまま自分の強さを見誤ってしまうことはよくある事だ。

修行中だからいいがこれがダンジョンなどの実践であるととても危険でそのまま死に繋がることもある。

そういうのを治すにはその強さを根本的に否定するために叩きのめすのがいちばん早い。

そん考えた私は今までより少し力を解放して白夜に襲いかかる。

突然上がった私のスピードについていけなかったのか白夜の身体は動かない。

そのまま剣で切ると防御すらできてない状態では危険なので咄嗟に体当たりすることにことになったが白夜は反応することなく吹き飛び気を失った。





気絶した白夜にポーションをぶっかけて先程の感想を聞くとどうやらかなり堪えていたらしく素直に謝ってきたのでこれ以上はやめることにして先程の斬り合いの結果を伝えておく。

修行の成果はちゃんとでていたことを伝えると白夜も実感していたらしくそれによって調子に乗ってしまったらしい。

それも私によって無くなったようで思い通りになってよかったと思う。



白夜も自分の力を実感出来たことでいよいよ『聖鎧』を習得するための修行に入ることにした。今の白夜なら先程やっていたオーラを圧縮して密度を高めれば簡単だと思うがこればかりは口で伝えるよりも実際にやってみなければ分からないので白夜にやらせてみる。

さすがに1回でやるのは無理だったのかオーラは必要以上に圧縮されてそれに耐えきれなくなったのか弾け飛びそのまま白夜も一緒に吹き飛んだ。



オーラを圧縮するのがイマイチ分からなかったようなのでどうしようか悩んでいるとダンちゃんが『神眼』を使えば私が『聖鎧』を使うところを見ることでコツを掴むことが出来るという。

そんな便利なスキルがあることに少しだけ羨ましさを覚えるがとりあえず了承して『聖鎧』を発動する。

普段とは違い白夜に見せるためにゆっくりとオーラに身に纏い少しずつ圧縮して白い鎧へと変えていく。

いつもよりも長い時間をかけてゆっくりとやったため白夜もわかったようだ。


そのまますぐに『聖鎧』を発動させた。

白夜の周りにオーラが纏い始めものすごいゆっくりではあるけど確実に鎧へと変わっていく。だが集中力が続かないのかだんだんと遅くなる中でダンちゃんと2人で必死に応援する。


それが届いたのかはわからないが白夜の身体にはしっかりと純白の鎧が身に纏っていた。




「これが『聖鎧』か」


白夜は興味深そうに自身の身体に纏っている鎧を見ている。



「ええ、ちゃんと完成したみたいね。これなら30階層までいけると思うわよ。」


「これでも30階層なのか?」


「まだ神剣の力を完全に引き出せていないしそもそも『聖鎧』も一応できたとはいえ密度もまあまあだからもっと修行すれば深層でも大丈夫よ」


「深層てなんですか?」


どうやらダンちゃんはダンジョンの詳しい階層について知らないようなのでここでしっかりと説明しておく。


ダンジョンは下にいくほどにモンスターは強くなりトラップなども増えてくる。その分魔石や魔道具なども落ちる確率が高くなるけど危険も増える。

その中でも35階層からは深層と呼ばれ地獄と言われている。


これは世界中のダンジョンで共通しているのだがそこから急にモンスターの強さが桁違いに上がってくるのだ。

私自身も36階層まで行くことができたがモンスター1匹1匹の強さはそれまでとはまるで違い、急に高温になったと思えば極寒になったり、毒がそこかしこに現れたりととてもじゃないが先に進めない。



普段ダンジョン配信を見ている白夜もさすがに深層の配信はやっているところはなく見たことがないようだったので知らなかったようだ。


まあ2人にとっては深層はまだまだ先のことなので今はいいだろう。

とりあえず白夜には『聖鎧』をもっと発動する時間を早めて実践で使えるようにしなければならないし鎧もまだまだ未熟だ。

それにその状態での実践もやらなければならないのでまだまだやることは沢山あるので少しも時間を無駄にすることは出来ない。

修行を再開してそのまま斬り合いを始めて4日目は終わった。

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