試してみよう
俺は○○のいる場所から離れ、歩き続けた。
昨日までの身体だったら今頃倒れているかもしれない。
だが、今の俺はそんなこと、へっちゃらだ!
まあ、何回も回復したけど・・・。
おお!そんなこと言ってる間に妙に広いところに着いたなあ。
「まあ何にもやることないし、自分の能力を試してみるか‼︎」
俺はそう言い、手を突き出しその手から紅炎を出したり(暖房代わりになるな!)、
自分の分身を出して周りを探索させたり(結構可愛かったぞ‼︎)、
他にも、自分で敵を呼んで倒してみたりした(簡単に死なれると、全然技を試せないから、
こまめに回復させたりして、結構大変だったんだぞ⁉︎)。
よし、とりあえず終了するか‼︎
ああ、そうそう、試してみて「一度出した技は意識するだけで出せること」や、
「たくさん技を出して、ある一定の数値まで達すると、
新しいスキルを獲得できることが分かったぞ‼︎」
ゲームでいうところの、レベルアップみたいな感じかなあ?
それで、新しいスキルだが、ななななんと、
「炎」、「水」、「打撃」、「斬撃」など
さまざまな攻撃への耐性が備わったぞ⁉︎
結構いいスキルだな!
よし、それじゃあまた歩くかあ・・・。
………………………………………………………………………………………
数日後・・・。
俺は、ある扉の前にいた。だいぶ古い扉だなあ。
押しても引いてもびくともしない。
しょうがないなあ・・・。「破壊するか!」
俺は手のひらから紅炎を吹き出した。
その瞬間、俺はゾッとした。
俺が扉に紅炎を吹きつけた時見えたのは多分魔物だろう。
俺は蛇のようにくねる炎を操り、扉を跡形もなく消滅させた。
辺りを見渡すと、少なくとも数十万匹くらいの魔物がいた。
こんだけの数の魔物が、一体こんなところで何をしているんだ⁉︎
逃げるか!と思った次の瞬間魔物たちが一斉に俺に飛びかかってきた。
はあ、しょうがないなあ、「アレ」を使うか!
・・・「黒紅炎雷‼︎!」
おー、半分ぐらいは倒したか?
よーし、あとは、「黒炎閻魔‼︎!」
あー・・・目が回る〜。
お?一体だけ残ったか! かわいそうに‼︎
俺は、最後の一体に手を突き出し、とどめを刺した。
さてと、早く出口を見つけないと!
そう言い奥へ行ってしばらく経った。
すると今度はさっきよりもひとまわり大きい扉を見つけた。
「何だろう、この扉? また魔物がいるんじゃないだろうな?」
そう言いながら、破壊した扉の向こうには、
今までの暗闇とは正反対の、
どこまでも果てしなく明るい世界が広がっていた。