ハピフェス!当日
ハピネスのメンバー達は、本番まで練習を積み重ねていった。
そして、迎えた本番当日。
ハピネスのライブ、ハピフェスvolume2が
始まる。
ハピフェスvolume1は去年に開かれており、
その時は美桜と有栖も見に行って、一緒に盛り上がった。
舞台裏では優光を筆頭に、ハピネス、マネージャーの大和、バンド陣、スタッフ達が円陣を組んでいた。
「絶対成功させるぞー!」
「「おー!」」
大きな声で掛け声を言うと、みんなの熱気が上がり緊張感が走る。
美桜と有栖は新メンバー紹介の出番が出るまで、楽屋で留守番である。
美桜は緊張で震えている有栖に話しかけた。
「有栖さん、これ、前のハピフェスのサイリウム!よかったら使って!」
美桜がサイリウムを渡すと、有栖は笑顔で
受け取った。
大きな音声でナレーションが流れる
「人々を幸せにするために結成された歌い手グループ、いでよハピネス!全力で楽しませてこい!」
ハピネスの男性メンバー達が舞台へと上がる。それと同時に客席から歓声が上がる。
まず最初に、ハピネスが四人体制の時に出した曲、CRAZY MAGICの演奏が始まった。
イントロのところで、優光とレイは前に立ち、腕を前に上げてセリフを言う。
「「Shall we dance?」」
またもや、客席から歓声が上がる。
そのセリフを言うときのかっこよさに、
悩殺されたファンもいるだろう。
優光が勢いのあるラップを口ずさむ。
ラップの後Aメロに入り、後ろを向いていた
みちるとかなえが前を向き、4人の合唱に入った。客席ではサイリウムが光っている。
一方楽屋では。
「あぁー、みなさんかっこいい……」
生で聴くハピネスの男性メンバーの歌声に
美桜と有栖はうっとりして目を輝かせていた。
オープニングで2回あった4人の合唱が終わり、今度は2人組の合唱となる。
優光はかなえと、レイはみちると2人組を組んでの合唱である。
ここから、彼らはオリジナル曲だけでなく、有名なボカロ曲のカバーを歌う。
2人組合唱が終わると、1人で歌うところに入り、こちらはボカロ曲のカバーを1曲ずつ。
長かったライブもエンディングに入り、また4人のオリジナル曲の合唱2曲に入り、いよいよ新メンバー紹介が近づいてきた。
優光が客席に向かって話を始めた。
「今日はみんなに……大切なお知らせがあります。モニターをご覧ください!」
舞台の大きなモニターに真っ黒な画面に、
白い文字が写し出される。
文字が写し出される度ドドンと、大きな効果音が流れる。
「ハピネスからの大切なお知らせ!
今日からハピネスは……
美桜、アリス、この2人の新メンバーを入れて、6人体制で活動することになりました!」
「行きましょう、有栖さん」
「はい……!」
美桜と有栖は4人が待つステージへと上がって行った。