こどものあそび
カプラ
丁寧にていねいに積み上げたカプラが
悪意ですらないちょっとした何かで崩れてしまう
それでもめげずにまた、わたしはカプラをかき集める
何度でも、地道で孤独な戦いに戻る
わたしが本当にあきらめるとき
心の底から自分に絶望あるいは感心するとき、それは
きっと最後の息を吐いたときだ
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57日
モー娘。の歌を知らないとか
ハリーポッターを読んでないとか
目玉焼きにポン酢をかけるとかいう理由で仲間はずれにされていたわたしは
今日も自分だけ何かを知らされてないんじゃないかとヒヤヒヤしている
だけどほんとは違うんだろうな
ゴマキもドラコもあずかり知らぬところで
どんなに鏡をのぞき込んでも見えてこない感じで
わたしは何かがおかしいのかもな
それが実はいいことだったらいいのに、なんて
わからないまま黄身をくずした
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王子様コンプレックス
ガーネットの瞳
たてがみのような髪
王子様なんて望んでいなかったわたしの運命は
誰もが認めるへんくつな王子様
そういえばそうだったなぁ、なんて
どの世界でもきみはやる気まんまんで
こちらはいまいちうだつが上がらない
輪廻の中で追いかけっこをしてばかり