転生、そして発見
突然だが俺は、今朝、未来をどういう手立てを使っても知ることができないと、
改めて感じさせられた。
おっと、自己紹介がまだだったな!
俺は、田沢由紀夫。
数学と音楽が好きで、
趣味は作曲だ。日頃から作曲をやってたりする、
これといった特技もない、ごく普通の中学生だった。
一体何があったかって?
俺は昨日まで特別でもなんでもない、ごく普通の人生を送っていた。
今日も、明日も、明後日も・・・
何もない普通の人生を送ると思っていたがこの考えを覆す出来事が今朝起こった。
今朝起きたら、俺は人間ではない別の生き物になっていたのだ。
は?と思うやつもいるかもしれない。
俺も最初は夢だと思った。が、それを確かめる術がなかった。
手がないのだ。
てか、手がない生き物ってなんだよ?
何があるんだよ?
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それにしても、困ったなあ・・・。
学校の宿題まだ終わっていないのに・・・。
いやいや、そんなこと言ってる場合か⁈
まずは解決法を・・・あるわけないよなあ。
いやー、寝てる間に転生したとかまじ笑えんわーwww。
どうせなら、俺じゃなくて田中が、なればよかったのに!
そう思った時、急に闇の中に一筋の光が現れ、また消えた。
そして近くに行ってみると、
ーどこだよ、ここ。ー と言う声が聞こえてきた。
その口調、その声は紛れもなくあの田中優斗のものだった。
えっ? えー?? これは俺がやったのか?
転生した代わりの特典的な?
想像したら実現するっていう能力か?
いや!偶然だ!きっと!
いや、せっかくだし試してみるか!
ー田中を浮かせて見たいなあー と思ったら
田中が ーなんだよ!これなんで浮いてんだよ!ー と泣き叫ぶ声が聞こえてきた。
おー。すげえ! 待てよ? これって自分の姿とか変えれるんじゃね?
ー俺を人の姿に変えてくれ!!!ー と願うと、
あら不思議、シンデレラのような美女に・・・ってなるかーい!!(怒)
おー! でもまあまあいけるんじゃね?
清潔そうな純白の髪に・・・わお、服を着てないじゃないか!! 失敬!
毎日ジムに通ってやっと手に入れた筋肉が、
綺麗さっぱりなくなっている・・・。(泣)
まあでも、可愛いし許してやる!
さてと、服を着ようか、そういうと髪の色とは対照的に漆黒の浴衣のような
服が裸だった少女に着せられた。
よし、服も着たことだし、ちょっとこの暗闇の中を探索してみるか!
そういうと、少女は闇の中へ消えていった・・・。